<みんなの平均>初任給の平均額はいくら?どのくらい引上げられている?

2025.6.13 (最終更新日:2026.4.17)

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【この記事を読んでわかること】

  • 2025年度の初任給を前年度から全学歴で引上げた企業は83.2%と、多くの企業で初任給の引上げが進んでいる
  • 初任給は最終学歴が高卒より大卒の方が高くなっている
  • 初任給の引上げが必ずしも「年収アップ」につながるとは限らない点に注意

大手企業を中心に、初任給を引上げる動きが加速しています。少子高齢化が進み若い方が減りつつあるなか、待遇面を充実させないとよい人材を確保できなくなってきているためです。となると気になるのは、みんなの初任給ではないでしょうか。
今回は、初任給の引上げを行った企業の割合、最終学歴別・男女別の初任給の平均額、初任給の平均額の近年の推移、業種・企業規模・都道府県別の初任給から、初任給がどのくらい引上げられているのかをチェックしてみましょう。

初任給の引上げを行った企業の割合は?

一般財団法人 労務行政研究所が毎年公表している「新入社員の初任給調査」は、東証プライム市場に上場する企業の初任給に関する情報をまとめた調査です。「2025年度新⼊社員の初任給調査」によると、2025年度の初任給を前年度から全学歴で引上げた企業は実に83.2%にのぼります。特に製造業では90.4%と、9割程度の企業が初任給を引上げています。なお、非製造業では76.7%ですので「4分の3強」ではありますが、それでも多くの企業で初任給の引上げが進んでいることがわかります。

実際、過去10年間の初任給引上げ率(初任給を全学歴で引上げた企業の割合)の推移をみると、初任給引上げ率は2025年度こそ2024年度より少し減少しているものの、ここ数年で急激に増えていることがわかります。

初任給引上げ率の推移
初任給引上げ率の推移

初任給引上げ率は2020年度まではおおむね30〜40%の間で推移していたものの、2021年度は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で減少しています。しかし、2022年度から一転して大幅に上昇しており、人材不足が深刻になっている様子が読み取れます。

最終学歴別初任給の平均額は?

初任給と最終学歴には関連があります。もちろん企業により異なりますが、一般的には高校卒より大学卒や大学院卒の方が初任給は高い傾向があります。最終学歴別初任給の平均額は、次のようになっています。

2025年度の最終学歴別初任給の平均額
2025年度の最終学歴別初任給の平均額

2025年度の初任給の平均は高校卒で約20万6,000円、大学卒で約25万5,000円となっています。この金額をどうとらえるかは、世代によって異なるかもしれません。すでに社会人となって働いている方にとっては、随分と高いと思われるでしょう。一方で、就職活動をしている方(終えたばかりの方)にとっては、意外と安いと思われるかもしれません。

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初任給の平均額の推移はどうなっている?

初任給の平均額を2021年度〜2025年度の5年間の推移で見ると、最終学歴に関係なく年々増加していることがわかります。特に2024年度・2025年度に入って、最終学歴問わず初任給の伸びが加速しています。

初任給の平均額の推移
初任給の平均額の推移

また、厚生労働省「令和6年 賃金構造基本統計調査」によると男女別・学歴別の初任給は専門学校を除いて男性の方が高くなっています。学歴によって初任給が高い傾向はこちらも同様です。

男女別・学歴別の初任給
男女別・学歴別の初任給

業種と企業規模別の初任給平均は?

厚生労働省「令和6年 賃金構造基本統計調査」によると、業種別・企業規模別の初任給は次のようになっています。

業種・企業規模別の初任給平均
業種・企業規模別の初任給平均

サービス業などの例外もありますが、全体的に小企業よりも大企業の方が、初任給の金額も増える傾向が見られます。10人〜99人の企業では「不動産業、物品賃貸業」、100~999人・1,000人以上の企業では「鉱業、採石業、砂利採取業」が最も多くなっています。

都道府県別初任給の平均の推移は?

