
外貨預金は米ドル、豪ドルなど外国の通貨と円を交換し、交換した外国の通貨で預金をすることです。金融機関や通貨の種類によって差がありますが、日本円の預金金利よりも高い金利で運用できることが魅力です。
日本円で定期預金をすると、多くの場合金利は低いですが、外貨預金では通貨によっては日本円より高い金利でお預けできることもあります。外貨積立は時間をかけてゆっくり外貨預金を積み立てていくもので、この金利の差が将来受け取る利息に大きな差を生みます。
金利を味方につけながらコツコツ積み立てをしていると、知らないうちに増えていきます。
外貨積立では、毎月決まった日に決まった金額で継続的に外貨を預入れしていきます。外貨積立は金融機関によっては500円から始められるので、一度にたくさんのお金を運用するのは怖い初心者にもハードルが低く感じられるのではないでしょうか。
少額からでも始められることから、給料が比較的低い新入社員や子どもの教育費で生活に余裕のない家庭など運用できる資金が少ない方でも、将来に向けて少しずつ運用をしていくきっかけとして利用できます。時期や目的にあわせて計画的に運用するためにも外貨積立をうまく活用すると良いでしょう。
外貨預金には、円預金と同様に普通預金・定期預金・積立預金ができる金融機関があります。積立預金は毎月自動的に円の普通預金口座から自動振替で、選択した外貨積み立てができるので、一度始めてしまえばあとは自動的に毎月一定額が積み立てられていきます。手間や時間がかからないので、仕事や家事で忙しい方やコツコツと積み立てをしたい方にお勧めです。為替の動きやタイミングであまり悩むこともなく、ストレスなく運用できることは長く投資を続ける秘訣でもあります。
まとまったお金で一度に外貨預金に預入れすると、タイミングによっては高い値段(円安)で預入れしてしまうリスクがあります。
一方で、毎月決まった金額で定期的に外貨預金を預入れしていくと、高い時(円安)は外貨を少なく、安い時(円高)には外貨をたくさん預入れることができるようになります。
この預入れ方法を「ドルコスト平均法」と言います。預入れるタイミングを分けることで、長期的には平均預入れ価格のブレを抑えられ、円安に動いた時に利益が出る可能性が増します。
為替の値動きとうまく付き合えることも外貨積立をするメリットなのです。
外貨投資というと身構えてしまうかもしれませんが、外貨預金で少額から積み立てを始めることでお金を増やす一歩を踏み出せます。円と外貨のバランスや、全体の資産のバランスを考えながら、運用をしていくことをお勧めします。なお、外貨投資は為替リスクがあるので、運用がうまくいかなかった場合、元本割れとなってしまうことがあることには注意が必要です。
お申込みに際しては、以下の留意点を必ずご確認ください。
辻本 由香
おふたりさまの暮らしとお金プランナー(CFP)
企業の会計や大手金融機関での営業など、お金に関する仕事に約30年従事。暮らしにまつわるお金について知識を得ることは、人生を豊かにすると知る。43歳で乳がんを発症した経験から、備えることの大切さを伝える活動を始める。
現在は奈良で独立系のFP事務所を開業。セミナーを主としながら、子どものいないご夫婦(DINKS・事実婚)やシングルの方の相談業務、執筆も行っている。FP Cafe登録パートナー。