年末調整・確定申告はいつから?年末年始のお金のスケジュール完全ガイド

2026.10.2

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【この記事を読んでわかること】

  • 年末調整と確定申告、どちらも1年間(1月1日〜12月31日)に得た所得に基づいて、正しく所得税の金額を計算し、税金を納付する手続き
  • 年末調整期間は、10月〜12月。勤務先に申告書・控除証明書を提出
  • 確定申告期間は、対象となる年の翌2月16日〜3月15日
  • 給与所得者でも確定申告しなければならない場合、確定申告した方がよい場合がある

年末調整と確定申告のスケジュール

年末調整と確定申告、どちらも1年間(1月1日〜12月31日)に得た所得に基づいて、正しく所得税の金額を計算し、税金を納付する手続きです。

年末調整と確定申告のスケジュール
年末調整と確定申告のスケジュール

会社員・公務員など給与所得者が毎月の給与から源泉徴収で納めている所得税は概算の金額です。正しい所得税の金額は、1年間の給与収入が確定しないと算出できないからです。
勤務先は、1年間の給与収入が決まる毎年10月〜11月頃、従業員に対して各種控除申告書を配布し記入してもらいます。申告書を提出してもらう際に、必要な証明書類も合わせて添付してもらいます。

年末調整の結果、所得税を多く納めていた場合には差額が還付されます。納める税金が少ない場合には差額を納める必要があります。

毎月納める税金は所得税の他に住民税もあります。住民税には所得割と均等割の2種類がありますが、所得割は、前年1年間の所得に応じて計算された税額を翌年6月から翌々年の5月まで1年かけて支払う仕組みです。年末調整することで正しい住民税の金額が算出できます。

確定申告期間は、対象となる年の翌2月16日〜3月15日となっています。
なお、医療費控除やふるさと納税などで税金が還付される「還付申告」は、1月1日から提出可能です。

年末調整と確定申告の違い

年末調整と確定申告の最も大きな違いは「誰が手続きするか」です。
年末調整は勤務先が手続きを行い、所得税の納付も勤務先経由で行います。
確定申告は、主に個人事業主やフリーランスなど給与所得者でない方が、所得や所得控除の金額を計算し、正しい所得税額を自身で税金を納付する手続きです。

<年末調整と確定申告のスケジュール>

  • この表は横にスクロールできます
 年末調整確定申告
時期10月〜11月2月16日〜3月15日
対象会社員・公務員など
給与所得者
個人事業主・フリーランス
(給与所得者などその他の方も可能)
手続きをする人勤務先自分
手続き先勤務先税務署
必要書類各種控除申告書・証明書源泉徴収票
各種控除証明書・領収書など
できる手続き
  • 扶養控除
  • 配偶者控除
  • 生命保険料控除
  • 地震保険料控除
  • 社会保険料控除
  • 小規模企業共済等掛金控除
  • 住宅ローン控除(2年目以降)
など
年末調整でできる控除に加えて
  • 医療費控除
  • 寄附金控除(ふるさと納税)
  • 雑損控除
など

(株)Money&You作成

また、年末調整と確定申告では、申請できる所得控除が異なり、医療費控除・寄附金控除・雑損控除の3つは、確定申告でしか手続きができません。
これらの所得控除を利用する場合は、会社員・公務員など給与所得者であっても確定申告をする必要があります。それ以外の所得控除は、年末調整で手続きできます。

給与所得者でも確定申告しなければならない場合

会社員・公務員など給与所得者でも以下のような場合は確定申告をしなければなりません。

  • 給与収入が2,000万円を超えている
  • 1カ所から給与をもらい、そのほかに20万円を超える収入(給与所得、退職所得を除く)がある
  • 2カ所以上から給与をもらい、かつ、年末調整をされなかった収入が20万円を超える
  • 災害にあい、災害減免法による源泉徴収の猶予・還付を受けている

給与所得者でも確定申告した方がよい場合

また、確定申告は必要ないですが、確定申告した方が還付を受けられる場合もあります。

  • 年末調整後、その年の12月31日までに扶養家族が増えた方
  • 年の途中で退職し、年末調整を受けずにその後就職していない方
  • 年の途中で転職したものの、前職分を含まずに年末調整した方
  • 住宅ローンを利用した方(住宅借入金等特別控除)※2年目からは年末調整可能
  • 災害や盗難で資産に損害を受けた方(雑損控除)
  • 多額の医療費を支出した方(医療費控除)
  • 特定の寄附をした方
  • 生命保険料などの控除の申請漏れがあった方

控除の申請漏れがあった場合は、5年以内であれば「還付申告」をすることにより、税金の還付が受けられます。還付申告は確定申告とは異なるものであり、翌年の1月1日から5年の間ならいつでも行うことができます。

「所得税の更正の請求書」という書類に必要事項を記入し、該当年の証明書を添付して、所轄の税務署に提出します。所得税の更正の請求書を提出すると、住民税の更正も自動的に行われます。

わからないことがあれば税務署や専門家に相談して、還付の対象となるか確認してみてください。確定申告期間だと税務署は混雑しているので、それ以外の期間に行うことで混雑を避けられます。

年末調整の申告方法

年末調整の提出書類は、勤務先から配られます。それぞれ必要事項を漏れなく記載して、期限内に勤務先に提出しましょう。

年末調整書類① 給与所得者の扶養控除等申告書

<記載例:令和9年分 給与所得者の扶養控除等申告書>

「給与所得者の扶養控除等申告書」は、給与をもらっている方が扶養控除や配偶者控除などの控除を受けるために提出する書類です。
扶養親族の1年間(1月1日〜12月31日)の所得の見積額などを確認して以下の項目を記入します。

