住民税決定通知書とは?届く時期・再発行・見方を解説

2026.6.19

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【この記事を読んでわかること】

  • 住民税決定通知書は、6月から翌年5月までの1年間に支払う住民税の金額が記された通知書。毎年5月から6月に届く
  • 年末調整、確定申告の結果が住民税決定通知書に反映されているかを確認することが大切
  • 住民税決定通知書は再発行されないのでなくさないように注意

住民税決定通知書は、これから納める住民税の金額を知らせる書類です。納めた住民税は、行政サービスの活動費として利用されます。私たちが日々の生活の中で利用している、公共施設・上下水道・ごみ処理・学校教育などの行政サービスは、住民税でまかなわれています。
では住民税決定通知書が届いたら、住民税の金額だけをチェックしておけばいいのかというと、そうではありません。今回は、住民税決定通知書が届く時期や記載されている内容といった基本から、「住民税決定通知書は再発行できるの?」といった疑問、住民税決定通知書の見方や確認しておきたいポイントを紹介します。

住民税の金額がわかる住民税決定通知書とは

住民税決定通知書は、納める住民税の金額を知らせてくれる書類です。
住民税は、前年1年間の所得をもとに計算された金額を、6月から翌年の5月の1年間で納める仕組みになっています。

住民税納付スケジュールのイメージ
住民税納付スケジュールのイメージ

たとえば、2026年6月から2027年5月までの1年間に納める住民税は、2025年の所得で計算された金額です。2027年6月からは、2026年の所得で計算された金額…となります。

住民税決定通知書は、この住民税の「年度」に合わせて、おおよそ5月から6月に手元に届きます。会社員や公務員の場合、住民税決定通知書は勤め先からもらいます。なお、フリーランスや個人事業主の場合は郵送で届きます。

住民税決定通知書
住民税決定通知書

住民税決定通知書は横長で、実際には矢印のところで繋がっています。
大まかにいうと次の項目が記載されています。
(1)所得…給与収入と給与所得
(2)所得控除…給与所得から差引く「所得控除」の金額
(3)税額…税額を直接差引く「税額控除」と、税額控除適用後の税額

会社員・公務員の場合、住民税は「特別徴収」といって、毎月の給与から天引きされます。個人事業主やフリーランスの場合は「普通徴収」で、住民税決定通知書と一緒に届く納付書に従って通常年4回にわけて納付します。

住民税決定通知書の見方

住民税決定通知書が届いたら、次の3つのポイントをチェックしましょう。

住民税決定通知書のチェックポイント
住民税決定通知書のチェックポイント

(1)所得欄
給与収入がある場合には、「給与収入」に年収が記載されています。「給与所得」は、給与収入から給与所得控除を差引いた金額です。給与所得以外の所得がある場合には「その他の所得計」にその合計が記載されます。これらすべての合計金額が「総所得金額」に記載されます。

会社員・公務員であれば、住民税決定通知書の所得欄と前年に勤め先からもらえる「給与所得の源泉徴収票」と見比べます。「給与所得の源泉徴収票」には、給与の「支払額」と「給与所得控除後の金額」が記載されていますので、金額が同じになっているか確認しましょう。フリーランスや個人事業主などの場合は所得欄と確定申告で申告した所得額を見比べます。こちらも金額が同じになっているかを確認しましょう。特に、会社員や公務員などで転職をした方や、2カ所以上で働いて給与をもらった方は、金額の合計が正しく反映されているかを確認してください。

(2)所得控除欄
所得控除は、個人の事情に配慮して、税金の計算のもとになる課税所得を減らせる仕組みです。所得控除には社会保険料控除、医療費控除、配偶者控除、扶養控除など、全部で16種類あり、それぞれ控除できる条件や控除できる金額に違いがあります。給与所得からこれらの控除を引いた金額が、課税所得となります。

