デビットカードとは?メリットから作り方まで基礎知識を丸ごと解説

2025.10.8

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【この記事を読んでわかること】

  • デビットカードは買い物の支払いと同時に金融機関の口座から代金が引落とされる「即時払い」のカード
  • デビットカードは現金同様に使えて使い過ぎの心配も少なく、お金の管理もしやすい。国際ブランドと提携しているブランドデビットカードならば海外の加盟店でも利用できる。ポイントがたまるデビットカードもある
  • デビットカードは金融機関によっては15歳(中学生不可)から作ることができる。キャッシュレス決済に慣れるためにもおすすめできる

近年、便利で手軽なことから、買い物でのキャッシュレス決済が増えています。経済産業省の資料(2025年3月)によると、2024年のキャッシュレス決済比率は42.8%(141.0兆円)となっており、年々その割合が増えています。

キャッシュレス決済といえば、クレジットカードや電子マネー、スマホ決済を連想するかもしれませんが、もう1つ、ぜひ知っておいていただきたいのが「デビットカード」です。今回はデビットカードについて、仕組みやメリット・デメリットから、作り方や使い方、そして注意点を丸ごと紹介します。

現金感覚で管理できるデビットカードとは?仕組みからメリット・デメリットまで解説

デビットカードは、買い物の支払いと同時に金融機関の口座から代金が引落とされるカードです。

デビットカード・クレジットカード・スマホ決済・電子マネー・現金のメリット・デメリット比較表
デビットカード・クレジットカード・スマホ決済・電子マネー・現金のメリット・デメリット比較表

電子マネーはチャージしたお金を支払う「先払い」、クレジットカードは毎月の使用分をまとめて支払う「後払い」の仕組みです。デビットカードは使ったタイミングで口座から代金が引落とされますので、「即時払い」のカードです。支払いのタイミングは現金と同じといえます。

デビットカードのデメリットは、銀行口座の残高が不足していると使えないことです。ただ、使い過ぎを防ぐという意味ではむしろメリットともいえるでしょう。

デビットカードの種類

デビットカードには、大きくわけて「J-Debit」(ジェイデビット)と「ブランドデビットカード」の2つがあります。
J-Debitは、金融機関のキャッシュカードを使って、全国の加盟店で支払う仕組みです。新たにデビットカードを作る必要はなく、入会金や年会費もかかりません。

ブランドデビットカードは、たとえばJCBやVISAといったクレジットカードでも知られる国際ブランドが発行・提携しているデビットカードです。入会金や年会費がかかることもありますが、利用額に応じてポイントがもらえるなど、サービスが充実しています。
具体例として、イオン銀行が発行する「イオン銀行キャッシュ+デビット」は、イオン銀行のキャッシュカードとデビットカードと電子マネーWAONの3つの機能が1枚にまとまったもので、JCBのデビットカードとして利用できます。入会金や年会費は無料です。

デビットカードの使い方

デビットカードの使い方はとても簡単です。店頭で支払う際に「カード払いで」支払うことを伝えて、端末にカードを差し込んだり、読取らせたりして使用します。デビットカードのなかにはタッチするだけで決済できるものもあります。暗証番号が求められた場合は指示に従って入力し、問題がなければ決済が完了します。
デビットカードは1回払いしかできないので、支払い回数を聞かれたら「1回払いで」と伝えましょう。

デビットカードの利用でポイントが進呈されるのも嬉しいところです。イオン銀行キャッシュ+デビットの場合は、イオングループの対象店舗を利用するときにJCBデビットで支払うと、200円(税込)ごとに2WAON POINTがもらえます。(2025年9月現在。詳細はデビットカード(イオン銀行キャッシュ+デビット)をご覧ください。)

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高校生なら自分で申込める!デビットカードの作り方

多くの金融機関ではクレジットカードを作れるようになるのは18歳以上で、高校生は不可となっています。その点、デビットカードであれば、金融機関によっては15歳から作ることが可能です。
中学生は作れませんが、高校生なら自分の意志でデビットカードを申込むことができます。キャッシュレス決済に慣れるためにもおすすめできます。

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手続き方法(店舗・Web)

デビットカードは、申込後、カードが届いたら口座に入金することで使えるようになります。
イオン銀行キャッシュ+デビットの場合、以下の手順でデビットカードを作成できます。

  1. お申込み
    イオン銀行店舗で申込む場合…マイナンバーカードなど、本人確認書類を持参して来店
    WEB申込み…本人確認書類を用意したうえで、スマホ・パソコンからお申込み
  2. 2週間程度でカードが届く
  3. 口座に入金する
    開設されたイオン銀行の口座にお金を入れる

これでイオン銀行キャッシュ+デビットが作成でき、JCBデビットの利用準備も完了です。
JCBデビットで支払うと、イオン銀行の口座に入金したお金が即座にお引落としされ、決済ができるようになります。

デビットカード(銀行口座)への入金方法

銀行口座の残高が不足してきたら、入金しましょう。銀行口座への入金は、手数料がかからない方法を利用するのがおすすめです。

イオン銀行の場合、以下の入金方法なら手数料がかかりません。

  • イオン銀行ATMからなら365日24時間入出金手数料0円
  • みずほ銀行ATM・三菱UFJ銀行ATM・ゆうちょ銀行ATMで平日所定時間内の預入手数料0円
  • イオン銀行間の振込は365日24時間手数料0円
  • 他行の口座から自動的にイオン銀行口座へ入金する「自動入金サービス」手数料0円

お近くにイオングループの店舗やイオン銀行ATMがあれば、それを利用するのが便利ですね。

デビットカードの注意点

便利なデビットカードですが、注意点もあります。

デビットカードでは分割払いはできない
支払い方法のところでも触れましたが、デビットカードは1回払いにしか対応していません。高額な買い物をする場合でも、口座にお金がなければ買い物ができませんので注意してください。

J-Debitは海外では使えない
デビットカードのうち、J-Debitは国内専用で、海外で利用することはできません。しかし、ブランドデビットカードであれば海外でも利用できます。イオン銀行キャッシュ+デビットであれば、国内だけでなく海外のJCB加盟店でも利用できます。海外旅行に行ったときには、デビットカードに対応しているATMから現地の通貨を引出すこともできます。

これからの時代、キャッシュレス化はますます加速するでしょう。高校生になったら持つことができるデビットカードは、使い過ぎを防ぎつつキャッシュレス決済に慣れるのにぴったりです。まだ持っていない方は、これを機に利用してみてはいかがでしょうか。

  • 本ページは2025年9月時点での情報であり、その正確性、完全性、最新性等内容を保証するものではありません。また、今後予告なしに変更されることがあります。

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高山 一恵

ファイナンシャルプランナー(CFP)

(株)Money&You取締役。中央大学商学部客員講師。一般社団法人不動産投資コンサルティング協会理事。慶應義塾大学文学部卒業。2005年に女性向けFPオフィス、(株)エフピーウーマンを設立。10年間取締役を務めたのち、現職へ。NHK「日曜討論」「クローズアップ現代」などテレビ・ラジオ出演多数。ニュースメディア「Mocha(モカ)」、YouTube「Money&YouTV」、Podcast「マネラジ。」、Voicy「1日5分でお金持ちラジオ」運営。「はじめての新NISA&iDeCo」(成美堂出版)、「マンガと図解 はじめての資産運用」(宝島社)など書籍100冊、累計190万部超。ファイナンシャルプランナー(CFP®)。1級FP技能士。X(旧Twitter)→@takayamakazue

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