「お金の貯まる体質」になるための3つのステップ
執筆者:ファイナンシャルプランナー|肥後 知歩
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- 節約術
こんにちは、ファイナンシャルプランナーの肥後です。
そろそろ新年度・新生活に向けて準備を始める時季ですね。
年度の区切りとなる4月はお金の扱い方を良い方向へ切り替える絶好のチャンスです!
「お金の貯まる体質」を目指して、日々のお金との付き合い方を見直してみませんか?
今回はお金が貯まる体質を作るための3つのステップをご紹介します。
ステップ1 「簡易家計簿」でお金の流れを把握する
「お金が貯まる体質」を作るためにまず必要なのは、収入と支出の把握です。
- どこからいくらお金が入ってきたか(収入)
- どこにいくら出て行ったか(支出)
この収入と支出を把握するためにオススメしたいのが、「簡易家計簿」をつけること。
「家計簿」というと、面倒なイメージがあるかもしれませんが、きっちり細かくつける必要はありません。
目的は、現状を把握し、改善点がないかを見つけることなので、ざっくりとした簡単なもので大丈夫です。
誰でも実践できる、シンプルな簡易家計簿の作り方として下記の3つの流れをご紹介します。
- 1. 買い物したら全てのレシートを持ち帰る。
買い物した際に受け取るレシートは、大事なお金を使った記録です。必ず持ち帰りましょう。 - 2. レシートを費目ごとに仕分けする。
費目とは(食費、レジャー費、交際費…)等、お金の出口を分類したものです。
それぞれの費目ごとに封筒などを用意し、仕分けるところまでやりましょう。
ここまでは毎日やるのが理想ですが、どうしても時間がとれない方は週末などに時間をとって、毎週1回は仕分けを行いましょう。 - 3. 月に1度、費目ごとにざっくり合計する
月に1回、決まった日に費目ごとに1ヶ月分のレシートをざっくり(大雑把でOK)集計します。
また、クレジットカード払いにしていてレシートが発行されない通信費など、月単位で支払うものもこのタイミングで把握し、あわせて集計しましょう。
簡易家計簿の作り方はここまでです。
なおレシートの仕分けについては、スマートフォンでの撮影でかんたんに情報を読み込める家計簿アプリを使うのもよいでしょう。
ステップ2、効果が大きい「固定費の見直し」を行う
お金の流れが把握できたら、次に支出の無駄を省きます。
ここでやみくもに、あれもこれも我慢して支出を抑えようとすると、途中で息切れしてしまったり、結局ストレスが溜まって逆に散財してしまうことになりかねません。
そこでオススメしたいのは、「節約の優先順位を意識し、効果的に無駄を省くこと」です。
では具体的に、どうすれば効率的に無駄を省けるのか、考えてみましょう。
私たちの支出を大きく分けると、「固定費」と「変動費」の2種類があります。
- 「固定費」とは?
毎月決まった金額が出ていく出費(住居費、保険料、車関連費、通信費など) - 「変動費」とは?
月ごとのやりくり次第で金額が変わる出費(食費、日用品代、レジャー費、洋服代、交際費など)
まず優先的に抑えておきたい支出はこのうち「固定費」です。
「固定費」は一度見直せば月々の支出が確実に抑えられるので、長い目で見ると大きな節約効果が生まれます。
例えば住居費が引越しやローンの見直しで月々1万円安くなれば、年間12万円の節約につながり、5年間で60万円、10年間で120万円もの効果が生まれます。
ご自身の「固定費」を一度見直していただき、改善の余地がありそうなら積極的に「固定費」から削っていくと効果が大きいです。
できれば、固定費を“収入の3割程度まで”におさめられるよう、改善を考えてみてください。
一見、「変動費」のほうが削りやすいのですが、削ると「我慢」が伴うものが多く、切り詰めてしまうとストレスが溜まりやすい費用とも言えます。
もちろん、極端に多すぎる変動費は削る必要がありますが、それ以外はまず固定費を見直し、それでも足りない場合に検討してみてくださいね。
ステップ3、手取り収入のうち、できれば15~20%を貯蓄する
ステップ2までで支出の無駄を省いたら、毎月貯蓄に回せるお金が確保できると思います。
できれば“手取り収入の15~20%”を目安に、毎月貯蓄をしていきましょう。
ここで大切なのは“最初に貯蓄の分を取り分けて、残りのお金を固定費や変動費に回す”こと。いわゆる「先取り貯蓄」です。
月々の収入を得たタイミングの直後に、一定金額を自動で貯蓄に回す仕組みを作っておきましょう。そうすることで、あまり意識しなくても確実にお金が貯まっていきます。
貯蓄に回す時には、「定期預金」だけでなく一部を「積み立て投資」に回すことで、貯めたお金がさらに増えていくことも期待できます。
積み立て投資で私がオススメしたいのは、「iDeCo」と「つみたてNISA」です。
iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)
60歳までの間、自分の老後のために積み立てて資産運用していくことができる制度です。 老後のための積立なので、原則的に60歳までの間、途中で解約することはできませんが、長い期間にわたって税金面で大きなメリットがあります。今から老後のためにお金を貯めるなら、iDeCoが断然オススメです。
つみたてNISA(ニーサ)
2018年から新たに始まった、長期の積み立て投資制度です。
iDeCo(イデコ)と違っていつでも解約することができるので、将来のさまざまな出費に備えてお金を貯められます。
注目したいのは税金面での優遇が受けられる点です。というのも、預金や通常の投資信託の場合には、得られた利益の20.315%が税金として差し引かれますが、「つみたてNISA」の場合にはこれがゼロになるのです。
また「つみたてNISA」は、選べる投資信託が金融庁の厳しい基準を満たしたものに限定されている等、初心者の方でも始めやすい制度になっているため、投資信託が初めての方にもオススメできます。
「iDeCo」も「つみたてNISA」も、毎月決まった金額を自動で積み立てできるので、「先取り貯蓄」をしたい方にぴったりの積み立て投資法です。ぜひ検討してみてください。
以上の3つが、「お金の貯まる体質」になるためにオススメしたい方法です。
これから社会人としてお金のことを考える方も、「今までお金のことを後回しにしてきたな…」という方も、4月から「お金の貯まる体質」を目指してみてはいかがでしょうか。
今回のまとめ
「お金の貯まる体質」になるためには、以下のステップがオススメ
- ステップ1 「簡易家計簿」でお金の流れを把握する
- ステップ2 効果が大きい「固定費の見直し」を行う
- ステップ3 手取り収入のうち、できれば15~20%を貯蓄する
- ※ 本ページは2018年3月時点での情報であり、その正確性、完全性、最新性等内容を保証するものではありません。また、今後予告なしに変更されることがあります。
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