当座預金って何?普通預金と何が違う?当座預金と普通預金との違いについて徹底解説

2025.8.29

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【この記事を読んでわかること】

  • 当座預金は、個人事業主や企業が業務上の支払いをするために利用する預金。小切手や手形の支払いや公共料金の引落とし、配当金の受取りなどに利用される
  • 当座預金は普通預金と違って利息がつかず、原則としてATMは使えないが、金融機関が万が一破綻したという場合には預金が全額保護される
  • 銀行預金には当座預金と普通預金のほかにも「定期預金」「総合口座」「貯蓄預金」「大口定期預金」「積立定期預金」などがある

銀行で口座引落としの登録や銀行振込などをするとき、銀行口座の記載欄で「普通」「当座」を選ぶようになっていることがよくあります。「普通」はなじみのある普通預金ですよね。一方「当座」は当座預金…なのですが、当座預金の仕組みについてよくわからないという方も多いのではないでしょうか。
今回は、当座預金の特徴と仕組み、当座預金と普通預金の違いをご紹介します。また、当座預金・普通預金以外にもあるさまざまな銀行預金についても紹介していきます。

当座預金の特徴と仕組み

当座預金は、個人事業主や企業が業務上の支払いをするために利用する預金です。

さまざまな事業や商売などをするとき、取引の金額が大きくなってしまうことがあります。でも、取引のたびに大金を直接受け渡しするのは大変ですよね。
こんなとき、個人事業主や企業は「小切手」や「手形」を発行します。小切手や手形を受取った個人事業主や企業は、銀行にその小切手や手形を持っていくことで、現金を受取ることができます。当座預金はこのような小切手や手形の支払いを行うための、事業用の預金というわけです。

そのため、一般の方が当座預金口座を開設することはないでしょう。「個人事業主になる」「開業する」という場合には当座預金口座を開設することもあるかもしれません。

普通預金と当座預金の違い

普通預金と当座預金の違いは、利用者や使い道だけではありません。普通預金と当座預金の違いを具体的に比較してみましょう。

<普通預金と当座預金の違い>

  普通預金 当座預金
主な利用者

個人・個人事業主・法人

個人事業主・法人

使い道

給与受取りや家賃の支払い、
公共料金の引落としなど
日常の財布代わりに利用

小切手・手形での決済のほか、
公共料金の引落としや
配当金の受取りもできる

利息

つく

つかない

ATMでの入出金

できる

原則できない

預金保険制度
(ペイオフ)

元本1,000万円までとその利息が保護

全額保護

残高不足時の対応

引落とし不可

当座貸越が可能(契約時)

口座開設の審査

ない

ある

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(株)Money&You作成

普通預金では小切手や手形を利用できない

普通預金は、わたしたちが日常の財布代わりに利用できる預金ですが、当座預金のように小切手や手形を決済することはできません。小切手や手形を利用するのであれば、当座預金が必要です。

当座預金は利息がつかない

普通預金であれば預金額に対して利息がつくため、預けたお金が少しずつ増えていきます。しかし当座預金はあくまで決済用の預金という位置付けのため、利息はつきません。

当座預金では原則ATMは使えない

当座預金も普通預金も1円以上1円単位でお金を預けることができます。ただ、普通預金のお金は、ATMから入出金できるのに対し、当座預金の場合は、原則としてATMは使えません。入金は銀行の窓口や振込などで行い、出金は小切手や手形などで行います。

当座預金は全額保護される

銀行などの金融機関が破たんしたときに、その金融機関にお金を預けている預金者を保護する制度に「預金保険制度(ペイオフ)」があります。普通預金の場合、預金保険制度によって元本1,000万円とその利息までが保護されます。それに対して当座預金は全額が保護されます。

当座預金では当座貸越が使える

残高が不足したとき、一定の条件で金融機関がお金を立て替えてくれる当座貸越という仕組みがあります。普通預金では原則として利用できません。それに対して当座預金では、当座貸越契約を結ぶことで残高不足のときに当座貸越を利用できます。

