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相場が大きく下落してしまった…そんなときはどうすればよい?

投資デビューしてみたものの、ニュースで
「日経平均株価が一時、〇〇〇円下落しました」
「ニューヨーク・ダウ平均株価の終値は〇〇円と大幅に下落しました」
「外国為替市場では1ドル〇〇円まで円高が進みました」
などの相場下落情報を聞くと、「自分の資産は大丈夫かな…」と不安になってしまう方もいらっしゃるでしょう。

今回はこうした相場変動(主に下落時)とどう向き合っていくか、について筆者の考え方をお伝えしたいと思います。

相場が一時的に下がっても、あわてる必要はない?

相場は一時的に大きく下がることがあっても、長期的に見ると、サインカーブを描くように「下がっては上がり、上がっては下がり」という変動をするのが一般的。そのため、一時的に下がったからといってあわてて売るのでなく、数カ月~数年かけて相場が戻るのを待ちながら、地道に投資を続けるべきだと私は考えています。

一方、相場の格言で「見切り千両、損切り万両」といわれることがあり、相場の下落局面で投資対象を保有し続けていると損失を大きくするだけだから、早めに売ってしまったほうがよいという考え方があるのも事実です。
しかしそれは、頻繁に売り買いする投機的な商品にあてはまるケースが多く、「投資信託」「外貨預金」などの場合には必ずしもあてはまらないでしょう。

余裕資産で分散投資を続けることが大切

相場が大きく下がったときに特にあわてやすいのは、たとえば次のようなケースです。

  • 余裕資産ギリギリ、もしくは余裕資産の範囲を超えて投資をしてしまっている。
  • 「新興国株式」など、特定の対象資産に偏った投資をしてしまっている。
  • 「少しの損もしたくない」という気持ちで、過度に相場や資産状況をチェックしている。

まず、「お金を育てて増やす」ことは大事だとしても、余裕資産のすべてを投資に回すのはあまりオススメできません。
投資である以上、値下がりするリスクはゼロにはなりませんので、定期預金や個人向け国債などの比較的安全な商品で一定割合の運用をしながら、値下がりしてもあわてない範囲で投資信託や外貨預金などの商品にお金を回すとよいでしょう。

また、特定の対象資産(株式、債券など)や通貨への投資割合が半分以上を占めてしまうようだと、値下がりした場合の変動幅がかなり大きくなってしまう恐れがあります。
「卵は1つのカゴに盛るな」という格言にもあるとおり、投資で大切なのは「分散投資」。
いくつかの対象資産に分散するとともに、購入する時期も分散して投資していくとよいでしょう。

もう1つ、初心者の方によくありがちなのが、「少しでも損すると怖くなってしまう」「少し利益が出たら、すぐに売ってしまう」というパターン。
筆者も投資デビューした当初はこのような気持ちで、少しでも利益が出るとすぐに解約(利益確定)していましたが、結果的には相場の変動に振り回されて神経を使うだけでなく、「少し儲けて、大きく損する」といった調子で、投資の結果もマイナスになりがちでした。

十分な知識や余裕資産を持つまでは「短期売買」ではなく「長期投資」を前提に、「長い目で見て、目標に近い利益を目指してみよう」と心を大きく持って、目の前の相場変動に一喜一憂しないようにしましょう。

相場が下がったときは、安く購入できるチャンス?

とはいえ、人間の心は弱いもので、相場が下がって資産が減ってしまったのを見ると、気持ちは落ち込んでしまうかもしれません。
しかし相場が下がったということは、見方を変えれば「普段よりも安く購入できるチャンス」とも言えるのです。

保有している投資信託や外貨が値下がりしたときに買い増しし、購入の平均単価を下げることを「ナンピン買い」と言われます。株やFXなどでよく行われる「短期売買」では、焦ってナンピン買いした後にさらに値下がりが続き、どんどん損失が拡大することがありがちなので、傷口が浅いうちに売るほうが賢明でしょう。まさに「見切り千両、損切り万両」です。

しかし「長期投資」の場合には少し違います。長い目で見ると、相場のサインカーブの値下がりしている時期に買い増して購入単価を下げることは、むしろ有効であると言えます。ポイントは「相場の下落であわててナンピン買い」するか、「長期の相場変動を踏まえて買い増しのタイミングを見定めて購入」するか、の違いです。

特に、株価などの指標をベンチマークとして運用される「インデックス型」の投資信託の場合、相場が下がったタイミングで買い増すことは有効だと私は考えています。気をつけてほしいのは、あくまで「長期投資」の考え方で、少々の相場下落ではショックを受けない範囲の余裕資産で投資を続けることです。

インデックス型ファンドの中では、購入時手数料ゼロ円で信託報酬も比較的安い「iFree」シリーズ(投資会社:大和証券投資信託委託)が選択肢の一つです。
また、Funds-i(ファンズアイ)の愛称で知られる野村インデックスファンドシリーズを選ぶのもよいでしょう。 購入にあたっては、「国内株式」「海外株式」などの投資対象が偏りすぎないよう、分散投資に気をつけてくださいね。

  • 本ページは2018年6月時点での情報であり、その正確性、完全性、最新性等内容を保証するものではありません。また、今後予告なしに変更されることがあります。

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マネーコンサルタント 江田 英明

ファイナンシャルプランナー。資産形成・資産運用に関するコンサルティングを中心に、金融相談や記事の執筆を手掛けており、Webライター・編集者としても活動中。コストパフォーマンスをとことん突き詰める主義で、おトク情報の収拾に余念がない節約派。

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