公務員の給料はどれくらい?手取り年収や職務別ランキングを紹介

2025.8.29

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【この記事を読んでわかること】

  • 公務員の給料は俸給表・給料表をもとにして、民間企業や他の公務員などの給与水準も参考にしながら決められる
  • 国家公務員の平均給与月額は41万4,801円、地方公務員の平均給与月額は41万6,075円
  • 公務員は手当も充実。扶養手当や通勤手当などのほか、勤務地による手当などもある

「公務員」と聞くと、給料が安定していそう、高そうというイメージを抱く方は少なくありません。ただ、公務員の知り合いがいたとしても、よほどの仲でもなければ「給料いくら?」とは聞けないですよね。そこで、今回は実際のところ公務員の給料はどれくらいなのか、手取り年収や公務員の職務による違いをご紹介します。気になる公務員の給料事情を確認してみましょう。

公務員の給料・年収はどれくらい?

公務員には国に勤める「国家公務員」と、都道府県や市区町村に勤める「地方公務員」がいます。給料の決まり方はどちらも似ていて、国家公務員は「俸給表」、地方公務員は「給料表」に書かれている級と号俸(号給)をもとに決められます。級や号俸(号給)は仕事の種類・内容・責任などに応じて決まっていて、昇格・昇給するほど高くなります。

<俸給表のイメージ>
<俸給表のイメージ>

人事院ウェブサイト「国家公務員の給与制度の概要」より

公務員の給料は俸給表・給料表をもとにして決められますが、それだけではありません。実際には「ラスパイレス比較」という手法を利用して公務員と民間企業の間、国家公務員と地方公務員の間で金額を調整しています。ある特定の地域だけ高い(安い)、あるいは民間企業とあまりにもかけ離れているといったことが起きないような仕組みになっています。

では、実際のところ公務員の給料・年収はどれくらいなのでしょうか。

国家公務員の給料・年収

人事院「令和6年国家公務員給与等実態調査」によると、2024年(令和6年)の国家公務員全職種の平均給与月額は41万4,801円となっています。平均年収は、約684万円(平均給与月額×12カ月+期末手当・勤勉手当)となっています。

<職種別平均給与月額等の状況>

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ベスト10 俸給表 俸給
(円)
平均給与月額
(円)
平均年齢
  全俸給表 336,041 414,801 42.0
  行政職俸給表(一) 323,823 405,378 42.1
  行政職俸給表(二) 288,144 330,553 51.2
10 専門行政職俸給表 354,332 450,499 42.7
  税務職俸給表 353,051 429,500 41.4
  公安職俸給表(一) 328,209 388,322 41.8
  公安職俸給表(二) 342,677 413,124 40.0
9 海事職俸給表(一) 365,479 457,470 41.9
  海事職俸給表(二) 312,492 376,531 40.9
7 教育職俸給表(一) 420,072 475,312 45.7
8 教育職俸給表(二) 396,001 460,304 49.3
5 研究職俸給表 408,682 564,510 46.8
2 医療職俸給表(一) 515,073 845,153 53.9
  医療職俸給表(二) 318,618 362,560 46.9
  医療職俸給表(三) 325,124 365,921 48.1
  福祉職俸給表 337,496 386,299 44.1
4 専門スタッフ職俸給表 497,423 609,589 56.2
1 指定職俸給表 861,746 1,033,216 57.0
3 特定任期付職員俸給表 538,727 642,691 44.1
6 第一号任期付研究員俸給表 407,295 476,310 44.1
  第二号任期付研究員俸給表 339,612 399,592 35.7

人事院「令和6年国家公務員給与等実態調査」より(株)Money&You作成

データでは20項目ある俸給表ごとの俸給の平均と、それに手当などを加えた平均給与月額が示されています。平均年齢も一緒に掲載されていますが、おおむね40代、なかには50代や30代の項目もありますね。

