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経験ありませんか「自転車ヒヤリッ!」、少額保険で安心のご準備を!

9人に1人が自転車事故にあった経験があります

(内閣府HPより抜粋)

過去10年間(2001年~2011年)で自転車事故経験者はなんと12%。9人に1人の割合でなんらかの自転車事故に遭遇しています。
そのような背景もあり、2015年からは各自治体で自転車利用する人の賠償責任保険加入義務化が進んでいます。
今回は、そんな自転車保険について解説したいと思います。

自転車事故に伴うリスクは?

自動車に限らず自転車にも相手が絡む事故というリスクはついて回ります。概ね以下のようなリスクが考えられるのではないでしょうか?

  1. 自分がケガ・後遺症・死亡
  2. 自分の持ち物の破損・汚損(自転車含む)
  3. 相手がケガ・後遺症・死亡
  4. 相手の持ち物が破損・汚損

これらのリスクには医療費や療養費、物の修理費や購入費などのお金がかかることになります。

自転車事故は加害者にも被害者にもなる可能性あり

自転車で事故を起こすといっても色々なケースがあります。自分が自転車であっても相手は自動車やバイクだったり、歩行者だったり、自転車同士ということもありますね。自転車でも自分の過失が大きく相手の損害が多ければ高額な賠償請求をされる可能性があります。

相手がいる事故にはどちらがどれだけ悪かったかという過失割合が生じます。必ずしも相手が悪いということばかりではありません。悪意がなくても過失を取られることは多いのです。自転車に乗っていれば自分は加害者にも被害者にもなってしまうのです。

加害者になると莫大な請求がくる?

もし、自分の過失で加害者になってしまったらどのような請求がくるのでしょうか? 相手のケガや後遺症、死亡による慰謝料がそれぞれ発生します。慰謝料は相手方の精神的苦痛を補填するために支払うお金です。そして損害賠償金も発生します。損害賠償金は財産の損害を埋め合わせするために支払うものです。財産は相手の自転車などの物だけでなく人も含まれるためその人の価値やその人が得られるはずの収入も加味されるのです。

相手の職業によっては億を超えるかなりの高額になることもあります。さらに当事者間で事件が解決したことを確認するために加害者から被害者に払われる示談金もあります。

ここで高額な損害賠償金の事例を紹介しましょう。
2013年7月の神戸地裁で、当時62歳の女性に自転車で正面衝突して意識不明の重体を負わせた小学生の母親に対して、合計9,520万円の支払いを命じる判決が出たことがあります。

私の身近でもありました。「高校生が自転車で原付にぶつかり相手に後遺症を負わせ、親が1,000万円支払った」とか、「高校生が歩道で工事現場の片づけをしている人に無灯火で自転車を走らせ衝突、相手を死亡させてしまい8,000万円請求された」ということがありました。

高額でなくても、自転車でよろけてぶつかり高級車のミラーを壊したとか、犬を引いて死亡させてしまったというケースもあります。これらも10万円前後とはいえ賠償金を支払っています。
高額だと払うために手持ちの貯金や保険を解約するだけでなく家の売却をするなど、例えうっかりミスでも大きく人生が変わってしまうほどのことにつながりかねません。 10万円の賠償金であっても予測のない出費は痛手ですね。

電動アシスト自転車やスポーツ自転車が大きな事故につながる

(財)自転車産業振興協会の自転車国内販売動向調査によれば、電動アシスト自転車の販売台数が2003年に比べて2013年では1.8倍と増加しています。スポーツ自転車おいては3.5倍です。そのぶん、一般的な自転車は約4割と減少しています。この伸びは続いており、調査会社(GfKジャパン)の発表によると全国のGMS、ホームセンター及び家電量販店における販売台数が2016年上半期に比べ2017年は10%ほど販売台数、金額が増加しています。また、バッテリー容量の大きいモデルの販売台数も増加傾向にあります。
つまり、スピードが出やすい自転車が増え、自転車事故が大きな損害の事故につながっているのです。

自転車保険を活用しよう

自動車に乗るときは必ずといっていいほど自動車保険の加入を考えますよね。それと同じように自転車に乗るなら自転車保険の加入を考えましょう。 自転車保険は交通事故などでの死亡や後遺障害、ケガの手術や入院、通院を補償する交通傷害保険と相手への補償である個人賠償責任保険を組み合わせた保険です。
保険会社によっては弁護士費用が付帯できるところもあります。また、ご自分の自転車が盗難や破損したときの補償が付帯できるところもあります。

補償額によって保険料は変わりますが年間3,000円ぐらいから加入可能です。ただし、保険料にとらわれずしっかり補償内容を見極めることが重要です。
個人賠償責任保険も重要です。高額な損害賠償金を想定すると1億円以上付帯することをお勧めします。また、示談交渉は個人間では難しいため示談交渉付きを選択しましょう。

保険の重複加入に注意

実は個人賠償責任保険は自動車保険や火災保険、傷害保険等に付帯してあることもあります。また、共済や学生の保険、クレジットカードに付帯してあることもあります。そしてこの補償は1つ加入していれば同居の親族や別居の未婚の子まで補償してくれます。そのため、自転車保険の加入で重複加入してしまう可能性があります。

特に、自動車保険に加入しているとこの特約が付帯されていることが多いためまずは、自分やご家族が加入している自動車保険の加入内容を確かめて不足分を自転車保険で補うと良いでしょう。

今回のまとめ

  • 自転車の持つリスクを知る
  • スピードが出やすい自転車の事故が増えている
  • 自転車に乗るなら自転車保険を考える
  • 個人賠償責任保険は1億円以上・示談交渉付帯がお勧め
  • ほかの保険との重複加入はないか考える
  • 本ページは2018年3月時点での情報であり、その正確性、完全性、最新性等内容を保証するものではありません。また、今後予告なしに変更されることがあります。

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ファイナンシャルプランナー(CFP) 廣木 智代

結婚後、家業のスナックで手伝いをしていたが母の引退と共に廃業。家計の苦しさを埋めるための我が家の保険の見直しをきっかけに、お金に賢くなるお手伝いをするべくCFP資格を取得。心と体とお金の健康バランスを軸に、個別相談、セミナー、執筆を展開中。FP Cafe登録パートナー。

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