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【この記事を読んでわかること】
「自分の年収は日本の平均年収から見て高い?低い?」誰でも一度は気になる疑問でしょう。生活する以上何かとお金はかかります。近年はインフレで支出も増えていますので、なおのこと気になる方が多いでしょう。今回は、データをもとに日本の平均年収や年収の中央値がいくらなのか、また年収をあげるための方法などをご紹介します。
国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」によると、2024年の給与所得者の平均給与は477.5万円。平均給料・手当が402.9万円、平均賞与が74.6万円です。
2000年からの推移で見ると、次のようになっています。
平均給与は2000年以降減り続け、2009年にリーマンショックの影響で大きく下がりましたが、その後は上昇傾向にあります。2024年は、2000年の水準をはじめて突破しました。
平均給与を見て「こんなにもらっているの?」と思った方もいるかもしれません。平均は、一部の方(ここでは、年収の高い方)が引上げてしまう傾向があります。全体の真ん中を表す中央値は公表されていないのですが、厚生労働省「令和6年 賃金構造基本統計調査」の一般労働者の中位数(全体の2分の1に該当する者の賃金)は287.2万円となっています。これに上記で紹介した平均賞与(74.6万円)を加えると、おおよその中央値は361.8万円となります。
民間給与実態統計調査には、年代別・男女別の平均年収も掲載されています。
男性は年齢が上がるにつれて平均給与が上昇していますが、女性は年齢による差はあまり見られません。20代前半なら男性295万円・女性258万円で、差は37万円ですが、年齢が上がるに連れて男女差が拡大。50代後半では男性735万円・女性356万円ですので、2倍以上の差がついていることがわかります。60代以降は男女とも年収が下がっています。
データより、学歴別・業種別の平均年収もチェックしてみましょう。
| 月収 | (月収×12) | 賞与(74.6万円) | 年収 | |
|---|---|---|---|---|
| 高校 | 28.9万円 | 346.7万円 | 74.6万円 | 421.3万円 |
| 専門学校 | 30.7万円 | 368.3万円 | 74.6万円 | 442.9万円 |
| 高専・短大 | 30.7万円 | 368.6万円 | 74.6万円 | 443.2万円 |
| 大学 | 38.6万円 | 463.0万円 | 74.6万円 | 537.6万円 |
| 大学院 | 49.7万円 | 596.4万円 | 74.6万円 | 671.0万円 |
国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」・厚生労働省「令和6年 賃金構造基本統計調査」より(株)Money&You作成
学歴別の年収はデータとしては公表されていないのですが、月収の12倍に賞与74.6万円を足したものとして算出してみました。高校、高専・短大、専門学校、大学、大学院と、平均年収がだんだん高くなっている様子がわかります。
| 業種 | 平均年収 |
|---|---|
| 電気・ガス・熱供給・水道業 | 832万円 |
| 金融業、保険業 | 702万円 |
| 情報通信業 | 660万円 |
| 製造業 | 569万円 |
| 建設業 | 565万円 |
| 学術研究、専門・技術サービス業 教育、学習支援業 |
549万円 |
| 運輸業、郵便業 | 498万円 |
| 不動産業、物品賃貸業 | 496万円 |
| 複合サービス事業 | 490万円 |
| 医療、福祉 | 429万円 |
| 卸売業、小売業 | 410万円 |
| サービス業 | 389万円 |
| 農林水産・鉱業 | 348万円 |
| 宿泊業、飲食サービス業 | 279万円 |
国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」より(株)Money&You作成
平均年収の最も高い業種は「電気・ガス・熱供給・水道業」の832万円です。ついで「金融業、保険業」の702万円、「情報通信業」の660万円となっています。
反対に最も低い業種は「宿泊業、飲食サービス業」の279万円で、「農林水産・鉱業」348万円、「サービス業」389万円と続きます。
このデータは正社員だけでなく、パートやアルバイトなどで働く方も含めた金額です。「宿泊業、飲食サービス業」はパート・アルバイトの方も多いことから、平均としては低く出てしまうものと考えられます。
日々の生活はもちろん、ライフプランを実現するためにも、何かとお金が必要な時代です。今回紹介した平均年収はあくまで統計上の平均値ですが、それでも「もっと年収を上げたい」と感じた方もいるかもしれません。年収アップを目指すのであれば、たとえば次のようなことに取り組んでみましょう。
年収を上げるために最もわかりやすいのは、スキルアップして今の職場で評価されることです。今の職場で使えるスキルを身につけたり、仕事に役立つ資格を取得したりすれば、できる仕事が広がり専門性が増します。そうすれば、会社に評価されて給与アップ、年収アップにつながっていきます。「資格手当」を支給してくれる会社もあります。昇進することができれば、さらなるベースアップも見込めるでしょう。
スキルアップは確かにわかりやすいのですが、たとえスキルアップしたとしても、それを会社が必ずしも評価してくれるとは限りません。今の会社で年収アップが望めないというのであれば、転職も選択肢の1つです。身につけたスキルは仕事が変わっても無駄になることはありません。同業の会社に転職すればすぐにその資格を役立てられるはずです。転職前と同じ仕事内容だとしても、給与や賞与の体系、評価基準によって、年収がアップする場合もあります。
年収アップを狙って転職しても、逆に下がってしまう可能性もあります。また、「今の仕事が気に入っている」「希望の仕事が見つからない」といったことも考えられます。本業に加えて年収をアップさせたいならば、副業も一案です。最近は副業を認める会社も増えています。自分のスキルを生かして業務委託で働けば、やりたい仕事をしながら年収もアップできるでしょう。さらに、副業が高じて独立・転職につながるといった展開も考えられます。
転職も副業も難しいがお金を増やしたいという場合は、投資することを考えましょう。
投資は元本保証ではありませんが、じっくりコツコツと「長期・積立・分散投資」を続けていれば、堅実にお金を増やすことが期待できます。
投資はインフレにも比較的強い(インフレに合わせて値上がりする)資産です。もちろん価格変動のリスクはありますが、インフレに対応しやすい資産を預貯金と組み合わせることで、リスクを抑えながら資産を育てることが期待できます。
これから投資をするのであれば、投資で得られた利益にかかる税金をゼロにできるNISAや、税制優遇を受けながら将来の自分年金を準備できるiDeCoなどの制度を活用するのがおすすめです。
国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」では「2024年時点の日本の平均年収は約478万円」となっており、自分の年収と比較する上での1つの目安になります。平均年収を参考にしつつ、自分がどれくらいの年収を得たいのか、これを機会に考えてみるとよいでしょう。その上で、年収アップを目指すのであればそのためにできることを考え、行動するようにしましょう。
お申込みに際しては、以下のご留意点を必ずご確認ください。
高山 一恵
ファイナンシャルプランナー(CFP)
(株)Money&You取締役。中央大学商学部客員講師。一般社団法人不動産投資コンサルティング協会理事。慶應義塾大学文学部卒業。2005年に女性向けFPオフィス、(株)エフピーウーマンを設立。10年間取締役を務めたのち、現職へ。NHK「日曜討論」「クローズアップ現代」などテレビ・ラジオ出演多数。ニュースメディア「Mocha(モカ)」、YouTube「Money&YouTV」、Podcast「マネラジ。」、Voicy「1日5分でお金持ちラジオ」運営。「はじめての新NISA&iDeCo」(成美堂出版)、「マンガと図解 はじめての資産運用」(宝島社)など書籍100冊、累計200万部超。ファイナンシャルプランナー(CFP®)。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。X(旧Twitter)→@takayamakazue
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