「1人1,000万円以上かかる」と言われている教育費ですが、実際にどれくらいかかるのかは、子どもの進路によって大きく違います。

今回は文部科学省の学習費調査などをもとに、子どもの教育費について考えて行きましょう。

幼稚園から高校までにかかる費用。幼稚園、小学校、中学校、高等学校、合計で必要な費用の順(単位は万円)、公立の場合、68+193+143+135=540万円。幼稚園だけ市立の場合、145+193+143+135=616万円。高等学校だけ私立の場合、68+193+143+311=716万円。幼稚園及び高等学校が私立の場合、145+193+143+311=792万円。小学校だけ公立の場合、145+193+398+311=1047万円。すべて私立の場合、145+917+398+311=1770万円。
幼稚園から高校までにかかる費用。幼稚園、小学校、中学校、高等学校、合計で必要な費用の順(単位は万円)、公立の場合、68+193+143+135=540万円。幼稚園だけ市立の場合、145+193+143+135=616万円。高等学校だけ私立の場合、68+193+143+311=716万円。幼稚園及び高等学校が私立の場合、145+193+143+311=792万円。小学校だけ公立の場合、145+193+398+311=1047万円。すべて私立の場合、145+917+398+311=1770万円。
「文部科学省平成28年度子供の学習費調査」より作成。千円以下は四捨五入。 学習費の内訳は「学校教育費」「学校給食費」「学校外活動費」

当たり前だけど、公立と私立で子どもの教育費は大きく変わる

現在子育て中のご家庭では、これから子どもの教育費がどれくらいかかるか気になるところです。幼稚園に入園してから高校を卒業するまでの15年間どのような進路に進むかによって教育費には大きな差が出ます。

公立と私立の学習費

幼稚園2.1倍、小学校4.7倍、中学校2.8倍、高等学校2.3倍。
幼稚園2.1倍、小学校4.7倍、中学校2.8倍、高等学校2.3倍。
「文部科学省平成28年度子供の学習費調査」より作成。小数第2位以下は四捨五入。

全国の公立と私立の幼稚園、小学校、中学校、高等学校(全日制)に通う子どもを対象とした「平成28年子供の学習費調査」(文部科学省)をみてみると、公立と私立では大きく違うことがわかります。下表は1年間の平均学習費の一覧ですが、幼稚園でも私立では公立の2倍以上の金額がかかることがわかります。

また、小学校では公立と私立の差額が大きく、1年間で公立小学校の約5倍もの教育費がかかることがわかります。

(円)

区分幼稚園小学校中学校高等学校(全日制)
公立私立公立私立公立私立公立私立
学習費総額233,947482,392322,3101,528,237478,5541,326,933450,8621,040,168
学校教育費120,546318,76360,043870,408133,640997,435275,991755,101
学校給食費20,41829,92444,44144,80743,7308,566
学校外活動費92,983133,705217,826613,022301,184320,932174,871285,067

「文部科学省平成28年度子供の学習費調査」より作成

進路次第では総額で1,000万円以上の差がある

公立の学校に進むか、私立の学校に進むか、高等学校卒業までの15年間で考えてみるとどのくらいの違いがあるのでしょうか。
図「幼稚園から高校までにかかる学習費」は1年間の平均をもとに、進路別の15年間にかかる教育費をまとめたものです。幼稚園から高等学校まで全て公立だと540万円ですが、幼稚園から全て私立だとすると総額で1,770万円もかかります。こちらの数字には学校外の活動費も含まれます。

幼稚園から高等学校までの進路の選択肢はいくつもありますが、幼稚園は公立でも私立でも高等学校だけが私立の場合は、それほど大きな差がないことがわかります。やはり、負担の大きい小学校、中学校から私立に行くとなると1,000万円以上かかることは覚悟しておくことが必要です。

大学は仕送りや生活費支援の有無でも変わる

大学生になると、国立、公立、私立の他に選択した学部や、自宅からの通学、寮からの通学、アパートなどでの一人暮らしかによっても大きく違います。下表は独立行政法人日本学生支援機構「平成28年度学生生活調査結果」のもので、国立、公立、私立の学校の種類と、自宅、寮、アパート暮らしでそれぞれかかる金額の表です。

学校の種類では国立大学は私立大学の半分程度の授業料で済むので、通学費や生活費にそれほどの違いがなければ、自宅から国立大学への進学が一番負担は少ないと言えます。しかし、住居や水道光熱費の負担のある寮やアパートから通学をするとなると生活費が一気に増えます。

国立大学で授業料は安くても、アパート通学になると金額は約70万円も多くなります。さらに、私立大学でアパート通学の場合、授業料と生活費を含め年間約250万円かかることがわかります。自宅から国立大学に通う場合と比べて年間2.5倍もの金額が必要になるのです。

(円)

区分自宅
国立公立私立平均
支出授業料500,400518,8001,022,200950,900
その他の
学校納付金
11,30014,300146,200127,700
修学費46,00051,50044,20044,600
課外活動費45,50027,70030,10031,600
通学費96,40098,700100,10099,600
小計(学費)699,600711,0001,342,8001,254,400
生活費390,500390,100416,600412,800
1,090,1001,101,1001,759,4001,667,200
区分学寮
国立公立私立平均
支出授業料419,700515,6001,035,400887,900
その他の
学校納付金
14,40031,300177,600138,200
修学費45,60034,20049,40048,000
課外活動費48,80019,00061,50057,300
通学費10,8009,30016,60015,200
小計(学費)539,300609,4001,340,5001,146,600
生活費816,900704,900875,000856,500
1,356,2001,314,3002,215,5002,003,100
区分下宿、アパート、その他
国立公立私立平均
支出授業料503,100521,4001,115,900883,500
その他の
学校納付金
8,00018,000182,500116,700
修学費49,80043,20047,80048,000
課外活動費52,30028,30035,10039,700
通学費10,00018,10021,90018,000
小計(学費)623,200629,0001,403,2001,105,900
生活費1,120,3001,045,6001,089,3001,095,100
1,743,5001,674,6002,492,5002,201,000

今回のまとめ

  • 私立学校は、公立の2倍から5倍も教育費がかかる
  • 大学にかかる費用は授業料だけではない。国立自宅通学と私立ひとり暮らしでは約2.3倍もの費用が違う



  • 本ページは2019年6月時点での情報であり、その正確性、完全性、最新性等内容を保証するものではありません。また、今後予告なしに変更されることがあります。

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黒須 かおり

ファイナンシャルプランナー(CFP)

FPラポール株式会社代表取締役。一生涯を見守るFPとして将来に向けての働き方、資産形成、資産運用などmoneyとキャリアのコンサルティングを行う。大手金融機関にて資産形成のアドバイザーとしても活動中。FP Cafe登録パートナー。

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