表の左には平均給与月額が高い順に「ベスト10」を記載しました。1位は「指定職」(103万3,216円)です。これは官僚の事務次官や局長といった管理職のポストで、平均給与月額は100万円を突破しています。次いで医師や歯科医師といった「医療職(一)」が84万5,153円、専門性の高い人材を一定期間だけ登用する「特定任期付職員」が64万2,691円などとなっています。4位以下も、専門職や研究職が多い印象です。

地方公務員の給料・年収

総務省「地方公務員給与の実態」(令和6年)によると、2024年(令和6年)の全地方公共団体の地方公務員全職種の諸手当を含む平均給与月額は41万6,075円となっています。地方公務員は都道府県により賞与の金額が異なります。総務省「給与・定員等の調査結果等」の全都道府県の平均額を平均すると166万9,417円でした。これより平均年収(平均給与月額×12カ月+期末手当・勤勉手当)を算出すると、約666万円となります。

<職種別平均給与月額等の状況>

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ベスト10 区分 給料月額
(円)
給与月額合計
(円)
平均年齢
  全職種 329,702 416,075 41.8
  一般行政職 317,951 402,761 42.1
  税務職 298,464 384,456 39.8
  海事職㈠ 342,757 406,938 45.0
  海事職㈡ 302,891 382,709 42.6
10 研究職 351,625 423,801 43.6
1 医師・歯科医師職 498,740 1,096,244 44.4
  薬剤師・医療技術職 313,240 385,489 41.5
  看護・保健職 306,769 380,048 40.7
  福祉職 291,096 351,014 39.3
  消防職 308,642 410,279 38.8
8 企業職 321,784 457,709 41.7
  うちバス事業運転手 268,496 414,277 49.6
  技能労務職 308,195 370,291 52.1
  うち清掃職員 309,882 398,672 51.3
  うち学校給食員 311,443 349,571 51.6
  うち守衛 312,261 404,564 54.7
  うち用務員 309,754 356,508 54.5
  うち自動車運転手 313,684 374,910 55.2
  うちその他 302,805 357,627 51.1
7 第一号任期付研究員 425,600 475,480 55.6
  第二号任期付研究員 348,660 374,760 38.3
2 特定任期付職員 507,181 568,197 55.4
4 大学(短大)教育職 439,158 502,060 50.4
9 高等(特別支援・専修・各種)学校教育 370,300 433,141 44.7
  小・中学校(幼稚園)教育 353,632 411,965 41.5
  高等専門学校教育職
3 その他の教育職 392,950 506,888 46.3
6 警察職 334,004 475,875 39.3
  臨時職員 287,870 326,460 45.1
5 特定地方独立行政法人職員 316,713 490,052 36.6

総務省「地方公務員給与の実態」(令和6年)より(株)Money&You作成

給与月額合計ベスト10のトップは「医師・歯科医師職」で109万6,244円です。2位は「特定任期付職員」(56万8,197円)、3位は「その他の教育職」(50万6,888円)というように、専門的性の高い仕事が上位にランクインしています。4位以下には、研究職や教育職が多い印象です。

公務員の経験年数別の平均給与

公務員も、長く勤めるほど給与が上がる傾向にあります。たとえば、令和6年の国家公務員の経験年数別の平均給与は次のようになっています。

<国家公務員の経験年数別平均給与(平均・高卒・大卒)>

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  平均(円) 高校卒(円) 大学卒(円)
1年未満 203,424 183,769 210,492
1年以上 2年未満 211,663 194,307 216,755
2年以上 3年未満 217,454 197,379 223,486
3年以上 5年未満 227,646 206,306 233,218
5年以上 7年未満 242,402 224,749 247,515
7年以上 10年未満 261,980 241,294 268,240
10年以上 15年未満 297,336 269,944 305,018
15年以上 20年未満 339,143 304,014 351,907
20年以上 25年未満 369,803 340,537 381,046
25年以上 30年未満 393,950 373,300 406,003
30年以上 35年未満 412,236 395,532 435,579
35年以上 414,349 408,039 446,437

