
気になる記事はお使いのデバイスでブックマーク登録できます
【この記事を読んでわかること】
保険はいざという時に頼りになる、大切な仕組みです。しかし、「なんとなく入っているけれど、仕組みや種類まではよくわからない」という方も多いかもしれません。
医療費の負担を軽くしたり、万が一の時に家族を守ったりと、保険にはさまざまな役割があります。火災や事故、病気やけが、さらには老後の生活まで、私たちの暮らしのあらゆる場面に関わっているのが保険です。
身近でありながら、普段はあまり意識することのない存在だからこそ、いざという時に備えて正しく理解しておくことが大切です。今回は保険について、仕組みや種類などをわかりやすく紹介していきます。
保険は、簡単に言うと「みんなでお金を出し合い、困った人を助ける」という相互扶助の精神に基づいています。これは、多くの人々が保険料を出し合うことで、個人では対応しきれない大きな損害やリスクに備えるという考え方です。たとえば、病気や事故、災害などの予期せぬ出来事が発生した際、保険契約者全体が支え合うことで、被害を受けた方が経済的な負担を軽減できるように設計されています。
この仕組みが成り立つのは、すべての加入者が同時にリスクに直面するわけではないからです。多くの方が少しずつお金を出し合い、その中から必要な方を助けることで、個人では負担しきれない大きなリスクにも対応可能になります。また、保険会社は統計データを用いてリスクを予測し、適切な保険料を設定することで、制度が安定的に運営されるよう管理しています。
このように、保険は多くの方が協力し合うことで成り立つ「リスクの分散」の仕組みです。これによって私たちは予期せぬ出来事に対して経済的な備えを持つことができ、ひいては社会全体の安定にも寄与しています。
保険と貯蓄はどちらも将来に備える手段ですが、その仕組みは大きく異なります。貯蓄は自分自身で資金を積み立て、必要な時に引出すものです。一方、保険は多くの人々が資金を共同で拠出し、リスクや損害が発生した際にその資金が必要な人に分配される仕組みです。このため、保険では少額の保険料でも大きな保障を受けられる可能性があり、特に予測が難しいリスクに対して効果的な手段となります。
保険の仕組みを理解することで、どのようにリスクに備え、どのような状況で活用できるかを明確にすることができます。また、保険は単なる金銭的な補償だけでなく、精神的な安心感を提供するという重要な役割も果たしています。このような特性を考慮しながら、自分に合った保険を選ぶ際の参考にしてください。
保険はおおまかに生命保険(第一分野)、損害保険(第二分野)、その他の保険(第三分野)にわかれており、それぞれ異なる特徴や目的があります。まずは代表的な保険の種類とその特徴について解説します。
生命保険は、保険加入者の死亡や生存に応じて給付金が支払われる保険です。代表的な形態には以下の種類があります。
定期保険
一定の期間のみ保障が続く保険で、期間終了後に保障は終了します。保険料が比較的安価で、特定の期間だけ保障を求める場合に適しています。
死亡保険
保険加入者が死亡した際、遺族に保険金が支払われる保険です。家族の生活保障や葬儀費用を目的としています。
養老保険
保険期間中に死亡した場合には死亡保険金が支払われ、満期まで生存した場合には満期保険金が支払われます。貯蓄性のある保険として知られています。
終身保険
一生涯にわたって保障が続く保険で、死亡時に死亡保険金が支払われます。死亡時の家族への備えなどに有効です。
学資保険
子どもの教育費の確保を目的とした保険です。子どもの年齢に合わせて期間を設定し、満期時に一定の学資金が支払われます。貯蓄性と保障を兼ね備えています。
収入保障保険
保険加入者が死亡した場合、遺族に一定期間定額の保険金が支払われる保険です。遺族の生活費を安定的に支えることを目的としています。
生命保険以外にもさまざまな保険が存在し、それぞれ異なる目的に対応しています。
火災保険
住宅や家財などが火災や風水害(台風・大雨など)によって受けた損害を補償します。家の再建費用や、家財道具の買い替え費用をカバーします。
死亡保険
一般的に死亡保険は生命保険(第一分野)となりますが、医療保障や介護保障とセットになった保険商品など、死亡保障が主な目的ではない場合は損害保険(第二分野)に含まれることもあります。
医療保険
病気やケガによる入院や手術費用を補償する保険です。医療費の負担を軽減する役割があります。
がん保険
がんと診断された際に給付金が支払われる保険です。がん治療に特化した保障を提供します。
保険の種類は多岐にわたるので、それぞれの特徴や目的に応じて選ぶことが重要です。自分や家族のライフステージやニーズに合わせて適切な保険を選ぶことで、安心な生活を送るためのサポートを得られるでしょう。
保険を選ぶ際には、ライフスタイルや経済状況に合った商品を選ぶことが重要です。以下のポイントを押さえながら、自分に最適な保険を見つけましょう。
ニーズの明確化
保険を選びはじめる前に、まず自分が何を求めているのかを明確にしましょう。たとえば、医療費の備えが欲しいのか、家族のために死亡保障が必要なのか、老後資金を確保したいのかによって選ぶ保険の種類が異なります。
予算の設定
保険料は毎月の支出となるため、無理なく支払える範囲で計画を立てることが大切です。収入の5〜10%程度を目安にするとよいでしょう。
複数の保険商品の比較
同じ種類の保険でも、保険会社によって金額や保障内容が異なります。複数の商品を比較し、自分に合ったものを選びましょう。
免責事項や契約条件の確認
保険には「免責期間」や「保障対象外」の条件が含まれる場合があります。契約前に必ず約款を読み、理解しておきましょう。
解約時のリスク
貯蓄型保険などでは、途中解約時に元本割れする場合があります。長期的な視点で加入を検討することが重要です。
必要以上の保障を避ける
過剰な保障は保険料の無駄につながる可能性があります。必要最低限の保障に絞ることで、コストを抑えられます。
一度保険を契約すれば生涯安心というわけではありません。結婚・出産・住宅購入・転職・子どもの進学・老後の準備など、ライフイベントによって求められる経済的な保障や優先順位が大きく変わるため、以前契約した保険が現在のライフステージに適していない可能性があるのです。
たとえば、独身のときには医療保険や自分自身の生活を守るための保障が重要ですが、結婚して家族ができると、自分だけでなく家族を支えるための生命保険が必要になるかもしれません。また、子どもが生まれれば教育費を考慮した保障が必要になり、住宅を購入すれば住宅ローンをカバーする保険が求められることもあります。
さらに、ライフステージの変化に伴って収入や支出のバランスも変わるため、保険料の負担が適切かどうかを見直すことも重要です。保険を定期的に見直すことで、無駄な保障を減らし、現在の状況に合った最適な備えを確保することが大切です。
≫関連コラム
<みんなの平均>生命保険はみんないくら払っているの?