年末調整や確定申告でこれらの控除を申告していれば、「所得控除」のそれぞれの欄に控除される金額が記載されているはずです。所得控除の金額が間違っていたり、記載されていなかったりすると、所得控除が少なくなってしまいます。所得控除が少ないということは、課税所得から差引ける金額が少なくなるということですので、支払う税金が多くなってしまいます。所得控除が記載されているか、金額が正しいかを確認しましょう。

(3)税額欄
税額欄には、市町村民税と道府県民税、それぞれに税額控除前所得割額、税額控除額、所得割額、均等割額が記載されています。

税額控除前所得割額には、(2)で求めた課税所得に税率をかけた金額がそれぞれ記載されています。税率は基本的に、市町村民税・特別区民税が6%、道府県民税・都民税が4%です(政令指定都市は市民税8%、道府県民税2%)。

所得割の額は、税額控除前所得割額から税額控除額を引いた金額(100円未満切り捨て)になります。ふるさと納税をした場合や、住宅ローン控除がある場合などは、この税額控除前所得割額からさらに税金を差引く税額控除ができます。申告した金額が「税額控除額」に反映されているか、確認してください。
「特別徴収税額」から微調整された「差引納付額」が1年間で納める住民税額になります。「納付額」の欄には、毎月の給与から天引きされる住民税の金額が記載されます。

ふるさと納税・住宅ローン控除があるなら「摘要」も確認

ふるさと納税・住宅ローン控除を利用している方は、(2)所得控除の欄の下にある(摘要)の欄も確認しましょう。

ふるさと納税をしていると、(摘要)の欄に「寄附金税額控除」が記載されます。
ワンストップ特例制度を利用した場合、控除額がすべて住民税から差引かれます。従って、記載されている市民税と県民税の合計額が「寄付金額−2,000円」になっていれば、ふるさと納税の手続きが正しく行われていることになります。なお、控除額には年収や家族構成などに応じた上限があるため、上限を超えて寄附した場合はこの限りではありません。

確定申告を利用した場合は、住民税と所得税からそれぞれ控除されます。市民税・県民税の合計金額と、寄附金控除で控除された所得税を合計した金額が「寄付金額−2,000円」になっていれば、ふるさと納税の手続きが正しく行われていることになります。
寄附金控除で控除された所得税の計算は複雑なので、税務署などに確認しましょう。

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また、住宅ローン控除では原則として所得税が控除されますが、所得税から控除しきれなかった分は、住民税からも控除されます(前年度の課税所得×5%(最高9万7,500円)まで)。

住宅ローン控除によって住民税が控除される場合は(摘要)の欄に「住宅借入金等特別控除 市民税◯円・県民税◯円」などと控除される金額が書かれているので、合わせて確認しましょう。

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住民税決定通知書は再発行できない?大切に保管を!

住民税決定通知書は、住宅ローンの借入れや借換えをするときに、前年の所得を証明するために提出しなければならないことがあります。また、上記で紹介したふるさと納税の控除の確認にも使えます。

とはいえ、「住民税決定通知書を失くしてしまった」ということもあるかもしれません。こうした場合、再発行できれば安心ですが、残念ながら住民税決定通知書は再発行してもらえません。
ただし、「住宅ローンの手続きでどうしても必要になった」という場合には、「課税証明書」(所得課税証明書)を利用する手があります。課税証明書は、1年間の所得や住民税の金額などを証明する書類で、市区町村が発行しています。マイナンバーカードをお持ちであれば、お近くのコンビニの交付サービスなどでも取得可能です。自治体の窓口でも取得できます。課税証明書の取得には、数百円程度の手数料がかかります。
いざというときに困らないよう、住民税決定通知書は大切に保管しておきましょう。

住民税とは

住民税は、市町村民税と道府県民税の2つを合わせた税金です。東京23区では特別区民税・都民税と呼ばれています。住民税は、個人の場合、毎年1月1日時点で住所のある市区町村に両方まとめて支払います。