人事院「令和6年国家公務員給与等実態調査」より(株)Money&You作成

データではこのほかに俸給表・給料表ごとの経験年数別の平均給与があるのですが、どの項目も学歴の高さや経験年数の多さに応じて平均給与は高くなっていきます。勤めはじめは20万円程度ですが、10年〜15年務めると30万円台、さらに30年程度勤めると40万円台が見えてくることがわかります。

民間企業の給与は近年ようやく少しずつ上がってきました。それに合わせて、公務員の平均給与も上がってくるものと考えられます。

公務員の手当はどうなっている?

通勤手当や住居手当など、民間企業では手当がもらえるところが多いでしょう。公務員も同じで、条件を満たした場合に、さまざまな手当がもらえます。たとえば、次のようなものがあります。

扶養手当

配偶者や子を扶養している場合に支給される手当です。人事院「国家公務員の諸手当の概要」によると、配偶者3,000円、子11,500円(16歳年度はじめ〜22歳年度末は5,000円加算)、父母等6,500円となっています。

住居手当

賃貸住宅に住んでいる場合に支給される家賃補助です。支給額は最高で28,000円と上限は設けられていますが、ありがたい補助だといえるでしょう。

通勤手当

公共交通機関や自動車などを使っての通勤に対して支給される手当です。たとえば電車の場合、6カ月定期の金額で最大15万円まで支給されます。

地域手当

物価が高い地域や給与の高い地域に勤務する場合に支給される手当です。たとえば、東京23区なら20%、東京都・横浜市・大阪市は16%などというように割増があります。

単身赴任手当

転勤などで家族と離れて単身赴任する場合に支給される手当です。人事院によると、基本額は月3万円で、距離に応じて最大10万円となっています。

寒冷地手当

11月から翌年3月まで限定で、北海道や青森などに勤める方に支給される手当です。金額は地域や世帯などによりことなりますが、おおよそ1万円〜3万円程度です。

超過勤務手当(残業手当)

民間企業と同様、公務員にも残業手当はあります。支給割合も民間企業と同じで原則25%増し、日にちや残業時間によってはさらなる上乗せもあります。

また、民間企業のボーナスは必ずしも支給されるとは限りませんが、公務員のボーナスは法律に規定がありますので、基本的には支給されることになっています。公務員のボーナスは「期末手当」と「勤勉手当」があり、いずれも6月1日・12月1日に在職している方に支払われます。

公務員にはいろいろな職種があります。そのなかで給料が高いのは、医師・歯科医師や大学教授といった専門職だとわかりました。最も、その他の公務員でも、手当が充実していたりボーナスがもらえたりします。やはり、民間企業にはない安心感を得ながら働くことができるのが公務員のメリットといえそうです。

  • 本ページは2025年7月時点での情報であり、その正確性、完全性、最新性等内容を保証するものではありません。また、今後予告なしに変更されることがあります。

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高山 一恵

ファイナンシャルプランナー(CFP)

(株)Money&You取締役。中央大学商学部客員講師。一般社団法人不動産投資コンサルティング協会理事。慶應義塾大学文学部卒業。2005年に女性向けFPオフィス、(株)エフピーウーマンを設立。10年間取締役を務めたのち、現職へ。NHK「日曜討論」「クローズアップ現代」などテレビ・ラジオ出演多数。ニュースメディア「Mocha(モカ)」、YouTube「Money&YouTV」、Podcast「マネラジ。」、Voicy「1日5分でお金持ちラジオ」運営。「はじめての新NISA&iDeCo」(成美堂出版)、「マンガと図解 はじめての資産運用」(宝島社)など書籍100冊、累計180万部超。ファイナンシャルプランナー(CFP®)。1級FP技能士。X(旧Twitter)→@takayamakazue

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