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小学校受験から卒業までいくらかかる?6年間で1,000万円を超えるケースも!?

我が子には少しでも良い教育を受けさせたい!と思うのが親心というもの。現在は、子どもの数も少なく、幼少の頃から教育に力を入れる家庭が増えています。その影響で一昔前に比べて小学校受験をする家庭も増えていますが、気になるのは、お受験をするための費用と入学後の学費です。小学校受験をする場合の全体的な費用について見ていきましょう。

お受験するなら幼児教室代も考慮!授業料は1コマ60〜90分あたり10,000円〜15,000円が相場

小学校を受験するとなると、ほとんどの家庭で子どもを「幼児教室」に通わせるのが一般的になってきていますが、ひとくちに幼児教室といっても、カリキュラムや雰囲気は実にさまざまです。教室の種類としては、総合的に受験を指導する教室や体操、絵画、製作などの単科教室、特定の小学校に絞って指導する教室などがあり、授業料は1コマ60〜90分あたり10,000円〜15,000円が相場。授業料が高いところになると、週1回、月に4回通って8万円を超える月謝を払うところもあります。

授業料以外にも入会金や夏期講習代、合宿代、模擬試験代などがあり、トータルでかかる費用は年間100万円以上になります。いつからお受験の準備を始めるかにもよりますが、仮に年中から始めて、2年間通う場合、200万円以上もかかることに!

この他にお受験に役立つ習い事をさせたり、家庭教師などもつけたりするとなると、1年間で200万円を超えるケースも少なくありません。

見落としがちな入学や教室以外にかかる費用をシミュレーション

幼児教室の授業料だけでも結構な金額がかかりますが、いざ、受験となった場合には、受験料がかかったり、面接に備えて、親子ともにスーツや靴、バッグなどを準備したりする必要があります。面接のためのスーツを親子で新調するとなると、15万〜20万円はかかります。

受験料は、私立小学校の場合、1校あたり2万〜3万円、国立小学校の場合、1校あたり3,300円(1次が1,100円、2次が2,200円)。平均3校〜5校程度受験するようなので、受験料だけで10万円はかかります。複数の学校を受験する場合、受験日程によっては、滑り止めとして第一志望ではない学校に納付金を支払わなくてはならない可能性があります。

2016年度学費初年度ランキング

順位 学校名 学費初年度 学費2年次以降 学費6年間推定
1 慶應義塾横浜初等部 186万0000円 152万0000円 946万0000円
2 立教小学校 166万4800円 106万4800円 698万8800円
3 慶應義塾幼稚舎 153万6480円 119万6480円 751万8880円
4 桐蔭学園小学部 150万9600円 98万7600円 644万7600円
5 学習院初等科 148万2000円 118万2000円 739万2000円
6 青山学院初等部 146万3000円 109万1000円 691万8000円
7 東京女学館小学校 144万8000円 99万8000円 643万8000円
8 立教女学院小学校 141万8800円 80万8800円 546万2800円
9 横浜雙葉小学校 141万1600円 86万1600円 571万9600円
10 東洋英和女学院小学部 140万500円 107万0000円 678万5000円
  • 出典:ダイヤモンド・オンライン

人気校の2011~17年度志願者数推移

(単位:人)

学校名 2017年度 16年度 15年度 14年度 13年度 12年度 11年度
慶應義塾幼稚舎 1,495 1,502 1,532 1,607 1,679 1,649 1,944
成蹊小学校 635 660 655 644 636 671 849
桐朋学園小学校 564 501 479 449 500 506 580
目黒星美学園小学校 548 567 494 436 356 172 188
東洋英和女学院小学部 513 498 453 452 485 253 304
暁星小学校 483 495 530 550 542 567 567
洗足学園小学校 445 414 387 386 326 303 314
青山学院初等部 445 388 348 395 403 423 570
立教小学校 416 395 452 382 428 428 513
聖心女子学院初等科 405 372 352 347 377 383 383
  • 出典:ダイヤモンド・オンライン

小学校に入学してからが出費の本番。6年間で600万円超

ここまででも結構な費用がかかりますが、出費の本番は、むしろ小学校に入学してからです。

私立小学校の場合、設備費や授業料など、年間で100万円以上かかる学校が少なくありません。例えば、超人気高の慶應義塾幼稚舎の場合、初年度の納入金が150万円程度、次年度以降も120万円かかります。6年間の学費はざっと、750万円。この他に、習い事代や寄付金も考慮すると、1,000万円以上かかるでしょう。

学費が比較的安いところでも、年間60万〜70万円程度の設備費や授業料がかかるようです。6年間で600万円は超えると見ておいた方がよいでしょう。

国立小学校の場合は、年間20万〜30万円程度ですが、教育水準も高く、学費が安いことから、かなりの狭き門。国立小学校の中でも超人気校の筑波大学付属小学校は、定員128名のところ、3,000名以上の応募があるようです。

息切れしない、先を見越したマネープランニングが大切!

小学校を受験する前の段階で幼児教室の授業料や受験料などで数百万円かかり、めでたく合格できたとしてもその後も毎年100万円単位で学費がかかります。

あらかじめ父母からの教育費の贈与や奨学金、教育ローンを利用するなどの選択肢も考えておきましょう。

最近は、お給料も右肩で上がる保証もなく、雇用も不安定なことから教育ローンを利用している家庭が急増しています。教育ローンは、奨学金と違い、一括で資金を借りることができたり、融資のスピードが早かったりするので、使い勝手がよいところが利用者が増えている理由のようです。

今回のまとめ

  • 私立の小学校受験をする場合、幼児教室通いから小学校6年間の学費を合わせて安く見積もって総額で600万円程度。
  • 幼児教室では授業料の他に、夏期講習代、模擬試験代などがかかり、その他も考えると年間で100万円上はかかる。
  • 小学校受験をする前には、息切れしない先を見越した事前のマネープランニングが大切。教育ローンや奨学金などを利用する選択肢もある。
  • 本ページは2017年11月時点での情報であり、その正確性、完全性、最新性等内容を保証するものではありません。また、今後予告なしに変更されることがあります。

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ファイナンシャルプランナー(CFP) 高山 一恵

2005年に女性向けFPオフィス、株式会社エフピーウーマンを創業、10年間取締役を務め退任。その後、株式会社Money&Youの取締役へ就任。女性のための、一生涯の「お金の相談パートナー」が見つかる場『FP Cafe』を運営。全国で講演活動、多くのメディアで執筆活動、相談業務を行い、女性の人生に不可欠なお金の知識を伝えている。明るく親しみやすい性格を活かした解説や講演には定評がある。著書は「やってみたらこんなにおトク!税制優遇のおいしいいただき方」(きんざい)、「税金を減らしてお金持ちになるすごい!方法」(河出書房新社)、「パートナーに左右されない自分軸足マネープラン」(日本法令)など多数。

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