使わないクレジットカードの解約をしないと発生する4つのデメリット
執筆者: マネーコンサルタント|頼藤 太希
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- 節約術
あなたはクレジットカードを何枚持っていますか。1枚、2枚という方ももちろんいますが、中には5枚、10枚と持っている方もいます。でも、それらのカードをすべて使いこなしている人はごく少数。たいてい、「おトクだからと申し込んだものの、最初しか使わないであとは放置」「解約しようとしていたけど、後回しにしてしまった」という状態ではないでしょうか。
しかし、実は使っていないクレジットカードを放置しておくと、4つのデメリットが生じます。今回はそのデメリットと、クレジットカードを解約する方法についてご紹介します。
クレジットカードを解約せず放置すると生じる4つのデメリット
クレジットカードを解約せず放置すると生じるデメリットをまとめて紹介します。
デメリット1 不正利用されるリスクがある
「クレジットカードが不正利用された」たびたび、そんなニュースを耳にすることがあります。一般社団法人日本クレジット協会の調査によると、クレジットカードの不正利用によって被害を受けた金額は、増加傾向です。
クレジットカード不正利用被害額
- ※ 2021年は1月〜3月までの金額
この被害の大部分を占めるのが「番号盗用被害」。クレジットカードを使わず、番号だけを利用して決済されたものです。つまり、使わなくなって、管理していないクレジットカードの番号が何らかの形で悪意のある人に知られるだけで、不正利用にあう危険性がある、というわけです。
クレジットカード会社でも、不正な利用を監視するシステムを活用しています。しかし、すべての不正が未然に防げるとは限りません。それに、普段管理していないクレジットカードの情報は確認もあまりしないでしょうから、不正に気づけない可能性もあります。
デメリット2 年会費で損してしまう場合がある
クレジットカードのなかには、利用する・しないに関わらず年会費が発生するものがあります。そうしたクレジットカードを使わないのに持っているのでは、年会費がもったいないですね。中には「初年度のみ年会費無料」「1年間に1回でも利用したら無料」など、条件付きで年会費無料となるクレジットカードも多いため、年会費が発生していることを忘れているケースもあるかもしれません。
デメリット3 新しいクレジットカードを作りにくくなる
クレジットカードを何枚も所有している場合、新たにクレジットカードが作りにくくなる場合があります。クレジットカードを多く持っているほど、契約者が借りられる限度額を示す「総与信枠」が大きくなってしまうからです。過度な借金を認めて返済ができなくなってしまえば、本人はもちろんカード会社も大変なので、カード会社はきちんとチェックをしています。
デメリット4 管理が複雑になるうえに、ポイントも貯めにくい
冒頭でも少しお話ししたとおり、クレジットカードがたくさんあっても管理が複雑になって大変です。カードの暗証番号をすべて覚えなければいけませんし(同じにするのは大変危険です)、いろいろなクレジットカードで口座振替の設定をしてしまうと、どのカードで何を支払っているのかがわからなくなってしまいます。そのうえ、引き落とし日もカード会社によりばらばらで大変です。さらに、ポイントが貯まるクレジットカードの場合、ポイントが複数のクレジットカードに分散してしまって、使いにくくなってしまいます。
解約を優先したいクレジットカードはこれ!
4つのデメリットを知って、クレジットカードをたくさんお持ちの方ほど「いらないクレジットカードを処分したい」と思ったのではないでしょうか。クレジットカードの枚数を減らすことは、不正利用防止にもおトクに使うのにも有効です。
JCB「クレジットカードに関する総合調査」(2020年度版)によると、クレジットカードの平均保有枚数は3.0枚、平均携帯枚数は2.1枚(20代〜60代の男女計3,030人の平均)とのこと。ですから、3枚以上クレジットカードを持っているという方は、クレジットカードを2枚に絞りましょう。
解約を優先したいクレジットカードはずばり、
- ここ1年ほど使っていないクレジットカード
- ライフスタイルに合わないクレジットカード(たとえば、車に乗らないのにガソリンが安くなるカードを持っている、など)
- 年会費がかかるクレジットカード(条件付きで無料を含む)
- 還元率が低いクレジットカード
です。
お手持ちのクレジットカードをこの基準で絞って2枚にまとめ、それを集中的に使うことで、お金の流れもわかりやすくなりますし、ポイントもまとめやすくなるのでおすすめです。
クレジットカードの解約は電話・ネットで簡単!
クレジットカードの解約手続きは、電話やネットなどで簡単にできます。電話の場合は、各社の問い合わせ窓口に電話して解約したい旨を伝えれば、5分程度で完了します。自動音声で対応しているカード会社もあります。また、ネットでの手続きの場合は、クレジットカードの会員サイトにログイン後、解約のページで手続きをすればOKです。何も難しいことはないので、手元にクレジットカードを用意して、手続きしましょう。
また、解約後、いらなくなったクレジットカードは不正利用防止のために必ず切断を。ICチップと磁気ストライプ、名前やカード番号などがわからなくなるように、細かく切って捨てましょう。複数のゴミ袋に分けて捨てるのも効果的です。
クレジットカードをたくさん持っていても、デメリットしかありません。不正利用を防ぐことはもちろんのこと。クレジットカードをおトクなツールとして使いこなすためにも、不要なクレジットカードは早めに解約するようにしましょう。
今回のまとめ
- クレジットカードを解約せず放置すると不正利用されるリスクがある。
- たくさんのクレジットカードを持っていると、年会費がかかったり、新しいクレジットカードが作れなかったり、住宅ローンに影響が出たりすることがある。
- たくさんのクレジットカードを管理するのも大変。ポイントも貯めにくくなる
- 不要なクレジットカードは解約しよう。2枚に絞って集中的に使うのがおすすめ
- ※ 本ページは2023年4月時点での情報であり、その正確性、完全性、最新性等内容を保証するものではありません。また、今後予告なしに変更されることがあります。