三大税制優遇を活用しておトクにお金を増やそう!
執筆者:ファイナンシャルプランナー(CFP)|高山 一恵
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「ふるさと納税」「iDeCo(個人型確定拠出年金)」「NISA」の3大税制優遇を活用して税金を減らす方法をご紹介します。
豪華な返礼品が2,000円で手に入る!?ふるさと納税とは
ここ数年、大人気の「ふるさと納税」から見ていきましょう。
納税というと、税金を納めるイメージがありますが、選んだ自治体に寄付(ふるさと納税)をすることです。多くの自治体では、寄付に対するお礼として、寄付金額に応じた返礼品を用意しています。そして、寄付した金額のうち2,000円を超える金額については、その人の上限額まで、住民税などから控除して(差し引いて)もらえるというところ。つまり、実質2,000円の自己負担で、返礼品がもらえるというわけです。
「実質2,000円の自己負担で返礼品がもらえるのなら、できるだけ寄付したい」という声が聞こえてきそうですが、世の中そんなにおいしい話はありません。実は、賢く使わないと自己負担が増えてしまうかもしれないのです。
というのも2,000円を超えた金額について、無制限に「控除」してもらえるわけではありません。その人の、「年間上限」を超えて寄付をすると、超えた分は自己負担になってしまうのです。
この「年間上限」は、その人の「年収」や「家族構成」などによって異なります。「寄付金控除額の計算シミュレーション」を利用して、自分の「年間上限」の目安を算出してみましょう。
年利20%も夢じゃない!?iDeCo(個人型確定拠出年金)とは
将来の自分年金作りに最適と今話題の「iDeCo(個人型確定拠出年金)」を見てみましょう。
貯蓄をするというと、多くの人になじみがあるのが、「定期預金」ではないでしょうか。現在の大手都市銀行の定期預金の金利は「0.01%」程度。ところが、その超低金利の定期預金が、iDeCoを使うだけで、実質利回りが「20%」になる可能性があります。しかも、この制度を賢く使えば、「安全」「確実」「高利回り」で資産運用ができます。「お金は増やしたいけど、ソンするのはイヤ」という人にはぜひ活用してほしい制度です。
それでは、どうして金利0.01%の定期預金をiDeCoにすると20%になるのでしょうか。それは、iDeCoでの拠出金は、すべて「所得控除」になるからです。
例えば、Aさんは、毎月、iDeCoの定期預金に3万円ずつ拠出したとします。年間での拠出金額は36万円です。iDeCoに拠出した場合、この36万円が「所得控除」できます。
その結果、Aさんの所得税率が10%だとすると年末調整することで、所得税3万6,000円(36万円×10%)が還付され、翌年度の住民税3万6,000円(36万円×一律10%)が減額されます。所得税と住民税を合わせると、7万2,000円。年間36万円拠出して、7万2,000円戻ってくるということは、実質利回り20%となります。20年間続けると144万円にもなります。
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投資の利益に税金がかからない!?NISAとは
NISAとは、平成26年1月から始まった「少額投資非課税制度」の愛称です。上手にNISAを活用できれば、運用して得られた利益がまるまる非課税になるのでとってもお得です。
例えば、みなさんは投資信託で10万円の利益を手にしたとします。もし、NISAを利用していたら10万円まるまる手元に残りますが、利用していなかったら、10万円に20.315%の税金がかかるので、手元に残るのは7万9,685円になります。この差額の2万315円があれば、何ができるでしょうか?ちょっとした温泉旅館に1泊くらいはできるかもしれませんね。
このように「ふるさと納税」「iDeCo」「NISA」など、税金の優遇措置を賢く活用することでおトクにお金を増やすことができますよ。
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今回のまとめ
- 豪華な返礼品が自己負担2,000円で手に入る制度「ふるさと納税」を活用する
- 節税しながら貯蓄できる「iDeCo」を活用する
- 投資利益にかかる20.315%の税金が非課税となる制度「NISA」を活用する
- ※ 本ページは2017年8月時点での情報であり、その正確性、完全性、最新性等内容を保証するものではありません。また、今後予告なしに変更されることがあります。
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