なぜ定期預金はおすすめしない?おすすめしないと言われる理由や向いている人について解説

2026.3.25

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【この記事を読んでわかること】

  • 定期預金は「運用の期間が長く、途中で引出しにくい」「投資と比べて金利が低い」「物価が上昇したときにお金の価値が下がってしまう」といった理由からおすすめしないと言われることがある
  • 定期預金には「普通預金よりも高く金利が設定されていることが多い」「はじめやすい」「元本割れのリスクが少ない」「投資するための時間を取られない」といったメリットがある
  • 定期預金は「元本割れは避けたい人」「当面使わない資産がある人」「投資に抵抗がある人」「投資に関する時間を減らしたい人」におすすめできる

定期預金はよく耳にする預金ですが、「定期預金が気になるけど、使ったほうがいい?」と悩んでいる方は少なくないのではないでしょうか。
これからのお金の預け先として「おすすめしない」と言われることがあるのも事実です。自分に向いているかどうかを判断するのは難しいかもしれません。そこで今回は、定期預金がおすすめしないと言われる理由を確認したうえで、定期預金のメリットと向いている方を紹介していきます。

定期預金をおすすめしないと言われる理由

定期預金は普通預金と違って、数カ月・数年などと預ける期間を決めて利用する預金です。
定期預金は、数カ月、あるいは数年先のお金を貯めておくのによさそうですが、それでも「おすすめしない」と言われることがあります。その理由には、次のようなものがあります。

おすすめしない理由1:定期預金は運用の期間が長く、途中で引出しにくい

定期預金は、運用の期間がどうしても長くなりがちです。普通預金は、運用の期間などを気にせず自由に引出せますが、定期預金は原則として満期が来るまで引出せません。
定期預金を中途解約してお金を引出すことも可能ですが、「中途解約利率」や「期日前解約利率」が適用され、金利が当初よりも低くなってしまいます。

おすすめしない理由2:定期預金は投資と比べて利回りが低い

定期預金の金利は、一般的に預ける期間が長いほど高く設定されています。しかし、株式投資や投資信託の利回りなどに比べると利率が低くなることがあります。
リスクとリターンは表裏一体の関係で、ローリスク・ローリターン、ハイリスク・ハイリターンです。「ローリスク・ハイリターン」はありません。
定期預金は一定額の元本保証があるほどリスクの少ない商品ですから、リターンも少なくなります。投資には元本保証がない分リスクは高いですが、相応に高いリターンが得られる可能性があります。

おすすめしない理由3:定期預金は物価が上昇したときにお金の価値が下がってしまう

このところ、あらゆるモノの価格(物価)が値上がりしています。総務省「消費者物価指数」(2020年=100、生鮮食品を除く総合)は2022年4月以降、前年同月比2%を超える上昇率が続いています。単純に言うと、物価が2%上がったとき、それに合わせてお金も2%増やせなければ持っているお金の価値が下がってしまうことになります。定期預金に限った話ではありませんが、現状の定期預金の金利を考えると、物価上昇にお金の増加が追いつかない可能性があると言えます。

デメリットだけじゃない?定期預金のメリットとは?

では、定期預金は本当におすすめできないのでしょうか。まずは定期預金のメリットを確認してみましょう。

定期預金のメリット1:定期預金は普通預金よりも高く金利が設定されていることが多い

定期預金の金利は、普通預金よりも高めに設定されていることが多くあります。しばらく使う予定のないお金は、普通預金に預けたままにしておかずに定期預金に移せば、より効率よくお金を増やすことができるでしょう。

定期預金のメリット2:定期預金ははじめやすい

銀行の総合口座を開設すると、普通預金だけでなく定期預金も利用可能です。すでに普通預金を利用しているならば、追加の口座開設などをしなくても定期預金を利用できます。

定期預金のメリット3:定期預金は元本割れのリスクが少ない

定期預金は元本保証の商品です。株式投資や投資信託などの場合、購入した株や投資信託が値下がりすると元本割れの可能性がありますが、定期預金は預けている間に元本割れすることはありません。万が一、定期預金を利用している銀行が破綻したとしても、普通預金と定期預金の合計1,000万円とその利息分までは元本保証があります。

定期預金のメリット4:定期預金だと投資するための時間が取られない

株式投資や投資信託の場合、値動きをチェックしたり、ときには売買の判断をしたりする必要があります。その点、定期預金は、お金を預けた後は満期まで待つだけなので、銘柄選定など投資するために準備する時間を取られずに済みます。

