情報提供:岡三アセットマネジメント
地政学的リスクの高まりにも豪ドルの反応は限定的
8月に入り、ウクライナ情勢の緊迫化や米国軍によるイラクへの空爆など、地政学的リスクが高まったことから、豪ドルは対円で一時94円を割り込む場面が見られました。しかし、豪ドルの下落は長くは続かず、足元では96円台へ上昇しています。年初来で見ると、主要先進国の通貨の中で、豪ドルは対円で最も上昇した通貨となっており、投資家による豪ドル需要の強さが感じられます。
オーストラリア経済は比較的良好に推移
豪ドル需要が強い理由の一つとして、オーストラリア経済が比較的良好である点が挙げられます。豪州準備銀行(RBA)の低金利政策の恩恵を受けて、住宅部門や個人消費については引き続き好調を維持しています。また、企業部門についても、NAB企業信頼感指数が2013年9月以来の高水準に達するなど、改善基調にあります。雇用については、7月の失業率が急上昇しており、本格的な回復には時間を要する見込みですが、労働参加率の上昇に見られるように、以前に比べるといくらか改善しています。
項目によってバラつきはあるものの、総じて見ると、景気は回復基調にあると判断できます。
外貨準備における豪ドルの存在感が向上
豪ドル需要の強さは、世界の中央銀行が保有する外貨準備からも確認することができます。世界の中央銀行は外貨準備の多様化の動きを進めています。その中で豪ドルは、オーストラリアの金利が先進国の中でも相対的に高い点や、AAAの格付けを有している点が評価され、世界の外貨準備に占める割合が上昇しています。
今後も世界の中央銀行による外貨準備の多様化の流れが進む中で、豪ドルは比較的選好されやすい状況が継続すると予想されます。
豪ドルは緩やかな上昇基調を継続
地政学的リスクが高まる場面が見られても、世界の金融市場は大きな混乱に陥ることはなく、比較的落ち着いた動きが続いています。為替市場においても、ボラティリティ(変動率)の低い状態が続いており、この点も先進国の中でも高い金利を有する豪ドルが選好されやすい理由の一つになっていると考えられます。
もっとも豪ドルの過度の上昇に対しては、RBAが自国通貨高へのけん制姿勢を強める可能性があります。このため、豪ドルは上昇基調を維持しつつも、そのペースは比較的緩やかになると考えます。
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(2024年3月31日現在)
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