イオン銀行 DXの取組み

1.はじめに

当社は「お客さま第一」の理念のもと、「親しみやすく、便利で、わかりやすい」銀行を目指しています。

ITの進歩した現代社会において、コロナの状況下で大きく変容したお客さまの生活様式や行動が定着し、デジタル化が加速度的に進展する中、非接触・非対面サービスへの需要の高まりなど、お客さまニーズの変化への迅速な対応力が求められています。
また、当社を取り巻く事業環境は、先進技術を用いた新しいビジネスモデルを携えた企業の新規参入が活発化するほか、既存市場の拡大や新たな市場が創出される動きが起きています。こうした競争の高まりにより、事業コストを大幅に低下させ、事業化が難しかったビジネスが実現可能となるとともに、既存の金融サービスではハードルが高くご利用いただけなかったお客さまにも、安全・安心なサービスをお届けすることが可能になると考えています。

当社はこのような変化の激しい環境の中においても、お客さまやステークホルダーから選ばれつづける企業であり続けるため、今後も積極的にDXを推進しサービス向上に取り組むことで、地域のお客さまにとって最も身近な金融サービスの提供に努めてまいります。

代表取締役社長 小林裕明

2.ビジョン・方向性

⑴ ビジョン

当社はアフターコロナにおけるお客さまの新しい生活様式、価値観の変化にも対応するため、最新のITを活用し、徹底したお客さま志向を追求することで「親しみやすく、便利で、わかりやすい」銀行の実現を目指してまいります。

⑵ 方向性

  • 拡充するリアルチャネルと連携するバーチャルチャネルの展開により、お客さまが店頭や自宅などどこからでも、いつでも簡単に金融サービスをご利用いただける環境づくりに取り組みます。
  • ITとデータを活用し営業活動を高度化することにより、お客さまに適切なタイミングで最適な商品やサービスの提案を行うことで、お客さま満足の最大化を目指します。
  • システムによる自動化を推進し業務を効率化することにより、生産性を最大化します。
  • DX推進により多様な働き方の選択を可能とし、社員の能力が最大限発揮される環境を構築します。

3.デジタル技術を活用する戦略

⑴ 戦略

①チャネル

オンライン相談サービス等のテクノロジーを活用し、効率的な店舗運営、出店の強化に取り組むことで、イオン生活圏のお客さまが金融サービスおよびイオングループ・提携企業が提供する金融以外の各種サービスをご利用いただける機会を拡大してまいります。またアプリのコミュニケーションツール化を図ることで、お客さまが店舗とオンラインをシームレスにご利用いただけることを目指してまいります。

②資産形成

各チャネルで取得したデータを活用し、お一人おひとりのお客さまに合わせた最適な金融商品の提案を実現することで顧客体験の強化を図り、長期的な資産形成のパートナーになることを目指してまいります。

③業務効率化

コンサルティング、契約手続き、アフターフォローまでのすべての営業活動をシンプル化・デジタル化することにより、業務効率化に取り組んでまいります。

④ガバナンス

社内のデータを統合し、すべての社員がデータを活用できる環境を構築するとともに、経営指標を可視化することで経営状況の迅速かつ正確な把握、迅速な意思決定を目指してまいります。また従来型開発手法に加え、新たな開発手法を導入し、変化の激しいニーズに迅速に対応できる体制を構築してまいります。

⑵ DX推進体制

  • 代表取締役社長指示の下、営業戦略統括部役員をDX担当責任者と定めるとともに、社内定例会議および親会社であるイオンフィナンシャルサービスとの定例会議においてDXへの取組みにおける進捗状況確認、DXに向けた情報の共有、課題整理および解決策を議論するなど、継続的な活動を行っております。
  • DXを推進する部門への積極的な人材採用とDXを企画、実現する人材育成を図ってまいります。
  • 外部委託先との人材交流により、相互理解を深め、主体的に開発・運用に携わるとともに、各社との協働体制を構築いたします。

⑶ ITシステム・デジタル技術活⽤環境の整備に関する⽅策

  • レガシーシステムのオープン化、オンプレミスからクラウドへの移行およびコンテナ技術を活用したマイクロサービス化の推進。
  • デジタル技術の活用に向けた開発検証環境の整備。
  • 既存システムおよびデータと最新デジタル技術との連携を可能とする共通アプリケーション基盤およびデータ分析基盤の構築。

4.成果と重要な成果指標

  • インターネットバンキング登録者数
  • 問い合わせデジタル完結率
  • DX推進人材比率