ほかの主な銀行預金の種類

普通預金と当座預金の他にも、さまざまな預金があります。

<主な預金の一覧>

預金の種類 どんな預金?
普通預金

自由にお金を出し入れできる預金

公共料金や家賃などの自動支払い、給与や年金などの受取りができる

定期預金

数カ月~数年など預入期間を決める預金

満期日まで原則引出せないが金利が高め

総合口座 「ためる」「ふやす」「支払う」「借りる」といった機能のある口座
当座預金

手形や小切手の支払いに使われる預金

利息は付かないが、銀行が破綻しても全額保護される

貯蓄預金 残高が一定額以上あれば、普通預金より金利が高くなる預金
大口定期預金

1,000万円から預入可能な定期預金

預け入れたときの利率が満期まで続く固定金利

積立式定期預金 毎月決まった日に普通預金から自動的に振替えて積み立てる定期預金
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(株)Money&You作成

定期預金

定期預金は、1カ月、3カ月、6カ月など、お金を預ける期間をあらかじめ決めて預け入れる口座です。預入期間は1カ月以上10年以内が一般的です。基本的に満期までは預金の引出しはできません。
定期預金は、普通預金より金利が高いことが特徴です。ですから、今すぐ使うお金ではないけれど、3年~5年以内に使い道が決まっているお金がある場合は、使うまでに時間はありますが、使う時に元本が割れていると困るので、普通預金よりも金利が高く、安全性が高い定期預金を利用するとよいでしょう。

総合口座

総合口座は、次のようなさまざまな機能がセットになった口座です。

  • 「ためる」…普通・定期預金としての貯蓄
  • 「ふやす」…給料や年金、配当金・公共債の受取り
  • 「支払う」…公共料金や電話代などの支払いや他口座への送金
  • 「借りる」…定期預金などを担保とした融資

日常のお金の出し入れは普通預金、毎月の貯蓄は定期預金で可能です。公共料金や電話代などの支払いも普通預金からできます。万が一、普通預金のお金が不足していれば、定期預金を担保に自動で融資を受けることができるサービスもあります。

貯蓄預金

貯蓄預金は残高が一定以上あると、多くの場合普通預金より金利が高くなる預金です。普通預金と同様、お金の入出金は自由にできますが、給与の受取りや株の配当金などの自動受取り、公共料金などの自動支払いは利用できません。ただ現状、貯蓄預金の金利は残高にかかわらず一定になっていることが多く廃止している金融機関もあります。

大口定期預金

大口定期預金は1,000万円以上から預入可能な定期預金です。多額のお金を一括で預け入れます。預入期間は1カ月以上10年以内が一般的です。預入時の利率が満期まで続く固定金利で、金融機関により金額に応じた金利が定められています。
大口定期預金は預け入れる金額が大きいため、一般定期預金よりも金利が高く設定されている場合もあります。退職金や相続財産などのまとまったお金を低リスクで預けるのに適しています。

積立定期預金

積立定期預金は毎月決まった日に決まった金額を普通預金口座から自動的に振替えて積み立てていくタイプの定期預金です。イオン銀行の場合、毎月500円から積み立てることができます。一度積立額や積立日を設定すれば、あとは自動的に積み立てることができるので、自分でコツコツと貯蓄することが苦手な方や、住宅購入資金、自動車購入資金、旅行資金などといった今後使う予定のお金を貯蓄したい方に向いています。

当座預金を使う方は限られているかもしれませんが、普通預金のほかにも銀行にはさまざまな預金があります。上手に使い分ければ、お金ももっと賢く貯められるので、ぜひ利用を検討してみてくださいね。

  • 本ページは2025年6月時点での情報であり、その正確性、完全性、最新性等内容を保証するものではありません。また、今後予告なしに変更されることがあります。

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高山 一恵

ファイナンシャルプランナー(CFP)

(株)Money&You取締役。中央大学商学部客員講師。一般社団法人不動産投資コンサルティング協会理事。慶應義塾大学文学部卒業。2005年に女性向けFPオフィス、(株)エフピーウーマンを設立。10年間取締役を務めたのち、現職へ。NHK「日曜討論」「クローズアップ現代」などテレビ・ラジオ出演多数。ニュースメディア「Mocha(モカ)」、YouTube「Money&YouTV」、Podcast「マネラジ。」、Voicy「1日5分でお金持ちラジオ」運営。「はじめての新NISA&iDeCo」(成美堂出版)、「マンガと図解 はじめての資産運用」(宝島社)など書籍100冊、累計180万部超。ファイナンシャルプランナー(CFP®)。1級FP技能士。X(旧Twitter)→@takayamakazue

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