結婚は人生の大きな転機で、家族としての財務計画を見直す必要があります。結婚を機に以下のポイントに沿って保険を検討するとよいでしょう。
生命保険:配偶者や将来の子どもを経済的に守るため、万が一の際に十分な保障が得られるようなプランを選びましょう。
医療保険:家庭の医療費負担を軽減するため、夫婦単位での保障内容を見直すことが推奨されます。
賠償責任保険:新生活でのトラブルに備えて、日常生活における賠償リスクをカバーする保険も注目されています。
子どもが生まれると、育児や教育にかかる費用が増加します。この段階では以下の保険が役立ちます。
学資保険:子どもの教育資金を効率的に準備できる保険です。大学進学などのタイミングでスムーズに資金を受取れるよう計画を立てましょう。
医療・傷害保険:子どもの成長に伴い、予期せぬ病気やケガに備える保険が必要です。家族全体の保障内容の拡充を検討しましょう。
老後に向けた準備では、長期的な視点で保険を活用することが重要です。
介護保険:高齢期における介護費用をカバーする保険です。公的保険だけでは不足しがちな部分を補うため、民間の介護保険を検討してみましょう。
年金保険:老後の生活資金を安定的に確保するため、個人年金保険を活用することが推奨されます。
医療保険:老後の病気に備え、長期間の入院や治療費をサポートするプランを選択することが重要です。
ライフイベントごとの保険選びでは、以下の点を意識してください。
ライフイベントに応じた保険選びを行うことで、安心して人生の重要な局面を迎える準備を整えることができます。
≫関連コラム
生命保険の見直しのポイント!年代別の必要な保険をご紹介
A. 保険に加入する最適なタイミングは、ライフステージや個々のニーズによって異なります。
結婚や子どもの誕生
家族が増えると、万が一の事態に備える必要性が高まります。このタイミングで生命保険や医療保険を検討する方が多いです。
住宅購入時
住宅ローンを組む際に団体信用生命保険へ加入するケースが一般的ですが、それだけでは不足するリスクに備えて追加で保険を検討することがあります。
就職や退職
就職後は社会保険が適用される一方、退職後はその保障がなくなるため、新たに個人で保険を見直す必要があります。
健康状態が良いとき
健康状態が良好なときは、保険料が比較的安く済む傾向があります。健康リスクが高くなる前に加入することで、保険料の負担を軽減できます。
A. 保険料を抑えながら必要な保障を確保するためには、以下のポイントを意識するとよいでしょう。
必要最低限の保障内容を選ぶ
過剰な保障を避け、自分や家族にとって本当に必要な保障内容を見極めます。たとえば、既に会社の福利厚生で医療保険に加入している場合、個人で同様の保険に加入する必要はありません。
掛け捨て型保険を活用する
掛け捨て型保険は、貯蓄性のある保険に比べて保険料が安い傾向があります。特に若年層の場合、必要最低限の保障を低コストで確保する手段として適しています。
健康促進型保険を検討する
近年では、健康管理アプリの利用や定期的な健康診断を条件に保険料が割引される健康促進型保険が登場しています。日頃の健康維持を心がけることで保険料を抑えることが可能です。
長期契約割引を活用する
保険商品によっては、長期間契約することで保険料が割引される場合があります。契約期間を十分に検討して、経済的に最適なプランを選びましょう。
保険の加入タイミングや保険料を抑える方法をしっかりと理解して、自分に合った保険を選びましょう。
保険は、予測できないリスクに備えるための重要な仕組みです。個人や家族の生活を守る保障手段としてだけでなく、将来のライフプランや資産形成の一環としても活用されることが多く、人生設計において欠かせない存在です。
これから保険を検討する際は、自分自身のライフステージや必要な保障内容をよく考え、無理のない範囲で最適なプランを選ぶことが大切です。
保険について誰かに相談したい場合は、お近くのイオンモールに入っているイオン銀行までお気軽にご来店ください。イオン銀行は365日営業しています。営業時間は店舗によって異なりますので、事前にご予約いただけるとスムーズにご案内できます。
お申込みに際しては、以下のご留意点を必ずご確認ください。
タマルWeb編集部員
イオンでおトクを生みだす方法や、お金のため方・ふやし方・節約術を「お金のプロ」がわかりやすく紹介するコラムなど、イオン銀行ならではの暮らしに役立つ情報をお届けします。
タマルWeb編集部員のプロフィールを見る