返礼品の魅力
ざっくりこんな内容
ラフランスははじめ、食用として栽培されていませんでした。
追熟の技術とグルメブームの到来で、「果物の女王」へ。
あふれる果汁ととろけるような果肉がラフランスの魅力です。
ラフランスは、その名前の通りフランス原産の洋なしです。発見したクロード・ブランシュという人が、その美味しさに感動して「わが国を代表するにふさわしい!」と賛美したことから、この名前がつけられました。
日本には、1903(明治36)年に入ってきましたが、はじめはバートレットという品種の結実を助ける、受粉樹という裏方の役割を担ってきました。開花から結実まで期間が長く、害虫や台風の影響を受けやすいことと、ゴツゴツとしていていびつな見栄えの悪さがその理由です。今では全国の8割以上を生産している山形でも、当時は「みだぐなす(見たくない=見栄えが悪く格好悪いもの)」というあだ名まで付けられていました。
しかし、今やラフランスは「果物の女王」と呼ばれ、食用だけではなく、お歳暮など贈答品としても人気が高まっています。華麗な変身の裏には、どのようなシンデレラストーリーがあったのでしょうか。
ラフランスには、次のようなエピソードがあります。栽培者が実った果実を食べようとしたが、石のように固くて美味しくなかったため、捨てておいた。しかし、数日後に黄色く色づいて良い香りがしてきたため、拾って食べてみたところ、その美味しさに驚いたそうです。このことから、山形県の栽培者の間で収穫後、一定期間置く追熟が行われるようになり、ラフランスの栽培が一気に広がりました。
また、日本全国にグルメブームが到来したことから、果物の需要が缶詰から生食に変化。これを機にこれまで主役だったバートレットに代わって、上品で果汁たっぷりのラフランスの美味しさが知れ渡るようになりました。裏方から女王への転身に成功したのです。
皮をむくとすぐにあふれ始める果汁、別名「バター・ペアー」といわれるほどクリーミーな果肉、芳醇な香りなどが、ほかの西洋なしにはない女王・ラフランスの魅力です。水分と食物繊維が比較的多く、便秘改善によいとされています。また、カリウムが高血圧予防に、フラバノールやアントシアニンなどのポリフェノールががん予防に、それぞれ効果が見込めるそうです。
ラフランスの美味しい食べ方ですが、皮をむいてそのままデザートとして盛り付けたり、生のままフルーツタルトのトッピングに使ったり。ピューレやコンポートにしてもOK。スライスして皿に並べ、グラニュー糖をかけてバーナーで表面をキャラメリゼするのもおすすめです。
秋冬に旬を迎えるラフランス。一番魅力的な時期の「果物の女王」を、ぜひ味わってみてください。
○掲載日:2016年11月29日
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