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貯蓄型保険とは?メリット・デメリットや掛け捨て型との違いを解説

執筆者:西山美紀

貯蓄型保険とは?

生命保険は、「貯蓄型保険」と「掛け捨て型保険」に大きく分かれます。
今回は「貯蓄型保険」が気になっている方に向けて、貯蓄型保険のメリット・デメリットのほか、掛け捨て型保険との違いや、貯蓄型保険を検討する際に知っておきたいことについてお伝えします。

貯蓄型保険とは?

貯蓄型保険とは、保障と貯蓄の両方の機能がある保険です。
死亡保障がついていれば、死亡または所定の高度障害状態になった場合に保険金を受取れます。また、保険料の一部が積み立てられ運用されていき、解約時には解約返戻金を、満期時には満期保険金を受取ることができます。
つまり、貯蓄型保険とは、万一に備えながら、貯蓄もできるという特徴があります。

貯蓄型保険の種類は、終身保険、学資保険、個人年金保険、養老保険などがあります。以下、それぞれ解説します。

終身保険

終身保険は万一、死亡または所定の高度障害状態になった場合に保険金が支払われます。満期がないため、解約をしなければ保障は一生涯続きます。
契約後に途中解約でき、解約返戻金が支払われます。解約返戻金の額は、保険料の払込期間や金額により、払い込んだ保険料総額を下回る場合もあります。

また、保険料の払込満了期間を事前に設定できる「有期払い」や一生涯払い込みを続ける「終身払い」、保険料を一括で払い込む「一時払い」などがあります。
「有期払い」の場合は、払込満了期間を過ぎると、保険料の払い込みがなくなり、保険料の一部が運用され、払込保険料総額よりも増えていくことが一般的で、貯蓄機能も備えています。

学資保険

学資保険は、子どもの教育資金を備えるための保険です。加入時に決めた時期になると、祝い金や満期保険金を受取れます。
大学進学費用として使われる場合が多く、満期の時期は17歳や18歳が、祝い金の時期は中学や高校の進学時の設定が一般的です。

保障機能もあるため、契約者(保護者)が死亡または所定の高度障害状態になった場合には、以降の保険料の払い込みが不要になり、満期になれば保険金を受取れます。また、保護者が生存していれば、満期の時期に満期保険金を受取れるため、大学費用に活用されるケースが多いです。

個人年金保険

個人年金保険は、老後資金の準備を目的とした保険です。
払い込んだ保険料の一部が運用され、あらかじめ決めた満期以降に年金として受取れます。満期よりも前に死亡した場合は、一般的にはそれまでに払い込んだ保険料相当額を死亡保険金として受取れます。
老後の生活資金を準備する手段として利用されることが多く、払込期間は定年退職前後の65歳や70歳などに設定するケースが多いです。

養老保険

養老保険は、払い込んだ保険料が運用され、死亡保障と貯蓄の機能を兼ね備えた満期のある保険です。
一定の保険期間中に被保険者が死亡した場合は死亡保険金が支払われ、満期を迎えた場合は満期保険が支払われます。そのため、養老保険は「生死混合保険」と呼ばれることもあります。
保険商品によっては、契約期間中に解約して解約返戻金を受取れる場合もありますが、払込保険料総額を下回るのが一般的です。そのため、満期まで解約せずに継続できるかを、契約時に確認しておくことが必要です。
生存して満期を迎えた場合に、死亡保険金と同額の満期保険金を受取れるのが一般的です。

「掛け捨て型保険」との違いは?

保険には、貯蓄型保険のほかに、掛け捨て型保険もあります。
貯蓄型保険と掛け捨て型保険との違いは、解約返戻金や満期保険金の有無があげられます。

掛け捨て型保険は、貯蓄型保険とは異なり、貯蓄機能がありません。保険期間が終われば保障がなくなり、払い込んだ保険料は戻ってきません。途中で解約した場合は、解約返礼金がないか、ある場合でも非常に少額という仕組みです。
掛け捨て型保険は、貯蓄機能がない分、一般的に貯蓄型保険よりは保険料が割安です。掛け捨て型保険の代表的なものには、定期保険や収入保障保険などがあり、保障を充実させやすい特徴があります。

一方で貯蓄型保険には貯蓄機能があり、保険料の一部が運用され、解約返戻金や満期保険金を受取れます。同じ保障内容の場合、貯蓄型保険は、運用にまわす費用や経費がかかるため、掛け捨て型保険より保険料が割高です。

貯蓄型保険のメリット・デメリット

では、「貯蓄型保険」のメリット・デメリットを見ていきましょう。

貯蓄型保険のメリット

  • 貯蓄につながる
    保障と貯蓄を兼ね備えた保険のタイプであり、万一に備えるだけでなく、貯蓄にもつなげられます。
    契約を途中で解約した場合に解約返戻金を受取ることができ、満期のある商品では満期保険金を受取れます。保険料の払込期間が長ければ返戻率が高くなるのが一般的です。
    満期保険金や解約返戻金の受取り時期を事前に選べる商品なら、自分のマネープランにあわせた資産形成にもつながります。子どもの教育資金や自分の老後資金などの目的で活用する方法もあります。
  • 税制優遇を受けられる
    一定の条件を満たした場合、生命保険料控除(一般生命保険料控除、介護医療保険料控除、個人年金保険料控除)の対象となる保険もあります。1年間に払い込んだ保険料の総額に対して、一定金額がその年の所得から差し引かれ、所得税や住民税が軽減されます。
  • 「契約者貸付」を利用できる場合がある
    商品によっては、解約返戻金を担保にして、保険会社からお金を借りられる「契約者貸付」を利用できる場合があります。
    お金が必要になって保険を解約すると保障がなくなってしまうところ、契約者貸付の利用により、保障を続けながらお金を受取ることができます。ただし利用の際に利息がかかる点には要注意です。検討する際には詳細をしっかり確認しましょう。

