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日本人の平均収入、世界と比べると多い少ない?世界の平均年収ランキング!

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日本は、「GDP(国内総生産)」で見ると、2019年時点で世界第3位の経済大国として知られています。
しかし実は「平均年収」では他の先進国と比較してみると、決して高くないことをご存知でしょうか。OECD(経済協力開発機構)のデータを元に、G7の7カ国の2000〜2020年の20年間の平均年収の推移をグラフにすると下のグラフの通りになります。右肩上がりの国々が多い中、日本はこの20年ほぼ横ばいとなっています。

「G7」7カ国の平均年収推移(2000年〜2020年/ドル建て)

  • OECD Stat. 2021年12月のデータをもとに筆者作成

またOECD加盟国の中でも平均所得は上位とは決して言えません。2000年の時点で17位だった順位が、2020年には22位に下がっています。

2000年 平均年収ランキング

2020年 平均年収ランキング

  • 2000年、2020年グラフともに、OECD Stat. 2021年12月のデータをもとに筆者作成

2000年からの20年間で、1位のアメリカと2位のアイスランドは共に約25%も上昇、3位のルクセンブルクと4位のスイスは共に約15%の上昇、お隣の韓国は約44%も上昇しているのに対して、日本は0.4%の上昇にとどまっています。

日本人の平均年収が上がらない原因は何?

私たち日本人の平均年収が他の先進国に比べて上がりにくい原因については、おそらく様々な背景がありますが、日本的な雇用スタイルの「終身雇用」が大きな要因の1つになっていると考えられます。
かつての日本は、「終身雇用」、「年功序列」が主流で、長く勤めれば勤めるほど給与は上がっていくシステムが多く採用されていました。この終身雇用(年功序列)の考え方は、勤続年数や年齢をもとに役職や給与が決定する人事制度ですが、長く勤めている年長者が重要なポストに就くなど優遇され、極端に言えば、成果を上げていなくても長く勤務すれば、良い役職や好待遇を得られることも意味します。ということは裏を返せば、この制度が続く限り、実力があっても勤続年数が短い、または若年者だとなかなか好待遇が得られないため、優秀な人材が集まりにくくなるというデメリットが生まれます。
また同時に、そもそも終身雇用が基本的なスタイルだった日本では「解雇」に対しての規制が強く存在します。解雇されないということは、働く側からすると雇用が守られて良いことに思えるかもしれませんが、企業側からすると万が一大きく業績が悪化しても、人件費のコストは減らせないというデメリットがあります。
そのため、企業は業績が悪化した時に備えて、新たな雇用をなるべく控えたり人件費そのものを抑えることとなり、その結果、一定の仕事量に対して極力少人数での長時間労働が生まれたり、低賃金での労働が発生しやすくなるというわけです。
一方で欧米では「成果主義」が採用されており、「どれだけ業務で成果が上げられているか」が基準で報酬が決まります。終身雇用というような安定感のある制度はないものの、企業側から見て成果の大きな優秀な人材には多くの報酬を支払い、逆に成果を上げられなければコストカットができます。さらにその背景によって、従業員側は能力を高めるための努力、成果を上げるための努力を惜しまない環境があるとも言えます。
現在日本でもバブル経済が崩壊した1990年代から「成果主義」が少しずつ浸透してきているものの、まだまだ「終身雇用制度」が色濃く残っています。上のグラフで確認した通り2000年以降の20年間で約44%もの成長をしていたお隣の韓国も、実は元々終身雇用を採用していた国ですが、近年「成果主義」が幅広く浸透しつつあるようです。

「終身雇用」と「成果主義」、それぞれにメリット・デメリットはありますので、一概に良し悪しは判断できませんが、事実として先進国の中でも際立って日本人の平均年収がほぼ横ばい(上がっていない)ということは確かです。

今日本が置かれている現状を考えてみよう

私たち日本人の平均収入がずっと上がっていないという事実を確認しましたが、物価が上がっていなければ、生活に支障がないので問題ないと思われるかもしれませんね。今の所、実際には生活が困難になるほどの物価変動は起こっていませんので、それほど大きな問題意識を持っている方は少ないかもしれません。
しかし、ここ最近ガソリンを始めとする燃料費や光熱費、食料品の値上げのニュースを耳にすることが増えています。燃料費が上昇すると幅広いモノの価格上昇が大いに考えられます。
また、日本は食糧や燃料については輸入に頼っている部分が大きいので、このままいくと私たちの収入は上がらないままで物価だけが上昇するという、大変な状況に陥ってしまうかもしれないのです。

今、私たちにできることは何?

日本の平均年収の現状を受けて、危機感を感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。今は問題なく日常生活が送れているとしても、いつ状況がガラリと一変するかはわかりません。出来ることはしておきたいですよね。
私たちが今すぐ個人で取り組んでおきたい努力として、2つご紹介します。

1つ目は、現状に甘んずることなく、「スキルアップ」に励むことです。かつての日本は企業に所属さえしていれば、雇用が守られ安心して定年を迎えて退職金を手にする、ということが出来たかもしれません。しかしその終身雇用制度も、経済的な生産性が望めないことが徐々に明らかになっています。
これからの時代に自らの年収アップや求められる人材を目指す場合、個人としての専門分野や強みを持ち、自分自身の価値を上げていく努力、スキルアップは必須だといえます。

2つ目は、「資産運用」でお金を増やしていくことです。現在の日本は、平均年収が停滞していると同時に低金利の時代です。銀行口座に「貯蓄」しているだけでは、資産は増えない時代なのです。かつては預金金利で増えていた時代もありましたが、それも昔の話。今は自らが運用して増やす時代になりました。資産運用をバックアップするための国の優遇制度として「つみたてNISA(つみたてニーサ)」や「iDeCo(イデコ)」などの制度もあります。
時代の流れとしては、資産運用は特別なことではなく、当たり前の時代になっています。まだ資産運用を始めていないという方はぜひこの機会に「つみたてNISA」や「iDeCo」を賢く活用し、新しい時代の波に上手に乗っていきましょう。

今回のまとめ

  • ここ20年間、先進国の中で唯一日本人の平均収入は上がっていない。
  • 日本人の平均収入が上がらない原因の1つは「終身雇用制度」にもある。
  • 今後、収入は横ばいのままに物価だけが上がってしまう可能性がある。
  • 今の時代、自分自身の「スキルアップ」と「資産運用」は必須。
  • 本ページは2022年2月時点での情報であり、その正確性、完全性、最新性等内容を保証するものではありません。また、今後予告なしに変更されることがあります。

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ファイナンシャルプランナー 岡崎 あゆみ

中立的な金融教育機関にて約10年間、講師として登壇中。年間の講演回数は200回以上。また乗合保険代理店での保険の見直し相談経験も。経済や資産運用について身近に感じられるよう、受講生の立場に立ってわかりやすく親しみやすい伝え方を心がけ、講演、執筆を行っている。

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