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REIT(リート)って何?不動産投資信託についてやさしく解説

将来に向けた資産形成に、iDeCo(=イデコ、個人型確定拠出年金)やNISA(=ニーサ、少額投資非課税制度)を活用して投資を始める人が増えています。
iDeCoやNISAは、資産運用をして得られた利益が非課税になるなどおトクな制度ですが、どの金融商品で運用をするか、ご自身で選ぶ必要があります。

iDeCoやNISAで投資する主な金融商品は投資信託です。
その投資信託の中には不動産に投資する、REIT(不動産投資信託)があります。
今回はREITについて解説しますので、投資商品選びの参考にしてください。

REIT(リート)は不動産に投資する投資信託

投資信託とは、投資家から集めたお金をまとめ、運用のプロ(ファンドマネージャー)が資産運用をして、運用の利益を投資家に還元する金融商品のこと。
投資信託の投資先はさまざまです。国内外の株式や債券だけではなく、不動産も投資対象です。

この、不動産に投資をする投資信託を、REIT(リート)と言います。
REITは、「Real Estate Investment Trust」の頭文字をとったもので、不動産投資信託のことです。アメリカで生まれた仕組みですが、日本の不動産を対象にしたものはJAPANのJを付けて、J-REITと呼ばれています。

J-REITは多くの投資家から集めたお金で、オフィスビルや商業施設、マンションなど複数の不動産などを購入します。それらの不動産を賃貸すれば賃貸収入が得られます。また、値上がりしたところで売れば売買益を得られます。そして、得られた利益は投資家に分配します。

J-REITに投資する5つのメリット

メリット1:少ない金額で投資できる

通常、不動産への投資には多額の資金が必要になります。不動産の購入には、少なくとも数千万円の資金が必要でしょう。しかしJ-REITなら、投資家から集めた資金で不動産を購入する仕組みなので、少額からでも始めることができます。

メリット2:複数の不動産への分散投資ができる

個々の投資家が投資する資金は少額でも、集めれば大きな資金になり、複数の不動産を購入して運用できます。大きな利益を出す不動産もあれば、そうでもない不動産もありますが、組み合わせることで損失のリスクを軽減することができます。

メリット3:専門家が運用する

どんな不動産であれば利益が出せるのか、経験がなければわかりません。
しかしJ-REITでは不動産投資の経験豊富なプロが運用します。さらに不動産に関連する業務は、専門の業者が行います。そのため、物件の維持やテナント管理といった手間が不要です。

メリット4:高く安定した利回り

J-REITは利益のほとんどを投資家に分配する仕組みになっています。
また、J-REITは長期的に安定した賃料を生む不動産を投資対象としているため、収益予想がたちやすく安定した利益が期待できます。

メリット5:インフレに強い

不動産はインフレに強いといわれている資産の代表です。インフレになって物価が上昇すれば、不動産の資産価値や賃貸料も上がる傾向になるので、分配金や売却益の増加につながります。

REITに投資する際の4つのリスク

メリットがたくさんあるとは言え、あくまで「投資」ですので、注意しなければならないリスクもあります。

リスク1:不動産市場のリスク

不動産の賃貸市場や売買市場は、さまざまな要因の影響を受けて変化しています。
たとえば金利や、経済情勢などが挙げられます。これらの影響で物件の賃料収入が減ったり、保有物件の資産価値が低下したりすれば、利益が少なくなる可能性があります。

リスク2:金利変動のリスク

J-REITは、投資家から資金を集めるだけではなく、金融機関からの借入を行って資金調達している場合があります。金利が上昇すると、銀行に支払う利息が増えるため、金利の変動はJ-REITの収益に影響を及ぼし、価格や分配金が変動する可能性があります。

リスク3:災害のリスク

投資対象の不動産が、地震や火災などにあう場合も考えられます。災害による損失によって価格や分配金が変動する可能性があります。

リスク4:投資法人の倒産や上場廃止のリスク

J-REITは一般企業と同様に、金融機関からの融資状況、収益低下によるキャッシュフロー悪化により倒産するリスクがあります。このリスクが表面化した場合、価格が下落する可能性があります。
また、証券取引所が定める上場廃止基準に該当した場合、上場廃止となって取引が困難になるリスクがあります。

REITを始めるには?

J-REITにはメリットもあればリスクもあることがわかりました。
大切なお金を投資するのですから、リスクはできるだけ小さくしたいですよね。
そのためには「分散投資」でリスクを軽減させることが大切です。

分散投資とは、複数の商品に資金を分散して投資をすること。分散することで、どれかひとつに損失が出ても、他の投資による利益でカバーすることができます。
J-REITも複数の不動産への分散投資をしていますが、さらに株式や債券なども組み合わせることで、リスクを小さく抑えられるのです。

いろいろな投資先を組み合わせるといっても、必ずしも大きな資金が必要というわけではありません。
たとえばiDeCoに月1万円の掛金を設定したとします。その1万円の投資先をREIT、国内株式、外国株式、国内債券に25%ずつ選択することができます。NISAも同様です。
タイプの異なる投資先を組み合わせて、リスクを小さくしつつ利益を得られるようにしていきましょう。

イオン銀行では、iDeCo、NISAともREITを含め投資信託の商品ラインナップが豊富です。複数の商品を選んで組み合わせられます。どんな組み合わせがいいか迷ったら、イオン銀行の店舗やオンライン相談サービスを活用し、スタッフと相談しながら決めるのもいいでしょう。
自分に合った投資先を選んで、効率的な資産づくりを目指しましょう。

今回のまとめ

  • REITとは不動産投資信託のこと
  • 少ない資金でも複数の不動産に分散投資ができる
  • 高く安定した利回りが期待できてインフレにも強い
  • リスクは分散投資で小さくする
  • 本ページは2021年7月時点での情報であり、その正確性、完全性、最新性等内容を保証するものではありません。また、今後予告なしに変更されることがあります。

お申込みに際しては、以下の留意点を必ずご確認ください。

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ファイナンシャルプランナー(AFP) タケイ 啓子

36歳で離婚し、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職をしたが、その後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務に従事。43歳の時に乳がんを告知される。治療を経て、現在は治療とお金の相談パートナーとして、相談、執筆業務を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー

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