過去40年で増えている大学の学費。どうやって準備する?
執筆者:ファイナンシャルプランナー|肥後 知歩
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人生3大資金の1つとされる「教育費」。子育て中の方はどの程度の金額を準備すべきかなど、悩むところではないでしょうか。
一般的に最も資金が必要となるのは大学の費用。実はこの大学の学費、ここ数十年で大幅に増加していることをご存知でしょうか。昔と同じ感覚では資金不足に陥ることも考えられます。
このコラムではここ約40年間の大学の学費の推移を確認していきながら、今の時代の教育資金の準備方法についても考えていきましょう。
大学の授業料は、約40年前と比較すると大幅に上昇
下記は文部科学省の「国公私立授業料等の推移」より、昭和50年(1975年)〜令和3年(2021年)の国公私立大学の授業料の推移です。
国公私立大学 年間授業料 推移
※文部科学省「国公私立大学授業料等の推移」より筆者作成。
ここ最近の約15年は国公立に関してはほぼ横ばいですが、過去40年間、30年間の長期で俯瞰してみると全体的に大きく増加しているのは一目瞭然ですね。また私立大学と国公立大学の授業料の差は開きつつあり、現在約40万円ほどの差があります。
ただ大きく増加しているとは言え、昭和時代から長期にわたる推移ですので物価が単純に上昇しただけなのでは?という声も聞こえてきそうです。
それでは一般的な物価の動向を把握できる消費者物価指数(2015年を100とする総合指数)と比較してみましょう。
※文部科学省「国公私立大学授業料等の推移」、総務省統計局「消費者物価指数」より筆者作成。
上表では様々なことが確認できます。
- 昭和50年以降の46年間で国立大学の授業料は約15倍、公立大学の授業料は約20倍と大きく上昇している
- 物価指数の上昇率を下回ったのは平成2年〜令和3年の私立大学入学料のみ
- 授業料と入学料を合算しても物価指数の上昇率を上回っている
やはり大学の学費の増加は決して世の中の物価上昇率によるものではないことが確認できます。消費者物価指数の推移は、収入の推移とある程度連動しています。それ以上に学費が上がっているということは、収入に対して学費の占める割合が高くなっている、つまり家計への負担が重くなっているということになります。
教育資金(大学の学費)はどのように準備したら良い?
上記で確認した通り大学の学費は昔の水準と比べて全体的に大きく増加しており、私立は特にその傾向が続く可能性も考えられます。私立大学や理系、医科歯科系など進路によっても、さらに学費は高くなります。昔の感覚で教育資金の準備を考えていると「想定より高い」「準備した資金では足りない」となることも考えられます。
各種奨学金の利用や教育ローンなどの方法もありますが、できれば事前に余裕を持って準備をしておきたいものですよね。子育て世代の方々は直前になって慌てないように、出来るだけ早い段階で資金準備をスタートしましょう。
長期的にまとまった教育資金を準備するには、無理なくコツコツ「つみたて」で準備することが基本になります。時間を味方につけてコツコツとつみたて続けていけば、やがて大きく貯まります。
例えば子供が0歳から18歳まで18年間、毎月1万円を積み立てて貯金すると合計216万円、毎月1.5万円ずつ積み立てると合計324万円貯めることができます。
さらに今の時代の預金金利は僅かなものですので、「貯める」だけではなく同時に「つみたてNISA」などを利用して「増やす」ことも視野に入れて準備していきたいものです。
例えば上記と同様に18年間、毎月1万円、とある投資信託でつみたて投資をしたと想定して年率利回り2%で試算すると、合計約260万円(原資216万円)になります。毎月1.5万円つみたて投資をして同様に毎年2%で増やせたと仮定すると、合計約390万円(原資324万円)となります。
下記ページから投資シミュレーションができます。目標金額から逆算して、毎月の積立額や積立期間を算出することもできますので、是非試してみてください。
つみたてNISAの魅力はこちらからご覧いただけます。
未来あるお子様の進路希望は、幅広く叶えてあげたいものですね。そのためにはできるだけ早めに資金準備をしておきたいものです。無理のない範囲でコツコツ積み立て続け、長期的に投資を続けて行くことが賢明な方法です。増加し続けている大学の学費は、貯蓄に加えてつみたてNISA等の積み立て投資で賢く準備をスタートしましょう。
教育資金を「つみたて」で準備する方法は貯蓄、投資信託の他、保険を使った方法等もあります。どんな方法が良いかよくわからない、ご自身で判断つかない、不明点があるという方は、イオン銀行では365日、オンラインや窓口でご相談が可能です。一度相談してみてはいかがでしょうか。
https://www.aeonbank.co.jp/branch/
(まとめ)
- 大学の学費は約40年間で大幅に増加しており、昔の感覚のままでは資金不足に陥る可能性も。
- 教育資金の準備は貯蓄に加えて、長期的につみたてNISA等の投資でも準備すると増えやすい。
- 「つみたて」の方法は様々。不明点がある場合はイオン銀行でオンラインでも窓口でも相談が可能。