
【この記事を読んでわかること】
定期預金は、1カ月・3カ月・6カ月など決められた期間、お金を預ける仕組みです。お金を貯める手段として利用している方もいるでしょう。では、満期を迎えた定期預金の使い道は決めていますか?正しく見直すことで、お金の活用方法が変わってくるかもしれません。今回は、満期を迎える定期預金の取扱い方について説明します。
定期預金の満期時の取扱いには次の3つの方法があります。
①元金継続
元本は再び同じ期間の定期預金に預け、利息は普通預金に入金されます。
②元利継続
元本も利息も再び同じ期間の定期預金に預けます。
③自動解約
定期預金を満期で解約して、元本も利息も普通預金に入金されます。
「そういえば、満期を迎える定期預金があるな」という方は、その預けているお金がどうなるかをぜひ確認してみてください。
①②であれば、再び同じ期間の定期預金にお金が預けられています。定期預金は自由に引出しができない分、普通預金よりも金利が高く設定されていることが多くあります。その高く設定された金利を受取ることができているでしょう。①は利息が普通預金に入金されるので単利(預け入れた元本に対してのみ利息がつく計算方法)、②は利息も定期預金に入金されるので複利(預け入れた元本だけでなく、受取った利息にも利息がつく計算方法)となります。ただしイオン銀行の場合、3年未満の定期預金は単利型となります。銀行によって取扱いが異なりますので、確認してから預け入れましょう。
一方、③では定期預金が解約され、元本も利息も普通預金に入金されます。以後、この定期預金から移されたお金に適用される金利は普通預金のものになってしまいます。この状態でそのまま放置しておくのは、ちょっともったいないですね。
預入期間や金額により金利は異なりますが、イオン銀行の場合、普通預金の通常の金利は年0.2%、定期預金の金利は年0.25%以上となっています(2025年6月1日現在)。詳しくはこちらをご覧ください。
2024年3月、日本銀行(日銀)がマイナス金利政策の解除を発表しました。それにともなって、銀行の預金金利も上がる傾向にありました。
このような金利上昇局面では、預入期間が短い定期預金を利用することもおすすめです。というのも、預入期間が長い定期預金を利用している間に政策金利が上がっても、すでに預けている定期預金の金利が見直しされて途中から上がるということはありません。
その点、満期までの期間が短い定期預金であれば、政策金利の上昇後の金利の高い定期預金が使えるので、金利上昇の恩恵を受けやすくなります。
上記の理由から、前項の③自動解約になる定期預金はもちろん、①元金継続・②元利継続になる定期預金であっても、満期の際にはよりおトクになる預け先を検討してみることをおすすめします。
定期預金を選ぶときは、次の3つのポイントを確認してみましょう。
定期預金の預金金利は、政策金利の影響を受けるとはいえ、銀行ごとに決められています。そのため、満期までの期間が同じ定期預金でも「こちらの銀行の方が金利が高い」ということもありえます。まずは金利をチェックしてみましょう。
「期間限定」「◯◯円以上◯◯円まで」などの条件を満たすと金利がアップするキャンペーンが行われていることもあります。キャンペーンの内容は銀行によっても異なりますが、上手に活用できればおトクになることも少なくありません。
銀行によっては、新規口座開設者限定のキャンペーンが行われていることもあります。一定期間の金利が通常よりも大きく上乗せされるのでおトクです。
イオン銀行のメリット
イオン銀行の新規口座開設特典では、次の条件を満たすことで、1カ月ものの定期預金金利が年3.0%になります(2025年6月5日時点)。詳しくはこちらをご覧ください。
口座開設日の翌々月末までに店舗・ネットで定期預金のお預入れ
(一部対象外店舗あり)
銀行口座を持っていることで得られるメリットもチェックしましょう。
イオン銀行のメリット
イオン銀行では、金融商品やサービスを利用すればするほど、ステージが上がり、特典がアップする「イオン銀行Myステージ」を導入しています。イオン銀行のキャッシュカード・クレジットカード(イオンカード)・電子マネーWAONの機能や特典が1枚にまとまった「イオンカードセレクト」を持つことで、ステージアップする可能性も高く、口座保有のメリットが増大します。
イオンカードセレクトを使うと、イオン銀行ATMを利用することでいつでも入出金手数料が無料になります。さらに毎月20日・30日の「お客さま感謝デー」にはイオンカードセレクトでの支払いでお買い物代金が5%オフにできます。イオングループの対象店舗でのお買い物で利用するとWAON POINTも基本の2倍(200円(税込)ごとに2WAON POINT)※ためられるのもうれしいですね。そのほかにもさまざまな特典がありますので、興味がある方はぜひチェックしてみてください。
定期預金はすぐに使わないお金を預けておくだけでなく、堅実に増やすことができる仕組みです。しかし、満期がくると自動解約されてしまう定期預金の場合、相対的に金利が低い普通預金にお金が預けっぱなしになってしまうこともあります。
お金を増やしたい場合、金利が上昇する局面では、預入期間が短い定期預金を使って、お金を預け換えていくのがおすすめです。金利プランやキャンペーンなどの特典、銀行口座の保有特典などを比較して、積極的に金利や預入期間を見直してみることをおすすめします。
高山 一恵
ファイナンシャルプランナー(CFP)
(株)Money&You取締役。中央大学商学部客員講師。一般社団法人不動産投資コンサルティング協会理事。慶應義塾大学文学部卒業。2005年に女性向けFPオフィス、(株)エフピーウーマンを設立。10年間取締役を務めたのち、現職へ。NHK「日曜討論」「クローズアップ現代」などテレビ・ラジオ出演多数。ニュースメディア「Mocha(モカ)」、YouTube「Money&YouTV」、Podcast「マネラジ。」、Voicy「1日5分でお金持ちラジオ」運営。「はじめての新NISA&iDeCo」(成美堂出版)、「マンガと図解 はじめての資産運用」(宝島社)など書籍100冊、累計180万部超。ファイナンシャルプランナー(CFP®)。1級FP技能士。X(旧Twitter)→@takayamakazue
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