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【この記事を読んでわかること】
ふるさと納税の制度ができてから17年以上が経ちました。2008年の制度開始当初は利用する方も少なかったのですが、寄附先の団体(自治体を含む)や返礼品の拡充に伴い認知度が上がり、今ではすっかり税負担軽減施策の代表格になりました。
本コラムではふるさと納税のやり方や手続きはどうすればよいのか、ワンストップ特例とは何かについて、初めてふるさと納税をする方にもわかりやすく解説します。
ふるさと納税のやり方はとても簡単です。
なかでも企業にお勤めの方で、源泉徴収を行われている方は「ワンストップ特例」制度を活用できます。この制度は、確定申告をせずにふるさと納税の申告を完了させられるものです。
それでは、ワンストップ特例制度を使ってふるさと納税を行う際の手順をみていきましょう。
ワンストップ特例制度を使うと、ふるさと納税を活用して税負担を軽減するまでの手続きはとてもシンプルになります。
STEP.1 寄附をする団体(自治体を含む)を決め、寄附金・申告特例申請書・本人確認書類を送付する
(現金のほか、クレジットカードなどキャッシュレスでのお支払いが可能な団体もある)
STEP.2 寄附先の団体(自治体を含む)から送られてくる返礼品を受取る
これで所得税と翌年の住民税が減額されます。確定申告を行う必要もありません。とても簡単ですね。
STEP.1ではキャッシュレス決済が使える団体だと送金がスムーズに行えます。
ふるさと納税の目的の1つとされている「返礼品」ですが、寄附先や返礼品によって、届けられる期間、また使用できる期間などはさまざまですので、よく確認してから選択しましょう。
ワンストップ特例制度を活用できる方の条件は、次のとおりです。
ワンストップ特例制度の利用は、1度寄附するごとに行います。
寄附先が1つなら、1年間で6回寄附したとしても1つとカウントされます。
では、「確定申告が不要な方」とはどんな方のことでしょうか。
いくつか考えられますが、例を4つ挙げます。
このほかにも確定申告が不要な場合があります。自分が必要か不要かわからないという方は税理士に相談するとよいでしょう。
確定申告が必要な方はそもそもワンストップ特例を活用することはできません。仮に申告特例申請書等を納税地へ送付しても「無効」となり、残念ですが減税効果はありません。よって、自分でふるさと納税の確定申告をすることになります。
また、申告特例申請書を送付した後に、住所変更や氏名変更など、申請書の内容に変更が生じた場合は、翌年の1月10日までに、ふるさと納税の寄附先の団体(自治体を含む)へその旨を知らせる必要があります。
それでは確定申告が必要な場合の手順をみていきましょう。
ふるさと納税の利用から確定申告までの手続きは以下のとおりです。
確定申告を行う場合は、ワンストップ特例制度を利用しますという意思表示である「申告特例申請書」と本人確認書類を寄附先の団体(自治体を含む)に送る必要はありません。
代わりにSTEP.3で確定申告をしなければ、税負担は軽減されませんので必ず確定申告を行う必要があります。
確定申告のためにはSTEP.2で受取る「寄附金受領証明書」が必須です。「寄附金受領証明書」は返礼品とは別便で届けられることが多いので、確認・保管を忘れないように注意しましょう。寄附金の納付後、約2カ月後を目安に届きます。
ふるさと納税を利用すると、自己負担額2,000円を除いた全額が所得税・住民税から控除されます。ただし年収や家族構成などにより控除上限額が異なりますので注意が必要です。
所得額を下げたい一心で、いくらでもふるさと納税をして税負担を軽減できる、というわけではありません。
以下の表もしくはふるさとチョイス『控除金額シミュレーション』から簡単に上限額が計算できます。事前に調べておくと安心ですね。
(円)
| ふるさと納税を行う方 本人の給与収入 | ふるさと納税を行う方の家族構成 | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
独身又は | 夫婦※2 | 共働き+子1人 | 共働き+子1人 | 夫婦+子1人 | 共働き+子2人 | 夫婦+子2人 | |
300万円 | 28,000 | 19,000 | 19,000 | 15,000 | 11,000 | 7,000 | - |
350万円 | 34,000 | 26,000 | 26,000 | 22,000 | 18,000 | 13,000 | 5,000 |
400万円 | 42,000 | 33,000 | 33,000 | 29,000 | 25,000 | 21,000 | 12,000 |
450万円 | 52,000 | 41,000 | 41,000 | 37,000 | 33,000 | 28,000 | 20,000 |
500万円 | 61,000 | 49,000 | 49,000 | 44,000 | 40,000 | 36,000 | 28,000 |
550万円 | 69,000 | 60,000 | 60,000 | 57,000 | 48,000 | 44,000 | 35,000 |
600万円 | 77,000 | 69,000 | 69,000 | 66,000 | 60,000 | 57,000 | 43,000 |
650万円 | 97,000 | 77,000 | 77,000 | 74,000 | 68,000 | 65,000 | 53,000 |
700万円 | 108,000 | 86,000 | 86,000 | 83,000 | 78,000 | 75,000 | 66,000 |
750万円 | 118,000 | 109,000 | 109,000 | 106,000 | 87,000 | 84,000 | 76,000 |
800万円 | 129,000 | 120,000 | 120,000 | 116,000 | 110,000 | 107,000 | 85,000 |
850万円 | 140,000 | 131,000 | 131,000 | 127,000 | 121,000 | 118,000 | 108,000 |
900万円 | 152,000 | 143,000 | 141,000 | 138,000 | 132,000 | 128,000 | 119,000 |
950万円 | 166,000 | 157,000 | 154,000 | 150,000 | 144,000 | 141,000 | 131,000 |
1000万円 | 180,000 | 171,000 | 166,000 | 163,000 | 157,000 | 153,000 | 144,000 |
2500万円 | 855,000 | 855,000 | 835,000 | 830,000 | 835,000 | 817,000 | 817,000 |
出典:総務省『ふるさと納税のしくみ』
ちなみに、所得税は申告年度の分が、住民税は翌年度の分が対象になり、それぞれ税負担を軽減する事ができます。「寄附金控除」という名目で控除されますが、「税額控除」になりますので、納める予定の所得税・住民税から直接軽減することができます。
出典:総務省『ふるさと納税のしくみ』
ワンストップ特例制度を使ったふるさと納税はとても手軽にできますので、ぜひ税負担軽減策として活用してみてはいかがでしょうか。
佐々木 愛子
ファイナンシャルプランナー(AFP)
国内外の保険会社で8年以上営業、証券IFAを経験後、リーマンショック後の超低金利時代、リテール営業を中心に500世帯以上と契約を結ぶ。FPとして10代のうちから金融、経済について学ぶ大切さを訴え活動中。FP Cafe登録パートナー。
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