定期預金を選んでいる人はどんな人?選ばれる理由とは

これらのメリットを踏まえて、定期預金は次のような方に選ばれています。

定期預金を選ぶ人1:金利は高い方がよいと思うものの、元本割れは避けたい人

お金の価値を減らさないためにも、なるべく高い金利を受取りたいけれども、元本割れは困るという方はたくさんいます。資産の安全を最優先にしながら、お金を効率よく増やしたい方に定期預金が選ばれています。

定期預金を選ぶ人2:当面使わない資産がある人

当面使わないお金がある方は、定期預金に預けることで、普通預金よりも高い金利でお金を増やすことができます。

定期預金を選ぶ人3:株や投資信託などの投資に抵抗がある人

近年、株や投資信託などの投資はだいぶ広まってきましたが、それでも投資に抵抗のある方はいます。「値下がりが怖い」「気になって頻繁に状況を確認し一喜一憂してしまう」という方は、定期預金を活用した方がよいでしょう。

定期預金を選ぶ人4:投資に関する時間を減らしたい人

普段から忙しくて投資に時間をかけていられないというのであれば、普通預金に預けたままにしておくよりも定期預金を活用した方がお金を増やせるでしょう。

定期預金を選ぶポイント

「これから定期預金を使いたい」「すでに投資もしているけれど、定期預金も活用したい」と思ったら、次のポイントを確認しましょう。

自分の資産運用の目的を明確にする

まずは自分の資産運用の目的を明確にしましょう。「いつまでにいくら貯める」という目的を持つことで、そのお金をどうやって貯めるかが見えてきます。定期預金が向いているのは、今後5年以内に使う予定のあるお金です。住宅購入の頭金、車の購入費用、留学費用、結婚資金などが該当します。これらのお金は、使うまでに少し時間があるのでできるだけ増やしたいものの、減ってしまっては困ります。できるだけ増やしつつも、安全・確実に用意するために定期預金を活用するのがおすすめです。
なお、10年以上使わない将来のためのお金(子どもの大学進学資金、老後資金など)は、定期預金よりも大きく増える可能性のある投資を検討してみてもよいのではないでしょうか。

定期預金の条件をチェックする

金融機関によって定期預金の預入期間や金利などが異なります。また、期間限定のキャンペーンなどで金利が高くなったり、特典が受けられたりすることもあります。できるだけおトクに預けられるよう、定期預金の条件をチェックしましょう。

金利だけでなく各銀行の特典やサービスも確認する

どの金融機関の定期預金を利用するか決まっていない場合は、定期預金の金利だけでなく、そのほかの特典やサービスも確認しましょう。

たとえばイオン銀行の場合、イオン銀行ATMの入出金手数料が24時間365日いつでも無料です。「イオンカードセレクト」「イオン銀行キャッシュ+デビット」などを利用すればクレジットカードや電子マネーなどでの支払いも利用できます。また、イオングループの対象店舗で開催される「お客さま感謝デー」(20日・30日の買い物が5%オフ)など、お買い物特典が多いことが特徴です。

まとめ

「定期預金はおすすめしない」と言われることがあるのは事実ですが、実際のところ、定期預金のメリット・デメリットは資産運用の目的やその人のリスク許容度などによって異なります。定期預金は、安全かつ少しでも金利が高い商品でお金を増やしたい方におすすめです。総合口座を開設するだけで簡単にはじめられますので、定期預金にメリットを感じるならば活用を検討してはいかがでしょうか。自分の資産運用の目的やライフスタイルに合わせた資産形成をめざしましょう。

  • 本ページは2026年3月時点での情報であり、その正確性、完全性、最新性など内容を保証するものではありません。また、今後予告なしに変更されることがあります。

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高山 一恵

ファイナンシャルプランナー(CFP)

(株)Money&You取締役。中央大学商学部客員講師。一般社団法人不動産投資コンサルティング協会理事。慶應義塾大学文学部卒業。2005年に女性向けFPオフィス、(株)エフピーウーマンを設立。10年間取締役を務めたのち、現職へ。NHK「日曜討論」「クローズアップ現代」などテレビ・ラジオ出演多数。ニュースメディア「Mocha(モカ)」、YouTube「Money&YouTV」、Podcast「マネラジ。」、Voicy「1日5分でお金持ちラジオ」運営。「はじめての新NISA&iDeCo」(成美堂出版)、「マンガと図解 はじめての資産運用」(宝島社)など書籍100冊、累計200万部超。ファイナンシャルプランナー(CFP®)。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。X(旧Twitter)→@takayamakazue

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