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2013年10月11日
J-REIT特集 ~東京オリンピック開催で注目されるJ-REIT~

情報提供:ニッセイアセットマネジメント

2020年、オリンピックの開催地が東京に決定しました。日本での開催は1964年以来、実に56年ぶりとなります。決定以降、日経平均株価や関連産業の動きに注目が集まる一方で、J-REITファンドの1日あたりの買付代金が増加しています。

J-REITと不動産市況

J-REITが投資する対象は不動産です。その保有不動産の内、約6割は東京にあります(2013年6月末時点)。従って、J-REITの業績は、東京の不動産市況や経済の影響を大きく受けることになります。その不動産市況は改善傾向にありますが、動きは鈍く、デフレからの脱却を実感できる状況にはありません。

現在のJ-REIT市場の環境は、2003年年初から2005年年初の状況に似ていると判断しています。当時、下げ幅は縮小しつつあったものの地価やオフィス賃料は下落が続いていました。その環境下で、J-REITの配当額の増加ペースも緩やかで、東証REIT指数も上値の重い展開となっていました。その動きが大きく変わったのは、不動産市況の回復が鮮明になり、本格回復に至ってからです。

今後、オリンピック開催等を受け、特に東京の不動産市況は回復傾向を強めるものと見ています。耐震化を含むオフィスの再開発や住宅・交通網の整備等が大きく進展するものと思われます。東京都は今年1月に『「2020年の東京」へのアクションプログラム2013』を発表しました。これはオリンピック開催時における東京の都市像を示したもので、「高度な防災都市を実現し、東京の安全を世界に示す」、「産業力と都市の魅力を高め、東京を新たな成長軌道に乗せる」等8つの目標を掲げています。オリンピック開催決定により、これらの施策が急ピッチで進むことになるものと思われます。低迷を続けていた不動産市況も活性化する可能性があります。J-REITの業績へも好影響を与え、当市場全体の動きを示す東証REIT指数は、足元のもみあい状態を脱し、本格上昇期に入る可能性もあると判断しています。

【東証REIT指数と不動産市況】

グラフ:東証REIT指数と不動産市況

出所:ブルームバーグのデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

日本不動産研究所によれば2010年12月時点で、東京区部のオフィスビル(延床面積ベース)の約3割が築年数30年以上と、耐震基準が厳しくなる前の法律(建築基準法)に基づいて作られています。東京都は2020年ビジョンで地震に負けない都市造りを目指しており、旧いビルの建て替えが活発化し、不動産市況を活性化させる可能性があります。

既にアベノミクスの成長戦略では、首都圏空港の強化と都心へのアクセス改善、戦略特区の活用による国際都市に向けた環境整備の提案等がなされています。今回のオリンピック開催決定をきっかけに、交通インフラの整備や国際競争力の強化(首都圏空港の強化、特区に指定された地域の再開発等)に向けた取り組みが加速するものと見ています。

イールドスプレッド

J-REITの予想配当利回りは、依然として長期国債金利を3%程度上回っていいます。不動産市況の回復が鮮明化し始めた2004年~2005年頃のイールドスプレッドは2.0~2.5%台でした。直近8月末は3.43%と当時に比べると割安感があります。

【J-REIT予想配当利回りと国債利回り】

グラフ:東証REIT指数と不動産市況

出所:ブルームバーグのデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

純資産倍率

2013年8月末現在の純資産倍率は1.16倍と過去の平均(1.11倍)並みです。この観点からは、現在の相場水準に割高感はありません。

【J-REITの純資産倍率】

グラフ:J-REITの純資産倍率

出所:不動産証券化協会のデータを基にニッセイアセットマネジメント作成

純資産倍率:市場での時価評価とREITの純資産(資産から負債を差し引いたもの)を比べた指標。市場価格が、純資産の何倍で評価されているかがわかる。高いと割高、低いと割安。

中期見通し

現在のJ-REITの配当利回りや10年国債金利の水準等を前提にすれば、東証REIT指数ベースで1500~1600ポイント台までの上昇は期待できます。今後、東京オリンピック開催決定を受け、東京の不動産市況の回復傾向は鮮明化すれば、東証REIT指数は2005年から2007年央にかけての動きのように、本格的な上昇期に入る可能性もあるとみています。

上値目処
現状の一口当たり配当額、長期金利1%を前提に、当面の東証REIT指数の上値目処は1500ポイント~1600ポイント程度を予想しています。不動産市況の回復が速まり、一口当たり配当額が前年比5%程度増加することが見込まれれば、1600~1700ポイント程度と考えます。尚、日銀J-REIT買入れ枠の増額等新たな支援材料が出れば、3月につけた1700ポイントを超える可能性もあるとみています。
下値目処
配当利回りが4%台に達する水準である1320ポイント程度を想定しています。

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