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FIRE(経済的自立・早期リタイア)ってなに?FIRE実践術とは

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65歳、70歳と、長く働く時代が見えている一方で、より早く退職を目指す「FIRE(経済的自立・早期リタイア)」の考え方が話題になっています。コロナ禍で資産運用に注目が集まるなか、FIREはネットや雑誌、書籍などでもよく取り上げられています。
今回は、FIREが目指す経済的自立や、FIREを実現するための資産形成の考え方について、紹介します。

FIREって何?

FIREは「Financial Independence, Retire Early」を略した言葉。「経済的自立と早期リタイア」という意味があります。

FIREが目指す「経済的自立」は、一生暮らすのに困らないような大金持ちになることではなく、資産運用をすることで得られる収入(不労所得)によって生活費をまかなうことです。具体的には、以下の手順で考えます。

  • リタイア後の年間の生活費を計算する
  • その年間の生活費を、年間の資産運用収入でまかなうことのできる「FIRE」資産総額を計算
  • 「FIRE」に必要な資産を貯めるために毎月積立投資を行う

FIRE実現のために、必要な資産総額を逆算します。そして、できるだけ支出を減らし、お金をなるべく資産運用に回します。そこから得られる収入で早期リタイアを目指すというわけです。

「FIRE」を実現するための4%ルール

FIREを実現するためには資産を減らさないことが必要です。その考え方に「4%ルール」というものがあります。4%ルールは「生活費を投資元本の4%以内に抑えられれば、資産が目減りすることなく暮らしていける」というルールで、米国の大学の論文を根拠にしています。これを言い換えると、FIREするために必要な資産は「投資元本(100%)÷年間支出(4%)」ですから、年間支出の25倍の資産を用意すれば、FIREが実現できるというわけです。

たとえば、年間支出が250万円だとすれば、FIREに必要な資産は250万円×25倍=6,250万円です。この6,250万円をそのまま取り崩してしまえば、25年で底がついてしまいます。しかし、6,250万円を運用に回し、年4%の不労所得を得ることができれば、6,250万円×4%=250万円ですから、年間支出の250万円をそのまま得ることができます。こうして、元本を減らすことなく生活できるというわけです。

もっとも、4%ルールの「4%」はあくまで米国の株式市場を元にしたデータであり、過去のデータよりはじきだされた数字ですので、必ずしも4%で運用が続けられるという保証はありません。また、投資は元本保証がない点にも注意が必要です。もし、年4%の運用ができなければ、不労所得が減ってしまいます。この場合は、支出を削るか、働くなどして他の収入で補う必要が出てきます。それができない場合は、資産を取り崩すことになります。

まずは「つみたて投資」でコツコツと

かつての億万長者の早期リタイアよりも少ない資産で早期リタイアを目指すFIRE。とはいえ、FIREするにもそれなりの資産が必要です。その資産を用意するときにぜひ活用したいのが「複利効果」です。

複利効果は、運用益を積立金に組み入れることで、その利益が次の利益を生み出し、雪だるま式に増えていく効果のこと。アインシュタインが「人類最大の発明」と呼んだといわれる、お金を増やすには大切な効果です。

たとえば、毎月3万円ずつ20年間お金を貯めると、資産総額は720万円です。しかし、毎月3万円で積立投資を行い、年利4%で増やすことができれば、資産総額は約1,100万円になる計算。複利効果の有無で、約380万円もの差がつくのです。

つみたて投資におすすめなのが、「投資信託」です。
投資信託は、投資家から集めた資金をひとつにまとめて、運用のプロ(ファンドマネージャー)がさまざまな商品に投資する商品です。1本の投資信託は数十〜数百以上の商品に分散して投資していますので、仮にそのなかのどれかが値下がりしても、他のどれかの値上がりでカバーする「分散投資」の効果が期待できます。

さらに、「つみたてNISA」を利用すれば効率よくお金を増やすことができます。つみたてNISAは、年間40万円までの投資で得られた利益を、20年間にわたって非課税にできる制度です。投資の利益には、本来20.315%の税金がかかるのですが、つみたてNISAを使えばそれがゼロにできるというわけです。先程の月3万円・年利4%の運用を20年間続けた場合に得られる380万円の運用益は、20.315%の税金がかかると約303万円しか受取ることができませんが、つみたてNISAなら丸々手に入れることができます。

また、つみたてNISAで購入できる投資信託は、いずれも金融庁の基準を満たした、長期の資産形成に向いているとされる商品です。イオン銀行ではその中から20本の投資信託をつみたてNISAで購入できます。(2021年6月時点)まずはできるだけつみたてNISAを活用して非課税の恩恵を生かし、さらに投信自動積立を設定して、お金を増やしていくのがいいでしょう。

FIREのFI(経済的自立)を目指そう!

FIREするために必要な資産をなるべく短期間で貯めようとすると、生活を切り詰めて毎月の投資額を大きく増やしたり、利回りの高い投資をしたりする必要があります。ただ、利回りの高い投資は大きなリスクも伴うため、資産が減る可能性も大きくなります。

筆者は、今の生活や時間を無理に捨ててまでFIREをすべきだとは思いません。自分の価値を高めるという観点で考えると、20代・30代・40代といった、若いうちにしかできないことをおろそかにしてはいけないからです。たとえば、自己投資・健康増進・人脈形成といったことは、若いうちから長期間にわたって取り組むことで複利効果を発揮し、成長につながっていきます。

将来、お金で困らないようにするために、FIREの「FI」(経済的自立)を目指してお金を増やすことは大切です。しかし、「RE」(早期リタイア)は何も急ぐことはないというのが筆者の考えです。FIを目指して投資をしつつ、FIRE前から生活や時間を大切にして、やりたいことや挑戦したいことに「今から」取り組んでいくのがいいのではと考えます。

  • 本ページは2021年7月時点での情報であり、その正確性、完全性、最新性等内容を保証するものではありません。また、今後予告なしに変更されることがあります。

お申込みに際しては、以下の留意点を必ずご確認ください。

つみたてNISAとは

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マネーコンサルタント 頼藤 太希

(株)Money&You代表取締役。中央大学客員講師。ファイナンシャルプランナー(AFP)。日本証券アナリスト協会検定会員。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生保にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に(株)Money&Youを創業し、現職。女性向けWEBメディア「FP Cafe」や「Mocha(モカ)」を運営。著書は『1日5分で、お金持ち』『はじめてのNISA&iDeCo』『投資信託 勝ちたいならこの7本!』など多数。twitter→@yorifujitaiki

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