気になる記事はお使いのデバイスでブックマーク登録できます
【この記事を読んでわかること】
電気代の値上げがたびたび話題になっています。電気は使わないわけにはいきませんから、電気代の値上げは家計にダイレクトに響きます。となると気になるのが「みんなの電気代はいくら?」ということでしょう。今回は、値上げが続く電気代の世帯人数別の平均額をご紹介します。電気代の効果的な節約方法もぜひチェックして、できるところから電気代を節約していきましょう。
総務省「家計調査」の2020年から2025年までの世帯人数別電気代(月額)の平均額は次のようになっています。ぜひみなさんの電気代と比べてみてください。
<世帯人数別電気代の平均額>
【月額】
| 世帯人数 | |||||
|---|---|---|---|---|---|
| 1人 | 2人 | 3人 | 4人 | (平均) | |
| 2020年 | 5,791円 | 9,515円 | 10,932円 | 11,788円 | 8,974円 |
| 2021年 | 5,482円 | 9,183円 | 10,655円 | 11,376円 | 8,606円 |
| 2022年 | 6,808円 | 11,307円 | 13,157円 | 13,948円 | 10,559円 |
| 2023年 | 6,726円 | 10,940円 | 12,811円 | 13,532円 | 10,222円 |
| 2024年 | 6,756円 | 10,878円 | 12,651円 | 12,805円 | 10,027円 |
| 2025年 | 7,337円 | 12,144円 | 13,915円 | 13,928円 | 10,962円 |
総務省「家計調査」より(株)Money&You作成
【年額(月額の12倍)】
| 世帯人数 | |||||
|---|---|---|---|---|---|
| 1人 | 2人 | 3人 | 4人 | (平均) | |
| 2020年 | 69,492円 | 114,180円 | 131,184円 | 141,456円 | 107,688円 |
| 2021年 | 65,784円 | 110,196円 | 127,860円 | 136,512円 | 103,272円 |
| 2022年 | 81,696円 | 135,684円 | 157,884円 | 167,376円 | 126,708円 |
| 2023年 | 80,712円 | 131,280円 | 153,732円 | 162,384円 | 122,664円 |
| 2024年 | 81,072円 | 130,536円 | 151,812円 | 153,660円 | 120,324円 |
| 2025年 | 88,044円 | 145,728円 | 166,980円 | 167,136円 | 131,544円 |
総務省「家計調査」より(株)Money&You作成
表を見ると、電気代は2022年に急激に値上がりした後、2025年に再び上昇しています。2025年の電気代の上昇幅は2人以上世帯の場合で年間約15,000円もの増額となっており、決して軽い負担ではありません。
電気代は世帯人数が増えるほど増えますが、1人が2人になったから電気代が倍になるということはなく、人数に合わせて緩やかに増加しています。
また、月ごとの電気代の変化も見てみましょう。2025年4月から2026年3月までの毎月の電気代の平均(二人以上の世帯)は、次のようになっています。
特に電気代が高いのは1月から4月(電気を使用した時期は12月から3月)といった冬の寒い時期です。そのほか、8月・9月・10月(電気を使用した時期は7月から9月)といった夏の暑い時期にも電気代が上がっていることがわかります。
2022年の電気代上昇は、新型コロナウイルスからの経済活動回復による燃料の需要増や円安の影響による輸入燃料の価格上昇、ロシアのウクライナ侵攻での燃料の供給減が影響していると考えられます。
政府も2023年からたびたび電気代の補助金を出し、電気代を抑えていましたが、2025年に一度補助金制度の縮小に動いた結果、電気代の家計負担増に直接影響しています。
その他の2025年度の電気代上昇の要因として、再エネ賦課金(再生可能エネルギー発電促進賦課金)の引上げ、円安や燃料価格の高止まりなどが考えられます。
こうした電気代の上昇を受け、政府は2026年夏にも電気・ガス料金への補助金を実施する方向で調整を進めています。2026年5月時点では、2026年7月~9月の使用分を対象に支援を行う方針が示されており、政府は予備費から約5,000億円規模を支出する見込みです。
正式な補助額や開始時期は今後発表される予定ですが、2025年夏と同程度の支援になるとの見方もあります。
現時点で想定されている内容は次のとおりです。