貯蓄型保険のデメリット

  • 同じような保障内容でも、貯蓄機能がある貯蓄型保険は、将来受取れる満期保険金や解約返礼金のための積立金が保険料に上乗せされるため、掛け捨て型保険よりも保険料が高額になります。
    将来お金が必要になり、予期せぬタイミングで解約して保障を失うことのないよう、マネープランをしっかり考えて契約を検討しましょう。
  • 中途解約の時期によっては、払込保険料を下回ることも
    途中で解約すると解約返戻金が支払われますが、契約してから短期間で解約する場合は「初期費用」や「解約控除」という手数料が差し引かれるため、払い込んだ保険料よりも返戻金が下回るケースが多いです。契約年齢や保険料払い込み期間などによって金額は変わるため、中途解約をする場合は事前に保険会社に確認することをおすすめします。
  • 利率固定タイプはインフレや金利上昇時に弱め
    利率が固定されている貯蓄型保険は、インフレが起きると実質的な資産が目減りする恐れがあります。利率よりも物価上昇率が上がれば、相対的に物の値段よりも資産の価値が下がってしまうからです。
    また利率が固定された後に金利が上がっていくと、他の金融商品より高い利回りが得られない可能性がある点には注意が必要です。

「貯蓄型保険が向いている人」はどんな人?

保険を検討する際には、必要な保障や家計状況などを考えながら、自分にあった商品を選びましょう。
貯蓄型保険が向いている人は、以下のようなタイプです。

  • 貯蓄が苦手な人
    積立型であれば、保険料が毎月銀行口座から毎月引き落とされるため、半ば強制的に貯蓄ができる仕組みといえるでしょう。預貯金だと気軽に引き出して使ってしまいがちですが、保険の場合は気軽に引き出しにくいため、自然とお金を貯めていくことができます。
  • 将来の資金計画が明確な人
    教育資金や老後資金など、使い道がある程度決まっている資金を準備したい人にも向いています。契約時に将来受取る時期や金額がある程度予測できるため、将来の資金計画が立てやすくなります。
  • 保障と貯蓄を同時に備えたい人
    万一の保障を得ながら、お金も同時に貯めたい人に向いています。万一の際には保障を受けられ、一定期間経過後には解約返戻金としてまとまったお金を受取ることができます。中途解約の時期によっては元本割れのリスクがあり、保障も失ってしまうため、短期間で解約する予定がなく、比較的中長期で続けられる人がよいでしょう。

貯蓄型保険の選び方

先ほどお伝えしたように、貯蓄型保険にはさまざまな種類があるため、自分にあったものを選ぶことが大切です。選び方のポイントをお伝えします。

  • 目的を明確にする
    何のため貯蓄型保険に加入するのかを明確にしましょう。
    教育資金の準備なら学資保険、老後資金の準備なら個人年金保険、万一に備えながら貯蓄したいなら終身保険、一定期間後に資金を受取りたいなら養老保険、といった具合です。
    保険期間とお金の受取り時期を確認し、お金が必要になる時期に必要な金額を受取れるかもチェックしましょう。
  • 保障内容を確認する
    自分にとって必要な保障があるかを確認しましょう。他に加入している保険とも照らし合わせて、必要な保障が不足していないか、または過剰になっていないかを確認します。
  • 返戻率を確認する
    返戻率とは、払い込んだ保険料に対してどれくらいのお金が戻ってくるかを示す割合です。返戻率が高いほど、返礼率が高いほど、満期や解約時に戻る金額の割合が大きくなります。
    ただし、返戻率が高くても、中途解約の時期によっては元本割れをする場合があるので注意しましょう。返戻率は、長期で続けるほど高くなるのが一般的です。
    また、契約から一定期間は解約返戻金が大幅に少なくなる代わりに、保険料が割安に設定されている「低解約返戻金タイプ」もあります。中途解約の予定がなく、保障と貯蓄を長く続けていきたい人に向いています。

もっと詳しく話を聞きたい方は、気軽に無料相談・来店予約を

今回は「貯蓄型保険」のメリット・デメリットのほか、掛け捨て型保険との違いや、貯蓄型保険を検討する際に知っておきたいことについてお伝えしました。
貯蓄型保険についてなんとなく理解できた方も、「自分にとって本当に必要なのはどんな保険か?」「どのタイミングで加入すれば効果的なのか?」といった疑問を持たれる方もいらっしゃるでしょう。

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本ページは2025年9月時点での情報であり、その正確性、完全性、最新性等内容を保証するものではありません。また、今後予告なしに変更されることがあります。

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