  1. 氏名、住所などの記入
  2. 源泉控除対象配偶者、源泉控除対象親族の記入
  3. 障害者、寡婦、ひとり親又は勤労学生の記入
  4. 住民税に関する事項の記入

年末調整書類② 給与所得者の保険料控除申告書

<記載例:給与所得者の保険料控除申告書>

「給与所得者の保険料控除申告書」は、生命保険料控除などの控除を受けるために提出する書類です。生命保険料などの保険料や、iDeCo(個人型確定拠出年金)の掛金額を記載する欄がありますので、各種控除証明書の金額を確認して記載します。

年末調整書類③ 給与所得者の基礎控除申告書

<記載例:給与所得者の基礎控除申告書>

「給与所得者の基礎控除申告書」は、基礎控除など4つの控除を申告する書類です。正式名称は「給与所得者の基礎控除申告書 兼 給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 給与所得者の特定親族特別控除申告書 兼 所得金額調整控除申告書」です。

基礎控除は所得に応じて金額が細分化されています。所得金額調整控除は年収850万円超で23歳未満の扶養親族がいる場合などに受けられる控除ですが、条件を満たせば夫婦それぞれが活用できます。

書類の書き方については、1に氏名・住所など、2に給与所得者の基礎控除について記入、3に配偶者について記入、4に特定親族(19歳以上23歳未満の子)の扶養について記入、5に所得金額調整控除について記入します。

詳細はこちらの記事で解説しています。

確定申告の申告方法

スマホやパソコンから国税庁の確定申告書等作成コーナーにアクセスし、画面の案内に沿って入力していきます。

国税庁「確定申告書等作成コーナー」

確定申告書の提出方法は、インターネットを通じて確定申告ができるe-Tax(イータックス/国税電子申告・納税システム)、郵送、窓口の3種類があります。

郵送の場合、「郵便物」又は「信書便物」として送付する必要があります。3月15日の消印があれば、その日付をもって提出されたものとして扱われます。

窓口の場合、確定申告のアドバイスや確定申告書の入力サポートが受けられますが、税務署の受付時間や確定申告の相談・提出を受け付けている時間帯も限られています。確定申告の時期は混雑しています。
その点、e-Taxを利用すれば、原則24時間いつでもどこでも確定申告の手続きができるので便利です。

書面での手続きでは源泉徴収票や各種控除の証明書、領収書などの提出が必要になりますが、e-Taxでは提出不要です。ただし、提出が不要なだけであり、5年間は書類を保存することが求められますので、なくさないように大切に保管しましょう。

会社員・公務員など給与所得者が確定申告をする場合は、スマホで行うことをお勧めします。

<確定申告で用意するもの>

  • マイナンバーカード
  • 源泉徴収票
  • 控除の証明書
    • 年末調整で申請が漏れた控除
    • 医療費控除
    • ふるさと納税など寄附金控除
    • 雑損控除
    • 1年目の住宅ローン控除 など
  • 申請する収入関係
    • 副業にかかる収入
    • 経費書類 など

スマホには「マイナアプリ(旧マイナポータルアプリ)」のインストールが必要です。
e-Taxへのログイン時に数字4桁の「利用者証明用電子証明書」のパスワード、最後に申告データを送信するときに英数字6〜16桁の「署名用電子証明書」が必要になりますので、手元に準備しておきましょう。

画像付きで詳細にスマホの確定申告を知りたい方は、こちらの記事をチェックしてください。

まとめ

年末調整と確定申告は、1年間の所得に基づいて所得税を精算する手続きです。年末調整は勤務先が行い、毎年10月〜12月頃に必要書類を提出します。確定申告は主に個人が行い、申告期間は翌年2月16日〜3月15日です。
会社員でも、医療費控除やふるさと納税による寄附金控除、住宅ローン控除の初年度などを利用する場合は確定申告が必要です。また、副業収入が一定額を超える場合などは申告義務があります。
一方で、控除の申請漏れがあった場合は、還付申告により税金が戻る可能性があります。年末調整と確定申告の違いを理解し、自分に必要な手続きを適切な時期に行うことが、税金の払い過ぎや申告漏れを防ぐポイントです。

  • 本ページは2026年10月時点での情報であり、その正確性、完全性、最新性など内容を保証するものではありません。また、今後予告なしに変更されることがあります。

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頼藤 太希

経済評論家・マネーコンサルタント

(株)Money&You代表取締役。中央大学商学部客員講師。早稲田大学オープンカレッジ講師。ファイナンシャルプランナー三田会代表。日経CNBCコメンテーター。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生保にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に創業し現職。日本テレビ「カズレーザーと学ぶ。」(※現在は放送終了)、フジテレビ「サン!シャイン」、BSテレ東「NIKKEI NEWS NEXT」などテレビ・ラジオ出演多数。主な著書に『はじめての新NISA&iDeCo』(成美堂出版)、『定年後ずっと困らないお金の話』(大和書房)など、書籍110冊超、累計200万部。日本年金学会会員。ファイナンシャルプランナー(CFP®)。1級FP技能士。日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)。宅地建物取引士。日本アクチュアリー会研究会員。X(@yorifujitaiki)

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