
毎日レシートをグループ別に分類して、毎月ざっくりと集計するだけのかんたんな家計管理方法。これを毎月実践するだけで、自分自身でお金の使い方を振り返ることができ、お金が貯まりやすくなります。
まずはレシートを分類する支出のグループ(費目)を10個程度決めましょう。
例えば、食費、水道光熱費、通信費、交際費、衣服費、レジャー費、交際費、車関連費、教育費、書籍代など…。自由に生活スタイルに合わせて決めます。それぞれでレシートを分けて行くので、封筒やクリアファイルなどレシートを入れる場所を準備しましょう。
毎日、買い物をしたら必ずレシート(領収書)を持ち帰ります。(通販の場合は同封されている明細書がレシート代わりです。)それらをステップ①で準備した費目別に分けます。例えば、スーパーのレジで受け取ったレシートは「食費」へ。友人とのランチで受け取ったレシートは「交際費」へ。分類が難しいレシートが出てくることもあるので、「その他」という項目があると便利ですよ。
毎月やること…費目別にたまったレシートをそれぞれざっくり集計します。全体を見てみると、無意識のうちに使いすぎてしまった費目、削れる費目が浮かび上がってきます。改善点が把握できたら、翌月はターゲットを絞ってお金の使い方をより良く変えて行きます。
この3ステップを毎月繰り返すだけで、徐々にお金の使いすぎが改善されてお金が貯まりやすくなります。
買い物をしたその瞬間は、ウキウキ気分だったのに、しばらく経って冷静になってみると「どうして買ってしまったのだろう」「他のお店の方が安かったのに勿体ないことをした」「結局使っていない」「よく考えると似たようなものを持っていた」など、買い物そのものを後悔することはありませんか?
お金を貯めよう、増やそうとする時に大切なのは、お金の使い方上手になることです。「使い方」によっては、ただただお金が減ってしまいますが、上手に使えば、ご家族やご自身の将来の成長や収入アップに繋がります。「使い方」をレシートを使ってトレーニングしてきます。
各レシート1枚に対して、その支出を振り返り「○、△、×」を書き込んでみてください。
○…良い買い物(=将来の自分(家族)の成長に繋がる支出)
△…普通の買い物(=生活に必要な支出)
×…不要な買い物(=無駄遣い。買わなくてよかった支出)
このレシートチェックは買い物後、しばらく経ってから行うことがポイントです。買った時の気持ちと、しばらくたってからの気持ちの変化に気づくことが大切です。そのため、毎週、毎月など、定期的に実践するのがオススメです。例えば活用術1のレシートを集計するタイミングで行うのもオススメです!
毎月どれくらいの比率で「○、△、×」が存在するのかチェックしてみてください。意外と「○」が少なく「×」の比率が多いことに気づくはずです。ここでお金の使い方上手になるコツは、「×」を減らし「○」を増やすことです。1週間だけでも実践してみると、買い物するときの気持ちに変化が生まれてくるでしょう。
最近、家計管理の便利さから注目が集まっているのが「家計簿アプリ」です。クレジットカード決済やポイントなどの電子マネーの管理も含めてかんたんに集計されて、見える化されます。この家計簿アプリでも実はレシートが大活躍してくれるんです。
スマートフォンのカメラでレシートを撮影するだけで、家計簿アプリの中にその内容を反映してくれます。
例えば…スーパーで買ったレシートを撮影すれば「食費」に、衣服を買ったレシートを撮影すれば「衣服」に分類されます。ちゃんと文字を読み取って分類し、金額に加算してくれますので細かい家計簿を自らつけなくてもレシートを撮影するだけで日々の買い物の記録が整理されるのです。とても便利ですね。
「家計簿アプリ」では、日々のお金の出入りの管理をすることはもちろんのこと、他にも銀行や証券会社の口座と連携して資産全体を把握することもできます。レシートを撮影して日々の家計管理をしながら、長期的な資産形成にも役立ってくれそうです。
以上、3つのレシート活用方法をご紹介しました。取り入れられそうなものはありましたか?いつも見慣れたレシートは、つい、ないがしろにしがちですが、利用方法次第ではとても役立つツールになります。お金をより上手に扱い、より多く貯めるために、毎日手にするレシートをうまく活用してみてくださいね!
肥後 知歩
ファイナンシャルプランナー
中立的な金融教育機関で約15年間、講師として登壇中。家計管理や資産運用についての講演、乗り合い代理店にて保険の見直し相談を約200世帯以上経験し、今に至る。現在はセミナー講師(年間講演回数100講演以上)、コラム執筆や個人相談なども含め幅広く活動中。
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