その支払いは損!やってはいけない3つのNG支出とは
執筆者:ファイナンシャルプランナー(AFP)|タケイ 啓子
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- 節約術
「節約しているのになかなか貯蓄が増えない」ということはありませんか?そんな時は、必要のない支出をしていないか確認をしてみましょう。
日本銀行のアンケート調査によると1年前と比べて出費が増えた人が40%もいるそうです。
1年前と比べて出費が増えた人はなんと40%以上!
今回は、ほうっておくと損してしまう3つのNG支出についてお伝えします。
- NG支出1:高額保障のまま続けている生命保険の保険料
- NG支出2:使っていないクレジットカードの年会費
- NG支出3:勘違いの自己投資を気づかないうちに続けている
- 継続的な支払いは、無意識になりやすい
- 今回のまとめ
NG支出1:高額保障のまま続けている生命保険の保険料
生命保険に加入している人は、女性で80.6%、男性で81.3%(生命保険文化センター「生活保障に関する調査」2016年度)。ほとんどの人が加入している生命保険ですが、必要な保障額にしているケースばかりではありません。
生命保険は、万が一のことがあっても遺された家族が経済的に困らないように備えておくもの。そのため子供が生まれれば、もしもの時にも学費に困らないように、また生活費が足りなくなってしまわないように、相応の金額の生命保険に加入します。
逆に考えると、子供が独立して学費の心配がいらなくなったら、保険金額は下げていいのです。それどころか、成長と進学しただけでも、独立するまでに必要な学費や生活費は少なくなるのですから、年々必要な保障額は減っていきます。
それなのに、何年も前に加入した生命保険をまったく見直していないなら、高額すぎる保険を続けている可能性があります。
また、保険金が高いままだと、毎月の保険料も高くなってしまうのでもったいないですね。保険は子供の成長など家族の状況に合わせて見直していくと、無駄な支出をなくせます。
保険の見直しで、損をしない家計にしましょう。
NG支出2:使っていないクレジットカードの年会費
次に、クレジットカードをチェックしましょう。
今やクレジットカードの年会費が「初年度無料」は当たり前。しかし、2年目以降の会費には条件が付いていることが多くあります。
初年度は年会費無料でも、2年目以降は次のような条件のカードがあります。
- 年会費が必要
- 1年以内に一度以上の利用があれば年会費無料
- 1年以内に一定金額以上の利用があれば年会費無料
- リボ払いの申込みをすれば年会費無料
- WEB明細にすれば年会費無料
クレジットカードを作った時には、2年目以降の条件は軽くクリアできそうに思えたかもしれません。ところが、意外とクレジットカードを使わない場合もあるでしょう。すると、忘れたころに年会費が請求されてビックリ、となってしまいます。
しかも、クレジットカードは現金のやりとりが無いので、支払った実感を持ちにくいことがデメリットになります。払った感覚が薄いために買物をし過ぎてしまいやすい傾向があるのです。キャンペーンなどにつられて、安易に作りすぎないようにしましょう。
使いすぎが心配ならクレジットカードよりデビットカードがオススメです。
デビットカードはクレジットカードと同様に使えますが、引き落とし口座の残高以上には使えない仕組みになっています。使いすぎて請求額が払えなくなってしまう、というリスクがなく、安心して使えます。
NG支出3:勘違いの自己投資を気づかないうちに続けている
消費だと思うと払うのをためらうものでも、自己投資だと考えると思い切った金額の支出をしてしまう人は少なくありません。
- スキルアップ→英会話、資格試験
- 身体が資本→スポーツジム、サプリメント
- 情報収集は大切→新聞・雑誌・雑誌アプリの定期購読
- 教養も大切→書籍、ケーブルテレビ
- 癒しも必要→マッサージ、エステサロン
- 見た目も重要→ヘアサロン、ネイルサロン
もちろん、自分磨きは大切です。しかし、自己投資だからといって高額すぎる出費を続けていては、家計のバランスが崩れてしまいます。
自己投資も「投資」のひとつ。投資ならリターンがあるものです。期待できるリターンの大きさによって、投資額を決めることが投資成功のポイント。
たとえば、英会話や資格取得によってスキルアップし、それによって収入がアップするならそれがリターンです。リターンに比べて投資額が大きすぎるようでは、投資としては成功とは言えません。適切な支出額になっているか、しっかり計算するようにしましょう。
通っていないけど、ずっと払い続けている会費があればいますぐやめましょう。また今度行くかもしれない、いままで払っていた金額がもったいないから続けようと思ってはNGです。結局行かないのですから。
継続的な支払いは、無意識になりやすい
定期的に引き落とされるお金は、「そういうものだ」と思い込んでしまうことが往々にしてあります。すると、疑いもなく毎月支払い続けることになりかねません。銀行口座から自動引き落としされるものの中には、そんな支出が紛れ込んでいることがあります。毎月定期的に引き落とされるため、お金を払っている感覚が薄く、なんとなく続けてしまいがちですが、しっかりチェックして損することのないようにしましょう。
忙しい毎日を送っていると、つい見過ごしてしまいがちですが、継続的な支出こそ注意が必要です。家計簿を付けたり、銀行の通帳やクレジットカードの明細をチェックするなどしてNG支出を防ぐよう心がけましょう。
時には立ち止まり、見直して、本当に必要な支出なのか考えるようにしたいですね。
今回のまとめ
- 生命保険は見直して必要な保障額にする
- 使いすぎを防ぐならクレジットカードよりデビットカード
- 自己投資はリターンによって投資額を考える
- 家計簿やカードの利用明細をチェックしてNG支出を防ぐ
- ※ 本ページは2019年11月時点での情報であり、その正確性、完全性、最新性等内容を保証するものではありません。また、今後予告なしに変更されることがあります。