対象期間:2026年7月~9月使用分(予定)
金額:詳細は未定
補助金は電力会社・ガス会社を通じて料金から自動的に差し引かれる仕組みで、基本的に申請は不要です。
2025年夏の補助水準を参考にすると、標準的な家庭では3カ月で3,000円前後の負担軽減になる可能性があります。
特に夏はエアコンの使用時間が長くなりやすいため、使用量の多い家庭ほど補助の恩恵を受けやすくなります。一方で、近年の電気代そのものの上昇幅を考えると、補助金だけで家計負担を完全に吸収するのは難しい状況です。
一方で、電気・ガス料金への補助金は「いつまで続けられるのか」という課題もあります。
政府はこれまでにも複数回にわたり光熱費支援を実施しており、そのたびに数千億円規模の財源が必要となっています。2026年冬場の支援でも、補正予算として約5,000億円規模が計上されました。
物価高対策として一定の効果がある一方、補助金を長期間続ければ国の財政負担は大きくなります。また、補助金によって一時的に料金を抑えられても、燃料価格や円安など根本的な要因が解消されなければ、補助終了後に再び家計負担が増える可能性もあります。
今後は、補助金だけに頼るのではなく、家庭側でも電気代を抑える工夫がますます重要になっていくでしょう。
電気代が燃料価格の高騰や世界情勢などを背景に値上がりしていること、補助金は一時的な負担軽減であることなどを紹介しました。燃料価格の高騰などを踏まえると、今後もそう簡単に値下がりすることはないと考えられます。そこで、家庭でできる電気代の節約方法を考えてみましょう。たとえば、次のような方法が考えられます。
電気とガスを同じ会社から購入する「セット割」を活用すると、年間1万円程度の節約につながる可能性があります。セット割は電力会社やガス会社によって仕組みが異なりますので、まずはお使いの電力会社やガス会社に確認して、契約を見直してみるのがおすすめです。
電気の契約アンペア数は、一般的な家庭の場合10アンペアから60アンペアの間で選ぶことができます。電気の契約アンペア数を下げると同時に使える電力量が減りますが、基本料金も下がります。10アンペア下がると年間数千円程度安くできます。ただ、下げすぎてしまうと今度はブレーカーがすぐに落ちてしまうので、1年を通じて最も電気を使う時を想定した上で、どれくらい下げられるか考えましょう。
電気代は月55円(税込)程度の口座振替割引が用意されている電力会社が多くありますが、電気代が上がっている今、クレジットカードで支払った方がたくさんポイント還元を受けられるケースが多いでしょう。
自宅の電力計は、ほとんどが「スマートメーター」に変わっています。スマートメーターは、30分おきに電気の使用量を記録して電力会社と通信しています。電力会社によっては、スマートメーターの情報をスマホアプリで確認できるところもあります。いつ、どのくらい電気を使っているのかを把握することで、使い過ぎないようにするにはどうすればいいのかを考えることができます。
電気代の高騰が続くなか、自宅に太陽光発電や蓄電池を導入する家庭も増えています。電力会社から購入する電気を減らせるため電気代の節約につながるほか、停電時でも電気を使えるようになるため災害対策として注目されています。
また、電気代は使い方次第で節約できます。
東京都「家庭の省エネハンドブック2026」には、さまざまな家電別の節約術が掲載されています。一例を紹介します。
【エアコン】
【テレビ・パソコン】
【暖房器具】
【照明・こたつ】
【冷蔵庫】
≫関連コラム
冷蔵庫が暴露する!「お金が貯まらない人」の意外な5つのサイン
【バス・洗濯】
すべて取組めば、年間数万円削減できることもあるかもしれません。電気代が上がり続けている今だからこそ、ぜひできることから取組みましょう。
高山 一恵
ファイナンシャルプランナー(CFP)
(株)Money&You取締役。中央大学商学部客員講師。一般社団法人不動産投資コンサルティング協会理事。慶應義塾大学文学部卒業。2005年に女性向けFPオフィス、(株)エフピーウーマンを設立。10年間取締役を務めたのち、現職へ。NHK「日曜討論」「クローズアップ現代」などテレビ・ラジオ出演多数。ニュースメディア「Mocha(モカ)」、YouTube「Money&YouTV」、Podcast「マネラジ。」、Voicy「1日5分でお金持ちラジオ」運営。「はじめての新NISA&iDeCo」(成美堂出版)、「マンガと図解 はじめての資産運用」(宝島社)など書籍100冊、累計200万部超。ファイナンシャルプランナー(CFP®)。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。X(旧Twitter)→@takayamakazue
高山 一恵のプロフィールを見る