住民税には、所得割と均等割の2種類があります。

所得割

所得割は、前年1年間の所得に応じて金額が計算される税金です。所得とは、1年間の収入から必要経費を差引いた金額です。
所得割の税率は市町村民税と道府県民税の2つを合わせて一律10%です。所得が多ければ金額も多くなります。

均等割

均等割は、一定以上の所得がある方がみな同じ金額を負担する税金です。
均等割では、次の金額を支払います。

  • 市町村民税(特別区民税):年3,000円
  • 道府県民税(都民税):年1,000円
  • 森林環境税:年1,000円

→合計5,000円

なお、自治体によってはこれに加算した税金を徴収している場合もあります。

住民税を減らすには

年間5,000円とはいえ、少しでも税負担を軽減したいものです。住民税を減らすには、16種類の所得控除をなるべく活用することが大切です。

住民税を減らす方法① 医療費控除や生命保険料控除など

年末調整や確定申告で申告していないものがあれば忘れずに申告するようにしましょう。特に医療費控除は、確定申告でしか申告できないので、申告し忘れのケースが多いようです。また、生命保険料控除は、年末調整の時に控除証明書の提出を忘れているケースが少なくないようです。

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住民税を減らす方法② iDeCoの活用

iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)を利用すると、国民年金の加入区分や勤務先の企業年金などの加入状況によってお客さまごとに設定された掛金の上限額(拠出限度額)の範囲内で、積み立てたお金(掛金)をすべて「小規模企業共済等掛金控除」として所得控除できます。
掛金は60歳まで原則引出せませんが、自分の将来のお金を貯めながら所得税に加えて住民税を減らせます。所得控除には、所得税、住民税を減らす効果がありますので、ぜひ取り組みましょう。

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住民税を減らす方法③ ふるさと納税

また、ふるさと納税をすると、納税(厳密には寄附)した金額から2,000円を引いた金額を税金からダイレクトに差引くことができます。そのうえ、ふるさと納税をした自治体からお礼の品(返礼品)がもらえます。ふるさと納税自体は税負担を軽減するための制度ではないのですが、返礼品がもらえる分だけおトクですので、ぜひ活用しましょう。

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まとめ

今回のコラムを読んで「これまで手続きしていなかった」と気づくこともあるかもしれません。年末調整や確定申告の期間が過ぎていても、確定申告をしていなかった場合は、5年以内であれば「還付申告」を行うことで払いすぎた税金を取り戻せます。一方、すでに確定申告を行っている場合は、「更正の請求」によって税金が還付されることがあります。手続きの詳細は税務署に確認しましょう。

住民税決定通知書をきちんと確認しているという方は少ないと思いますが、今回お伝えしたポイントを参考に間違いがないか、控除できるものはないかを確認してみましょう。

  • 本ページは2026年6月時点での情報であり、その正確性、完全性、最新性など内容を保証するものではありません。また、今後予告なしに変更されることがあります。

お申込みに際しては、以下のご留意点を必ずご確認ください。

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高山 一恵

ファイナンシャルプランナー(CFP)

(株)Money&You取締役。中央大学商学部客員講師。一般社団法人不動産投資コンサルティング協会理事。慶應義塾大学文学部卒業。2005年に女性向けFPオフィス、(株)エフピーウーマンを設立。10年間取締役を務めたのち、現職へ。NHK「日曜討論」「クローズアップ現代」などテレビ・ラジオ出演多数。ニュースメディア「Mocha(モカ)」、YouTube「Money&YouTV」、Podcast「マネラジ。」、Voicy「1日5分でお金持ちラジオ」運営。「はじめての新NISA&iDeCo」(成美堂出版)、「マンガと図解 はじめての資産運用」(宝島社)など書籍100冊、累計200万部超。ファイナンシャルプランナー(CFP®)。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。X(旧Twitter)→@takayamakazue

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