住宅ローン金利1%以上の方必見!借換え節約ができる場合も。デメリットも紹介

執筆者:マネーコンサルタント

頼藤 太希

住宅ローン

2017年11月20日 (最終更新日:2025年7月18日)

従来は、借換えのメリットが出る一般的な目安は

「住宅ローンの借入残期間が10年以上」
「ローン残高が1,000万円以上」
「お借入れしている金利と借換え後の金利差が年1%以上」

と言われていますが、もし借換え後の金利差が年1%を下回った場合はどのような結果になるでしょうか。本コラムでは、借換えの金利差でどれくらいのメリットが出るかをシミュレーションしていきます。

借換えシミュレーションを確認

実際に借換えた場合、どれくらいのメリットがでるかをシミュレーションしてみましょう。

シミュレーション例

  • 住宅ローン残高3,000万円(ボーナス払い無し)借入残期間25年、元利均等返済
  • 借換えパターン:金利1.40%から0.78%へ借換え(金利差 年0.62%)
  • 金利は借入れ期間中変わらないと仮定したシミュレーション結果になります。

金利1.4%、残債3,000万円の25年ローンを、
金利0.78%のローンに借換えをすると…

▼借換え前 金利 年1.38%
毎月返済額:11万8,576円 総返済額:3,557万2,797円

▼借換え後 金利 年0.78%
毎月返済額:11万0,099円 総返済額:3,302万9,560円

借換え後のメリットは
毎月の返済額▲8,477円
総返済額の差額▲254万3,237円
借換えの諸費用が97万だった場合、かかった諸費用を差し引いても
約157万円のメリットがあります。

借換え後との金利差が年0.6%前後ある場合は、検討してみてはいかがでしょうか?

▼ご留意事項

  • 借換えに伴う手数料や登記費用等の諸費用は概算になります。
  • 金利は(借換え前)(借換え後)いずれも借入れ期間中は変わらないものと仮定し、イオン銀行ウェブサイトの住宅ローンシミュレーションを用いて算出したものになります。
  • 借換え後の金利は変動する可能性があり、借換え前の金利より金利水準が上昇した場合、借換えメリットはなくなる事やマイナスに可能性があります。
  • 実際に借入れいただく際には、変動金利や固定金利の特徴をご理解のうえ、将来の金利情勢などによりご返済額やローン金利が異なる場合がありますのでご注意ください。
  • 上記の返済額は単純比較であり、実際の借入れの内容によっては、本シミュレーション結果と異なる場合がありますので各金融機関の借換えシミュレーションにてご確認ください。

借換えを検討する場合の注意点

借換えのシミュレーションは店舗のある銀行窓口ではもちろんのこと、金融機関のホームページでも可能です。

「ローン残高」「借入残期間」「金利」を入力し、借換えした場合の「ローン金額」「借入期間」「借換え後の金利」を入力すればシミュレーションできます。

ここで注意したいのは金利タイプを変更する場合です。金利タイプには大きく3つのタイプがあります。「全期間固定金利型」「固定金利期間選択型」「変動金利型」です。
「固定金利期間選択型」に比べると「変動金利型」の方が金利は低い傾向にあります。そのため、固定金利から変動金利に借換えた場合、金利差が大きくなるケースが多く、シミュレーションをすると借換えメリットが大きくなります。
ただし、変動金利の注意点として、市場金利が上昇すればそれに連動して金利も上昇し、その結果、返済額も増えます。そのため、固定金利から変動金利に借換えする場合は、金利が上昇するリスクも考慮が必要です。

今回のまとめ

  • 借換えのメリットが出る目安は、「住宅ローンの残債期間が10年以上」「ローン残高が1,000万円以上」「借換え後との金利差が年0.6%前後でもメリットが出る可能性がある」
  • 金融機関のホームページで借換えシミュレーションできる
  • 金利タイプを変更する場合は注意が必要。固定金利から変動金利に借換えする場合は、金利が上昇する場合も考慮が必要
  • 本ページは2025年7月時点での情報であり、その正確性、完全性、最新性等内容を保証するものではありません。また、今後予告なしに変更されることがあります。

頼藤 太希

マネーコンサルタント

(株)Money&You代表取締役。中央大学商学部客員講師。早稲田大学オープンカレッジ講師。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生保にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に創業し現職。日テレ「カズレーザーと学ぶ。」、TBS「情報7daysニュースキャスター」などテレビ・ラジオ出演多数。主な著書に『はじめての新NISA&iDeCo』(成美堂出版)、『定年後ずっと困らないお金の話』(大和書房)など、著書累計180万部。YouTube「Money&YouTV」、Podcast「マネラジ。」、Voicy「1日5分でお金持ちラジオ」運営。日本年金学会会員。日本証券アナリスト協会検定会員。宅地建物取引士。ファイナンシャルプランナー(AFP)。X(旧Twitter)→@yorifujitaiki

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