都道府県によっても初任給は大きく異なります。2022年から2024年の3年間の都道府県別の初任給の平均の推移を、2024年の金額の多い順に並び替えると、次のようになりました。

都道府県別初任給の平均の推移(2022年〜2024年)
都道府県別初任給の平均の推移(2022年〜2024年)

最も多いのは東京で24万9,300円です。京都、神奈川、千葉、滋賀と続きます。2022年と2024年を比較すると、多くの都道府県では金額が増加していますが、なかには減少しているところもあります。

株式会社 産労総合研究所の「2025年度 決定初任給調査(2025年7月7日更新)」では、初任給を引上げた理由・据え置いた理由を調査しています(複数回答)。これによると、引上げた理由として最も多いのはやはり「人材を確保するため」で71.1%となっています。少子高齢化で働く方そのものが減り、人材獲得競争が激化しています。優秀な人材を確保したいということで、初任給を引上げる企業が増えているのです。

ただ、いくら人材を確保するためとはいっても、初任給だけを引上げるのでは、既存の社員も不満に思うかもしれません。「先輩社員よりも給料の高い新卒社員がいる」という話はしばしばネットでも話題になりますし、何より先輩社員のモチベーションの低下にもつながりかねません。そこで、新卒だけでなく社員全体のベースアップを行うことで初任給も引上げるという動きもあります。初任給を引上げた理由でも「在籍者のベースアップがあったため」が48.3%あります。

ただし、初任給の引上げが必ずしも「年収アップ」につながるとは限らない点には注意が必要です。たとえば、初任給25万円の会社が初任給を30万円に引上げれば、年収は60万円増える計算です。しかし初任給が高い分、賞与で調整されたり、その後の昇給率が少なくなったりして、トータルで見ると年収アップにつながらないということもあるかもしれません。
また、初任給を引上げた分、成果が出せるかどうかはよりシビアにチェックされるかもしれません。成果が出せればよいものの、成果が出せなければ昇給や賞与に影響が出る可能性があります。

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少子高齢化の流れを考えると、今後もしばらくは新卒者有利の「売り手市場」が続くと考えられます。初任給の引上げもさらに進むとみられますが、労働力人口は働く意欲のある高齢者や女性、外国人の増加により増加傾向にあります。
初任給の高さだけで就職先を選ぶと、思わぬ落とし穴があるかもしれません。ぜひしっかり企業研究をしていただき、その会社でどんな仕事ができるのか、自分がどう成長できるのかイメージしてみるとよいでしょう。

初任給の使い道、みんなどうしてる?おすすめの使い道は?

初任給の使い道はどうするのか、気になる方も多いでしょう。「「初任給の使い方」に関する調査結果(出典:株式会社ジェイック)」によると、初任給の使い道(複数回答)で最も多いのが「親や家族へのプレゼント」で71.8%となっています。

初任給の使い道
初任給の使い道

趣味や自分へのプレゼントなども上位に入っていますが、意外と目立つのが貯蓄(40.3%)や投資(13.9%)です。一度しかない初任給ですから、記念になるものを購入するのもいいですが、これを機にお金を貯める・増やすことを考えはじめるのもよいでしょう。

たとえば定期預金は、預ける期間を決めて利用する預金です。満期を迎えるまでは基本的にお金を引出せませんが、自由に預入れ・引出しのできる普通預金よりも金利が高く設定されています。
またNISAは、投資で得られた利益にかかる税金がゼロにできるおトクな制度です。少額からコツコツはじめられて、堅実にお金を増やせる可能性があります。

これからの人生、何かとお金がかかる時期がやってきます。初任給をきっかけにお金を貯める、増やす習慣を作るのもよいでしょう。

  • 本ページは2026年4月時点での情報であり、その正確性、完全性、最新性等内容を保証するものではありません。また、今後予告なしに変更されることがあります。

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高山 一恵

ファイナンシャルプランナー(CFP)

(株)Money&You取締役。中央大学商学部客員講師。一般社団法人不動産投資コンサルティング協会理事。慶應義塾大学文学部卒業。2005年に女性向けFPオフィス、(株)エフピーウーマンを設立。10年間取締役を務めたのち、現職へ。NHK「日曜討論」「クローズアップ現代」などテレビ・ラジオ出演多数。ニュースメディア「Mocha(モカ)」、YouTube「Money&YouTV」、Podcast「マネラジ。」、Voicy「1日5分でお金持ちラジオ」運営。「はじめての新NISA&iDeCo」(成美堂出版)、「マンガと図解 はじめての資産運用」(宝島社)など書籍100冊、累計200万部超。ファイナンシャルプランナー(CFP®)。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。X(旧Twitter)→@takayamakazue

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